正朝通信

昔、永大産業というサッカーチームがあった。

当時、わが国のトップリーグは、現在のJリーグの前身である日本サッカーリーグ(JSL)である。

強豪は古河電工(現・ジェフ千葉)、日立本社(現・柏レイソル)、三菱自工(現・浦和レッズ)、ヤンマーディーゼル(現・セレッソ大阪)、東洋工業(現・サンフレッチェ広島)など、いずれも一流企業のチームだった。

そんな中、1970年代に突如、彗星のごとく現れた無名のチームがあった。
永大産業という建築資材の会社である。

山口県熊毛郡平生町に本拠地を置き、山口県3部リーグからスタートし創部5年(実質3年)で、天皇杯の決勝まで勝ち上がった。
そして、それから3年で見事にサッカー界から消え去った。

ちょうどその頃、高校を出て東京の大学に通い、4年生の時に噺家に入門した私にとっては、
遠く離れた「ふるさとの日本リーグのチーム」だった。

永大産業のエースは、私が防府高校1年の時、ライバル多々良学園の3年生のCFだった中村道明さんだった。
「わっ、あの道明さんが、日本リーグのレギュラーなんだ」と、驚いた。
さらに、防府高校の先輩で日体大に進んだGKの大成さんが、大学卒業後、この永大産業に入ったと聞いた。

しかし、永大産業は華々しく日本サッカー界にセンセーションを起こした後、あっという間に消えてしまった。

その永大産業サッカー部のノンフィクションがあると知った。
斎藤一九馬著「歓喜の歌は響くのか〜永大産業サッカー部創部3年目の天皇杯決勝〜」角川文庫
という本である。
早速アマゾンで購入。余談だが商品代金46円、配送料257円、合計303円だった(笑)
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私自身、詳しいことは全く知らなかった永大産業というチームの栄光と挫折の歴史。今回、初めて知ることができた。素晴らしいノンフィクションである。

今、我が故郷山口県はレノファ山口がJFLから奇跡的な快進撃でJ2に駆け上がった。今年も好成績が期待される。山口県全体がレノファブームに包まれている。
それは素晴らしいことだが、山口県のサッカーファンには是非とも読んでいただきたい一冊である。

昔、そう今から40年も前、平生町がサッカータウンであり、町の人々は永大産業のサポーターになって熱狂していたという事実があったことを知って欲しい。

中席、浅草演芸ホールの夜主任が終わりまして、
休む間もなく下席は上野鈴本演芸場に出ています。
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二月下席は8日しかありません。当たり前ですが(笑)
夜の主任は彦いち師匠です。濃縮して頑張っていただきましょう。
私の出番はヒザの小菊姉さんの前、お仕舞いから数えて三本目です。
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鈴本にいらしたら、二階に行ってみてください。
以前は売店があったのですが、今は自動販売機が設置してあります。
壁には今席とこれからの主任を勤める噺家の手ぬぐいが飾ってあります。
ちょっとしたギャラリーになっています。

この次、3月上席昼の部のトリを勤めますので、私の手ぬぐいもあります。
こちらです
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隣が今トリをとっている彦いちさん。
その向こうは、ちょっと見づらいですが、百栄さん(3月上席夜席主任)の手ぬぐいです。

皆様のご来場をお待ちしています。

2月20日(月)
浅草演芸ホール 2月中席 夜の部の主任公演
無事に千穐楽を終えることができました。

うそ偽りなく連日たくさんのお客様がご来場くださいました。
信じられない話ですが、トリの私の出番の時に立ち見が出た日もある盛況でした。

ご来場いただきましたすべてのお客様に心からお礼を申し上げます。
本当に有り難うございました。

今席は、お客様の中に若い女性や、カップルも多く見受けられました。
どうやら浅草のお客様が変わってきたような気がします。
世にいう「落語ブーム」がきているのでしょうか?
なんにせよ、有り難いことです。
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十日間の演題をお知らせします

11(土)三方一両損
12(日)明烏
13(月)抜け雀
14(火)宮戸川
15(水)七段目
16(木)景清
17(金)紀州(昼の部に交替出演しました)
18(土)片棒
19(日)井戸の茶碗
20(月)宗論

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写真は二日目の楽屋帳(ネタ帳)です。

21日(火)からの下席は、鈴本演芸場夜の部ヒザ前、7時45分に出演します。
そして3月上席は、鈴本演芸場昼の部の主任を勤めます。
こちらにもお出かけください。
皆様の益々のご贔屓お引き立てをよろしくお願いいたします。

