プロヴィデンス紀行

背景は、インド北東部ダージリンにて。南アジア、アフリカ、ラテンアメリカ等世界各国見聞録。経済学研究関連の話も少ししつつ、写真や様々な場所を流離った記録をぼちぼちあげていきます。

NEUDC2018 @ Cornell

イチロー引退会見のライブ配信の影響で研究が完全にシャットダウンなので、別モニターでそれを見ながら更新している。てか今日本時間深夜1時超えている!
イチローが「お腹へってきた!」と繰り返している。東海岸も昼食時でお腹めっちゃ空いているが会見が終わるまでデスクから離れられない。
イチロー(と上原)のプレーをアメリカで生で観に行けなかったことが、これまでのアメリカ生活で最も悔やまれることです。

さて、昨年10月にコーネル大学で開催されたNEUDC(North East Universities Development Consortium)で発表してきた(要約プログラム世銀ブログによる詳細報告)。東海岸の大学持ち回りで毎年開催の開発経済学の世界最大の学会なので今後も毎年行きたい。研究発表が受け入れられる倍率は4~6倍くらいで、今回日本人は自分含めて3人。なお、「世界最大」というのは規模(報告者数)という点においてである。(クオリティという面では、BREADかNBER Instituteであろう。)

湖と滝に囲まれたコーネルに一度行ってみたかった。
イサカのダウンタウンでは写真を取り損ねてしまった。

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↓図書館
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↓学生寮への帰路
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↓時計台からの眺め
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↓鼓膜つぶれそうだった。
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↓学生寮
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↑キャンパスは沢山の滝に囲まれている。しかしそれ自体より印象に残っているのは、そんなものに全く見向きもせず音楽を聴きながら通学路を急ぐ学生たちの姿だ。コーネルに限らずPh.D.の自殺の話もたまに耳にするが、自殺減少を目指してのガードがとても厳重になっていた。

2018年春学期-2019年春学期フィールドコース

フィールドコースの必要単位を取り終えた。やっと研究に集中。

Urban Economics
Professor: Matt Turner
良かった。一応副専攻である。最終タームペーパーの成績が10/10(みんなそうなだけなのかな?)で、内容的にも今後更に発展させていきたいものにできたので、時間掛けた甲斐があった。
散々最新の研究の蓄積がある中で、結局KrugmanのNew Economic Geography modelが一番興奮した。
しかしこのフィールドは、theoretical insightsよりはquantificationや推定のtractabilityの発展に近年力が注がれている印象をぬぐえず、前者をより重視する自分としては深入りし過ぎないようにしようと思った。

Game Theory
Professor: Jack Fanning
1st yearのコースワークのゲーム理論で扱わない、Global Games, Mechanism Design, Auctions, Information Design, Repeated Games等をカヴァー。
また、理論ペーパーのプレゼン×2は良い練習になった。Ethan Bueno de Mesquitaの紛争理論のペーパーを報告した。
一方、ラボ実験でもしない限り、実証との距離は遠い。あくまでも理論ペーパーを書くための講義だ。

Economic Development I
Professor: Bryce Steinberg
週4本ペーパー読まされたのはハードだった。Micro developmentの有名・重要論文だけど自分の研究とは直接関係しないキャラの論文(Basu & Van 1998, Deaton & Paxson 1998, Miguel & Kremer 2004, etc)に触れられたのは意外と良かった。自発的には読まないが、ティーチングでは必要な知識にもなってくるので。
授業のメインの課題が、ペーパーを書くというところが気に入った。MatlabやPythonで高度なコーディングが伴う構造推定論文のreplicate等ならともかく、STATAのコマンドを習ってくだけの他人のペーパーのreplicate等の宿題は一切やる気がしないし、セメスターを通して自分のデータ分析をしていく方が明らかに生産的だ。エミリーの授業では低クオリティのペーパーを書いてしまったが、それよりはましなものは書いたつもり。NEUDC2018@Cornellでそれを報告した。
"Writing a bad paper is a super important and necessary (not sufficient, of cource!) experience for writing a good paper."と教授陣が口を揃えて言うが、仰る通りだと思う。よく、「あのジェシーでさえも院生時代 に悪いペーパーを書いたんだよ」と他の教授陣がよく口にし、いかにジェシーが崇められているかを感じる。なお、「おれも1本目に書いたペーパーは大したことない」とか言いながら、それはトップ5クラスではなかっただけでフィールドトップジャーナルには乗っけてる教授がほとんどであり、恐れ多い。

Bayseian and Structural Econometrics
Professor: Andriy Norets
課題にめっちゃ時間食ったが、良かった。Dynamic Discrete Choice modelに慣れるために取った。しかしDynamic Gameの推定の最先端は今後も自分でキャッチアップし続けなければならない。

Economic Development II (聴講)
Professor: Daniel Bjorkegren
興味ある箇所だけ参加。DanielのJMP読むのは楽しみ。

2017年秋学期フィールドコース

ある先生がPh.D2年目は人生のGlobal Maxとか言っていたらしいが、確かに仰る通りかもしれない。
2年目はフィールドコースだ。Micro developmentはサバティカルが重なり秋学期はなし。故に隣接分野で有用なものを受講。

Industrial Organization
Professor: Jesse Shapiro
IOの90年代ー2000年代の基本メソッドの習得及び構造推定を鍛えるものだ。アメリカに来てからというより、今までの人生で受けた授業という名のものの中で一番といって良い内容だった。クラスメイトも同意見。需要関数推定、生産関数推定、静的ゲーム、が主内容。動的ゲームをカヴァーする授業が開講されていないことがネックだが、後述のNoretsの講義でDynamic Discrete Choiceは何とかカヴァーしていく。

Topics in Macroeconomics, Development, and Trade
Professor: Joaquin Blaum
主にMacro Development, Misallocation, Financial Friction,そしてTradeの主要ペーパーをカバー。個人的にはFinancial Frictionパートがメインで、例えばBuera (2008), Banerjee and Moll (2010 AEJ), Buera, Kaboski, and Shin (2011 AER), Midrigan and Xu (2014 AER)等をカバー。
及び関連して個人的にはTownsendらの研究を追った。Gine & Townsend (2004 JDE)やFelkner & Townsend (2011 QJE)は、あまり有名にはなっていないが良い研究だと思う。
Tradeはやや急ぎ気味に、Melitz (2003 ECTA), Eaton Kortum (2002 ECTA), Gopinatu and Neiman (2014), Blaum (2017)等をカバー。

Applied Econometrics
Professor: Emily Oster
主要なミクロ計量手法を用いた実証論文に基づいた講義だった。「誰か一人でも読んで理解できないのであれば、それは書き手の責任」という教えが印象に残った。四方八方から(言語に関わらず)文章が下手だと言われるからなおさらだ。つい「ちゃんと読めばわかるでしょ」と割り切って書いてしまったりすることもあったが、少なくとも英語力でハンデがあるのだからせめてシンプルでわかりやすい文章構成を徹底する必要がある。授業は図表の議論等を減らしてもう少し理論をやってほしかった。


プロフィール

Namche Bazaar

米国東海岸Ph.D.課程。
開発経済学 政治経済 
空間経済学 産業組織  
研究関心:
家計モデル 経済地理 農業 牧畜 自給経済 
市場取引費用 天然資源
紛争 暴力 難民 民族ネットワーク インフラ 
メディア 動学ゲーム 
インド ニジェール川流域

登山したい。キリマンジャロとラスデシェンに登りたい。

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