マレーシアの銀行CIMBの送金などの際の認証に使われているTAC on mobileが来月2017/6/10の午前8:00でサービスを終了します。実質6/9までということです。TAC on mobileは携帯電話番号をCIMBに登録しなくても使える便利な認証方法でした。
 今後も同様に送金等を行うには、携帯電話番号をCIMBに登録することが必要です。

0.概要

  • CIMBで送金の際などに認証が必要となる。その認証方法にはTAC on SMSとTAC on Mobileの二種類がある。
    • TAC on SMSの利用にはCIMBに携帯電話番号の登録が必要
    • TAC on Mobileの利用には携帯電話番号の登録が不要。このため、マレーシア国外に住んでいる人にとっては、便利な認証方法であった
    • どちらの場合にも、数字6桁のPINコードを得て、オンラインバンキングで入力する
  • TAC on Mobileが来月2017/6/10の午前8:00でサービスを終了する
  • 6/10以降はTAC on SMSのみがネット送金等を行う際の認証方法になる
  • 今後も今まで通り送金等を行うには、CIMBに携帯電話番号を登録することが必要である
    • マレーシア国内に居住の場合は、マレーシアの携帯電話番号を登録
    • 日本に居住のときは、マレーシアの番号でなく、日本の携帯電話番号を登録するのがよい

1.はじめに CIMBでの送金時等の認証

 私がCIMBに銀行口座を開いて、オンラインバンキングを始めた際に驚いたのは送金の際に、携帯電話にSMSで数字6桁のPIN code(ワンタイムパスワード)が送られてきて、それを入力しないといけないことでした。
 これは二段階認証というものらしいです。

 最近の日本のオンラインバンキングでもワンタイムパスワードを利用するシステムも増えてきましたが、その当時日本では、口座にログインするときにユーザーIDとパスワードを入力し、そのあとは送金の際に別に認証があるということはありませんでした。


 話をもとに戻します。
 CIMBはやがてモバイル機器(携帯電話やタブレット)にPINコードを送ることを始めました。それがTAC on Mobileです。TACはtransaction authentication codeのことで、決済認証パスワードくらいの意味でしょうか。

 送金の際には

  1. TAC on Mobile
  2. TAC on SMS

が選択できるようになりました。どちらの場合にも、6桁のPINコードを得て、オンラインバンキングで入力します。TAC on Mobileのときは、PINコードがモバイル機器のTAC on Mobileのページに表示されます。TAC on SMSでは、SMSでPINコードが送られてきます。

 TAC on Mobileが加わってからは、上の2つのうち、TAC on Mobileが既定値になっていました。これについてはCIMBがSMSの利用料を節約したいのだろうと理解していました。

 今回のサービス終了のお知らせをシェアしてくださった「海外生活目指している人」さんには感謝いたします。ありがとうございました。

2.TAC on mobileの廃止(2017/6/10 午前8:00より)

 ところが、最近TAC on Mobileが廃止されることを知りました。

 「海外生活目指している人」さんのツイッターで知ったのですが、2017/6/10からTAC on Mobileが使えなくなるというのです。

 それで、私のところにも何らかの連絡が来ているかと調べてみましたが、調べた限りメール、SMSでは来ていませんでした。

2.1 ウェブページ告知

 TAC on Mobileでグーグル先生に聞いても、サービス終了という記述はヒットしませんでした。
 しかし、CIMB Clickのログインページをよく見ると、告知がありました。

 Discontinuation of mobile website, TAC on Mobile nad TAC on Device
 (モバイルウェブサイト、モバイル決済認証パスワード、デバイス決済認証パスワードの終了)

という告知です。下の図の右上、緑の矢印のところです。

CIMBLoginPage
 画面の緑で囲ったところをクリックすると、以下の告知が出ます。
お知らせ廃止

 上の告知をまとめると

  • 2017年6月10日午前8:00から、以下のサービスは利用できなくなる。CIMB Clicksの改善に伴うものである。
    • CIMB Clicks mobileウェブサイト(mobile.cimbclicks.com.my)
    • TAC on MobileおよびTAC on Device
  • 上記サービスについては、今後はCIMB Clicksアプリ、CIMB EVA mobileアプリ、TAC on SMSを通じて利用できる
 TAC on Deviceというのは私は今回初めて聞きましたが、TAC on Mobileと同様なサービスでしょう。
 このウェブサイトでは、終了日の日付(6/10)だけでなく、サービス終了時刻(8:00)まで告知されているということです。
 ただ、マレーシアなので、この時刻が来て本当にサービスが終了するかはなってみないことにはわかりませんが。

 今回のTAC on Mobileの終了の事情はわからないですし、訊いても教えてくれないでしょうが、TAC on Mobileに比べてセキュリティに問題があったのだろうくらいに思っています。