2017,2,12,浅草プロ表紙
















「季節の落語」というのがあります。
落語ファンならご承知でしょう。春夏秋冬・盆暮れ・正月、その時期だけの落語です。
代表的なのが花見の噺ですね。
『長屋の花見』『花見の仇討』『花見酒』『花見小僧』などなど、これらの噺は桜の時期に集中してやります。
で、その季節が終わったらもう、あと一年は蔵の中にしまいます。

ほかには『船徳』は四万六千日様の夏だけ。
『目黒の秋刀魚』は秋。
『掛取り』は暮れ、
お正月になったら『かつぎや』『御慶』といった按配です。
今風に言えば「季節限定落語」です(笑)

反対に「季節に関係ない落語」も、もちろんあります。
そういう落語は一年中、いつやっても構いません。

そんな「四季に関係ない落語」と思われているモノの中に、実は「季節の落語」が含まれていたりするんです。

『明烏』がそうです。
若旦那の時次郎が「町内の札付き」である源兵衛と太助に「お稲荷さんのお詣り」と騙されて、実は吉原に女郎買いに行くのが「初午(はつうま)」の稲荷祭りの日なんです。
今は一年中いつでもかかるポピュラーな演題ですが、本当はそうなんです。

落語では、それをはっきり言いません。大旦那が倅の時次郎に言うセリフだけで表現します。
「どうだった、差配人の稲荷祭りは」と
「地主の倅がだよ、差配人の稲荷祭りに供物を届けて」
この二言で、「初午」の日を表しているのです。

もっとも昔のお客さんには、これだけで十分に意味が伝わったのでしょう。こういう風俗・習慣といったものを大多数の人が共有していたわけですから。

現在では少し分かりにくくなっている「初午」について、ちくま文庫『古典落語 文楽集』から飯島友治の解説を引用します。

(引用)稲荷は俗に地所の守り神ともいわれ、土地の所有者は武家・町人を問わず、必ず庭の一隅に祀っていた。そして、二月の初午には正一位稲荷大明神の幟(のぼり)を立て、家によっては、地口行灯を掲げ、または囃子屋台をしつらえたり、あるいは芸人を雇って芝居・茶番などを催し、親類・知人や近所の人々を招いて、いろいろともてなした。なお初午祭は大名・旗本の邸でも盛大に行われ、近くの町人たちを邸内へ自由に入れて饗応した。(ここまで)

「初午」とは、立春を過ぎた最初の「午の日」にお稲荷さんでおこなわれるお祭りです。
今年は今日でした。

『明烏』は大好きな噺です。
たまたま二月中席に定席(じょうせき)の主任(トリ)をとらせていただいたのですから、今日の佳き日に合わせて『明烏』をやりたいなあと、考えました。
2017,2,12,浅草プロ中身

















ただし、寄席というところは、誰かが先にやってたら、出来ません。
そればかりではありません。『明烏』ではなくても、ジャンルとして「廓噺」が出ていたら、もうやってはいけないのです。

楽屋入りして「ネタ帳」を見るまで、ドキドキでした。
「『明烏』が出てませんように。廓噺を誰もやってませんように」と祈ってました(笑)
幸い今日は出ていませんでした。なんという神のご加護。

初午の夜に定席のトリで『明烏』をやるという僥倖に恵まれました。

本日ご来場のお客様、よく笑ってくださいました。
ありがとうございました。
これから先、死ぬまで、こんなことはもう二度とないかもしれません。

心から感謝する一夜になりました。

オマケ、楽屋のネタ帳
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2月中席(なかせき)が始まりました。
噺家にとって定席(じょうせき)の主任(トリ)は、特別です。
定席で主任を勤めるためにこの商売になったと言っても過言ではありません。
寄席幟(のぼり)も誇らしげに、はためいています。
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正面の看板
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本日の出演者をお知らせする木札の看板
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連休の初日ということもあり、お客様は満員でした。
無事に初日を終えたあと、軽い打ち上げをしました。
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今日から十日間、がんばります。
皆様のご来場をお待ちしています。

2上席も千穐楽を迎えました。

ご来場いただいたお客様に心から感謝申し上げます。

さて、本日はその鈴本演芸場昼の部13時15分を勤めた後、
夜は岩本町のうどん駄文(だもん)

で「駄文寄席」です。

駄文遠景













当日券対応できます。

09,6,19,駄文003










寒い夜、落語を聴いてうどんを食べて、ホッコリしませんか?
第51回駄文寄席〜春風亭正朝落語会〜
【時間】18時30分開場/19時開演
【番組】正朝独演二席、または長講一席
【会場】うどん駄文 千代田区岩本町2-12-8 電話 03-3866-0282
【木戸】(落語のみ)2000円  (懇親会)+3000円
【アクセス】都営地下鉄「岩本町」徒歩5分

