僕自身が老人であるし、したがって老人の回顧談なんかもうたくさんだと思われている方も多かろう。
それゆえ
あまり話題にもしたくないのだが、、、ボブディランが「今更」ノーベル賞をもらうなんてなんか「なんとなく」なじまない感じがする。が、実は彼自身は「フツーの」シンガーであり「フツーに」当時ラリっていたアメリカの「ただの」青年であったのだろう。（といわれている）
それでも
僕は実際に遭ったこともないし、彼個人にも何の興味もないがあの時代流れていた空気に棲んでいた年代にとって、ボブディランやビートルズとまったく無縁であったものは「おそらく」いないであろうとおもわれるからである。
そう
音楽とか音楽でないとか、文學とか文學でないとか、に関わらず「あの時代」ひきづっていた無意識の政治性は常に「反抗的な？」若者のヒーローを求めていたに違いないのだ。たとえば何気に「ジーバン」（ジーンズではない！）を履いていたようにである。
もとより
符丁として「政治性」を言っているだけであってまったく政治とは無縁な若者であってっも若者の存在自体がなんとなく「政治的」であった時代の空気感「のようなもの」があったのである。
それゆえ
棲むことは同棲を連想させ「♪あなたは もう 忘れたかしら〜」ということになり、喫茶店とくれば「♪片隅で聞いていたボブディラン」となる「しか」ないのである。
だから
それは音楽とかシンガーとかの問題ではなく「時代の空気」そのものであったと言うしかないのだ。
それゆえ
その時代に生きていない若者にとっては単なる「わずかにずれた昔話の一つ」でしかなく、たとえば戦前コスプレウヨク趣味の若者が「ちゃんとした？」敬礼一つできないのと同じように、６５〜７５年のサブカルチャーをいくら熱弁しても火炎瓶や催涙弾の「匂い」などつたわるはずもないのである。
だから
センスとしてボブディランの難解でシュールな英文の歌詞をいくら理解したところで機動隊の盾がアスファルトに擦れる「音」とかの現場の「匂い」とセットで聞いたボブディランやジョンレノンの「空気感」を体験していない若者に「それ」説明することはほぼ不可能に近い。
すはなち
どれだけ精巧なバーチャルリアルティであってもそれは現実より臨場感があるのかもしれないが、「体験」することだけはできないのである。
かばかりか（ここが重要）
「想像」すること「だって」できないと「僕は」考えている。
なぜなら
僕らはボブディランを勝手に「想像し」かつ煙草くさい学生街？の喫茶店で「体験」したのであって現実に英語の一字一句を理解していたわけではないでのである。
にもかかわらず
おそらく世界中の若者が同じ空気感の中で「抗う若者」のヒーローとして彼を「自己投影」させていたのに違いないと思われるのである。
つまり
どんなにAIが高度化しても「想像」することでしか人間は「やさしくなれない」からなのだ。
なぜなら
ヒトの痛みを「想像」することでしか「世界平和」を語ることが出来ないからである。血を流したら痛いだろうと「思わなければ」遠隔コントロールでいくらでも戦争を拡大することが出来るのだから、、、、。
しかるに
「なぜか？」僕はボブディランが兵器産業の基金から表彰されることに違和感を覚えてしまうのだ。（妄想？呆け？）
もちろん
本人にとっても社会的にもノーベル賞にまで認められたということは慶賀すべきことであるし、当たり前で何の違和感もないのが普通である。
しかし、、、、、、、。
自衛隊が発砲して交戦しても「これは戦闘には当たらない」とか言い出しかねない：きむらとも氏http://sun.ap.teacup.com/souun/20913.html