2.2 デバイスに依らずTAC on Mobileは終了

 私はiPad miniでTAC on Mobileを使っていたので、iPad miniにインストールしてあるアプリのメッセージもチェックしたのですが、そこには終了のメッセージは来ていないようでした。とすると、iPadでは今後とも使えるのでしょうか。
 心配なので、いつものように、CIMB Clicksログイン後のメッセージで、訊いてみました。
 返事は

  • 利用デバイスすべてに対してTAC on Mobileのサービスは終了する
  • 今後は、TAC on SMSが利用できる
  • 今まで通りサービスを受けるために、現在海外(※マレーシア国外)にいる場合には、海外の携帯電話番号を登録することをすすめる。
  • 登録には+603-6204-7788に電話してください

ということでした。
 つまりは、iPad、iPad mini、あるいはその他のタブレットで使っている場合にもTAC on Mobileのサービスは終了するということになります。

3.サービス終了の6/9までにやったほうがよいこと

 すでにTAC on SMSを使ったことがある場合には、TAC on Mobileのサービスの終了後は、単にTAC on SMSをそのまま使えばいいです。
 しかし、今までTAC on Mobileのみを使っているような場合には、今までと同様に送金等を行えるようにするために次のことが必要でしょう

  • CIMBのコールセンターに電話して携帯電話番号をCIMBに登録する
     (※CIMBのコールセンターは+603-6204-7788)
    1. マレーシア国内に住んでいる場合 マレーシアの国内の携帯電話番号を登録する
    2. 日本に住んでいる場合 日本の携帯電話番号を登録する
    3. その他、マレーシア国外に住んでいる場合は、その居住国での携帯電話番号を登録する
 例えば、日本に住んでいてマレーシアの携帯番号も持っている場合、マレーシアと日本のどちらの携帯番号を登録するかですが、CIMBの推奨どおり、海外の、つまり、日本の携帯電話番号を登録したほうがよいと思われます。
 というのは、日本でマレーシアの携帯番号で受けると、SMSの海外ローミングの料金がかかる可能性があるからです。日本の携帯番号でマレーシアからのSMSを受けても海外からの国際電話を受けるのと同じで追加料金はかからないと思われます(※私の理解が違っていたらご指摘ください)
 マレーシアにいる場合は、送金したければ、携帯電話番号を登録していなくても、窓口に行けばできます。しかし、マレーシア国外にいる場合には、支店に出向くというのがそうそうできないでしょう。通常オンラインバンキングのみしか使えないと思います。その際には6/9までに携帯電話番号を登録しておくのがよいと思います。
 とくに、口座凍結を防ぐために、定期的に口座間で送金をし合っている場合には登録を忘れないようにしたほうがいいと思われます。もちろん、口座凍結を防ぐには、日本でカード決済で少額を使うという手もありますが。

4.おわりに

 もし、ツイッターで教えてもらっていなければ、6/10以降のある日にいきなり、TAC on Mobileが使えなくなったことに気づいたかもしれません。先程も書いたように私の知る限り、iPadのTAC on Mobileの画面やメッセージには「6/10から使えなくなる」という告知や連絡はなかったようなので、その可能性大です。

 また、Google検索で正式情報がヒットしないのも問題だと思います。CIMBは終了のお知らせについて、ポップアップ告知だけでなく、pdfファイルで作成して置いておき、検索に引っかかるようにしておくべきと思います。でも、まあ、マレーシアではないものねだりでしょうね。

 そういう意味で、ここはマレーシアだということをまた認識させられる事例でした。事業者は周到でないので、利用者が周到でなくてはいけません。
 ちゃんちゃん。

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補足1 Loyat Foram

 マレーシアの情報交換サイトの大手、Lowyat.Netのフォーラムにスレッドが立っていました。

FromLowyat

 公式の記述ではなく、個人の書き込みなので不正確なこともあるには気をつけないといけませんが、いろいろな関連事項が書いてありました。

 知らなかったですが、MaybankにもTAC on Mobileと同様なサービスがあるようです。

MaybankにもTAC on Mobileに相当するものがあり、SECURE2Uという

 2017/6/10以降、TAC on SMSしかなくなるわけですが、それに対する苦情もあります。

TAC on SMSはSMSがすぐ来ないことがときどきあって困る。来ないうちに失効してまたSMSを要求すると、後から2回送られてきたりする

これについては私も何度か経験したことがあります。困ったことです。そういう意味では、TAC on Mobileはページを開けばいつもPINが表示されており便利でした。
HSBCではSecure Deviceを$50で買わないといけない

と書いている人もいました。これはHSBCに口座をお持ちの方に真偽を聞いてみたいところです。