駄文 地図

最初にお断りしておきます。
くだらない日記で申し訳ないです。

1月下席は、浅草演芸ホール13時15分から鈴本演芸場15時30分の掛け持ちでした。
家を出るのが昼過ぎです。
ヒルメシを家で食べてる時間はありません。

掛け持ちの間がほぼ2時間、空きます。
この時間にランチをとることにしました。

23日から、すべて外食しましたので、それをまとめてご紹介します。
ホントにくだらない日記で申し訳ないです。

平成29年1月23日(月)稲荷町・一番太鼓「担々麵
1,23,一番太鼓担々麺
























四川料理の名店です。かの陳健一さんの元で修行したマスターの作る「麻婆豆腐」は絶品ですが、今日は担々麵にしました。
店は地下鉄銀座線浅草方面行き「稲荷町駅」の改札を出て地上に出たら、左斜め前にあります。徒歩30秒
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24日(火)雷門通り・尾張屋「カレー南蛮そば
1,24,尾張屋カレー南蛮そば

























寒い日でした。温まりたくてこちらを選びました。
ホッコリしました。
浅草の「尾張屋」さんといえば、噺家のたまり場みたいなものです。


25日(水)上野広小路・一風堂「白丸
1,25,一風堂白丸

























私は生まれ育ちが山口なので、ラーメンは「博多トンコツラーメン」が一番好きです。
日本全国はおろか最近では海外にまで進出している「一風堂」は、東京でも安心して食べられる博多ラーメンです。
定番の白丸です。必死で「半ライス」をガマンしました。

26日(木)浅草・天健(てんたけ)「かき揚げ丼
1,26,天健かき揚げ丼2
















若い頃、そう真打になる前、前座・二ツ目の頃はしょっちゅう食べていたのですが、最近はとんとご無沙汰しておりました。
何年振りでしょうか、名物の巨大なかき揚げが乗った「かき揚げ丼」です。
いやあ、多かったです。
私の歳ではもう無理です。と言いながら、必死で完食しましたけどね(笑)

27日(金)上野・根ぎし「麦とろタン塩定食
1,27,根ぎし麦とろタン塩















左上がトロロです。その下、麦ご飯というワリには麦の割合はちと少な目です。
トロロをご飯に全部ぶっかけます。
真ん中のお皿はタン塩が5枚。
右下はテールスープです。
ヘルシーで美味しいです。コストパフォーマンスは最高ですね。

28日(土)上野藪そば「せいろ大盛り
1,28,上野藪2















土曜日ということで、浅草も上野も人がたくさん出ています。2時頃でも飲食店は結構混んでいました。
浅草の「並木の藪」に行ったのですが、行列ができていましたので、パス。
上野に行ってカレーを食べようと思い「デリー」に行ったら、これまた長蛇の列。
昔は並ぶような店じゃなかったのに、いつからこんな人気店になってしまったのでしょう。
残念です(笑)
悩んだ末に選んだのがやっぱり「そば」
アメ横の「上野藪」にしました。
「大盛り」は、量が多かったです。今度から普通盛りにしよう。
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ちなみにお断りしておきますが、
「上野藪」は「池之端藪」ではありませんよ、念のため。

アメ横の雑踏の中にあります。
「池之端藪」はもう何年も前に無くなっています。

29日(日)池之端蓮玉庵「せいろ
今日もまた、日曜ということで店はどこも混んでいました。
悩みに悩んだ末に選んだのが蓮玉庵
1,29,蓮玉庵













こちらも随分久しぶりです。マジで20年か30年ぶりでしょうか。
元々、蓮玉庵のすぐ先にある「さら科」によく行ってました。
申し訳ないですが、営業時間も昼間だけですし、こちらはなんとなく敬遠していました。
そばつゆの出汁は香りが効いていました。さすがは老舗のつゆです。

30日(月)アメ横・肉の大山「コロッケとメンチ定食
1,30,肉の大山1













今、アメ横で大人気のお店です。
元々肉屋さんがやっているレストランというか、居酒屋というか、店頭には立ち飲がもあり、
お土産用(テイクアウト)のコロッケやメンチも売っているという、
ざっかけないお店です。いえ、ほめてます。

揚げたてで熱々のコロッケとメンチカツ、付け合わせのポテトサラダ、モンクなしです。
ご飯は「半ライス」にしてもらいました。
それでもお腹いっぱいになりました。

以上が1月下席の浅草・上野界隈ランチでした。
皆さんも良かったらお出でください。
もしかしたら、噺家&芸人に出会うかもしれません。

1月下席浅草演芸ホール・昼席の主任(トリ)一朝兄哥さんが打ち上げをしてくれました。
稲荷町の四川料理の名店一番太鼓です
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今や落語協会御用達の様相を呈しているこの店ですが、
元々は私が、共通の知人である新小岩の不動寿司さんに紹介されて、訪れたのが始まりです。

あまりに美味しいので、すぐに仲間(たしか最初は歌武蔵さんと琴調さんだったと思います)を連れて行きました。
その後、鈴本の社長もお連れしました。
そうすると、瞬くうちに、その味に魅せられた落語協会の噺家・芸人が通うようになったのです。
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きっかけは私です、、、って、威張ることはありませんが(笑)

一番奥の左側が一朝兄哥さんご夫妻です。
ほか、豪華出演者の皆さん(笑)
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反対側に回って撮ってみました。
貴方は何人の名前が分かりますか?
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隣のテーブルは若い者席です(笑)
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楽しい楽しい打ち上げでした。
一朝兄哥さん!ご馳走様でした

早いもので、お正月興行が終わって通常興行になった1月下席も、
中日(なかび)を迎えました。
お陰様で今席は、浅草演芸ホールと鈴本の掛け持ちをさせていただいております。有り難いことです。

本日は、お客様から頂戴したチケットでカミさんと二人、浅草公会堂の「浅草新春歌舞伎」に行ってきました。
浅草新春歌舞伎














すっかりお馴染みになりました浅草のお正月の風物詩、若手中心の新春歌舞伎です。
いただいたのは二階の最前列のお席でした。花道もよく見える良いお席です。
浅草新春歌舞伎
























一部は
「傾城反魂香〜土佐将監閑居の場〜」と「義経千本桜〜吉野山〜」の二本ですが、
私は浅草演芸ホールの出番がありますので、「傾城反魂香」(通称ドモ又)だけ観て、退出します。
後は、カミさんがしっかり鑑賞しました。

壱太郎さん、よかったです。

浅草公会堂を後にして、浅草演芸ホールへ
浅草演芸ホール


























昼の主任(トリ)は、兄弟子の一朝さんです。
浅草演芸ホール













五代目柳朝一門を中心にした、なかなか良い顔付けです(自分で言うなって?!)
その後、鈴本に行きました。
鈴本















昼の主任は文楽師匠。
後半戦も頑張ります。
皆様のご来場をお待ちしております。

1月12日(木)64回目の誕生日を迎えました。
この歳になりますと、誕生日などお目出度くもなんともないのですが、なんとなく特別な気持ちになるのもまた事実です。
お祝いのメッセージを頂戴した皆様、ありがとうございます。

ところが
この佳き日の朝、なんとインフルエンザにかかってしまいました。

前日の11日から体がだるく
「これは風邪のひき始めだ。今夜は早く帰って、早く寝よう」と思っていました。
おりしも正月二之席、池袋演芸場夜の部の初日を迎えたところです。
主任は毎年恒例の権太楼師匠です。
私も毎年、前方(まえかた)に使ってもらっています。
この十日間は大切な興行です。初日の打ち上げを失礼して、先に帰らせてもらいました。

という状況で迎えたハッピーバースデーでした(笑)

朝、目が覚めた時から、体調が変でした。
「本格的に風邪ひいちゃったか?」と思い、布団の中で体温を計ったら、39,3℃と出ました
この数字を見た瞬間、
「あ〜あ、体温計、壊れちゃったよ」と思いました。
だって、39℃を超えてるほどには不調ではないのです。それほど酷くは感じませんでした。
もう一度計ってみたら、今度は40,2℃です。

今度こそ
「ありゃ、こりゃインフルエンザだ!」と思うしかありません。
すぐに近所の病院に行って、診てもらいました。
見事にビンゴ!
「インフルエンザA型」でした。
薬を処方してもらい、今日12日から16日まで5日間「自宅で隔離」との診断を申しつけられました。

落語協会に電話し、その旨を伝えます。

それから五日間、さほど苦しくはありませんが、まあそこそこ立派に「病人」でした。
そうしてようやく本日17日、五日間の安静加療を終え、復活しました。

お客様を始め、楽屋内の仲間の皆様、多くの人にご迷惑をおかけしました。
まだ本調子とはいきませんが、やっと寄席に高座に復帰することができました。

これから、徐々に調子を上げてまいります。
なにとぞよろしくお願いいたします。

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