シューレ大学10周年記念イベント「○○解放宣言」

2010年1月30日(土)15:00スタート 場所:新宿区立 角筈区民ホール

○○解放宣言報告②

*学生シンポジウム

イベント最後の学生シンポジウムは、「今までの10年、これからの10年」でした。

シューレ大学設立時の学生から、最近入学した学生まで3名の学生(石本さん信田さん松川さん)と、設立時からのスタッフである朝倉さんがシンポジストとして話しました。

IMG_3089_R2

始めはそれぞれに、学歴も資格もつかないシューレ大学に何故入る決心をしたのか、シューレ大学に何かを求めて入ったのだとしたら、何を当時は求めていたのか、そして今それがどうなっているのかを話しました。

IMG_7995_R2


当初は「表現したり、知りたい事を知れる場所にしたい(朝倉)」という思いが漠然とあったものの、学生それぞれが相手や場所に安心感が持てず、講座の感想や意見を言い合うということも難しさがあったようです。

設立から作ってきた学生と、後の2人はどんな思いでシューレ大学に入ったのでしょうか。

IMG_7957_R2
■右から、学生の石本さん、信田さん

「始めは、とにかく色々なことを学びたいと思っていました。でも大学を作るといっても、それはどういうことなのかわからなくて、事務作業か?とか思い、電話番をしていました。とにかく精一杯という感じで・・・(石本)」

IMG_7966_R2


「シューレ大学は内向的な人々の集まりだから入るまいと思っていたが、自分の隠蔽したい部分に向き合う場所や人々が、内心は相当魅力的だった(信田)」

IMG_7976_R2


「それまでの生活に行き詰まりを感じたとき、私は自分の事を何も知らない、と気づいて、自分の事を知らなければ楽になれないと思った時、それができる所といえばシューレ大学以外思いつかなかった(松川)」

2人とも、「このままじゃいやだ」という実感があったが、入るには覚悟がいったようです。

三人とも、シューレ大学で過ごす中で、どのような変化があったのでしょうか。

設立当初からの学生は、
「血を流した10年と名づけています。他者とぶつかってしか自分の形は見えなかった。自分の不安定から無意識にしている行為で、知らぬ間に人の足を踏みつけているかもしれない、という実感を沢山しました。自分は誰かに影響を与える存在だと、シューレ大学に入って初めて実感した(石本)」

というように、なにかを作ったり学んだりする時には、何度も話し合い、お互いを知り合うことがとても重要でした。

「入る前の自分は、何事も『結果を出さなきゃいけない』という思いに囚われていました。でもシューレ大学は、『わからない』から始められるという希望がある。そういう場所に身を置いているという希望があります(信田)」

「自分の見たくない汚い部分を掘り返す行為は、入る前は嫌悪感があった。でも、そこには宝が眠ってるんじゃないか、と思うようになり、それを実感した3年でした。研究をするという事は『私はこれが分らないんだ』という事を『分かる』という発見です。あ、だから知ることが出来るんだ、という(松川)」

IMG_3095_R2


2人の発言からは、「本当に今の自分から始める」という、とても重要で、常にそうでありたいながらも忘れてしまいがちなことが表れていると思います。


「シューレ大学に入らなかったら、と想像するとちょっと恐いです。その位影響を受けて、家のような存在で、長い休みがあると体調を崩します(石本)」

「自己否定や劣等感、他者への恐さといったことからのコミュニケーションの大変さは、いろんな人からとても感じましたが、同時に、そこからコミュニケーションが起こっていく、ということも大変実感した10年でした。講座の中で涙を流すことも珍しくないですが、その涙は解放されていく涙だと思います(朝倉)」



司会の学生が時計を持っていなかったというハプニングもありました。
その司会の山本さんの締めくくりの言葉です。

IMG_7952_R2


「今回のプログラムを通して思いましたが、差別や自己否定は自分の中にあり、私は私の内面と闘わなきゃいけない。でも私の価値観は社会に関わることで内面化し、社会によって作られている部分もあります。つまり、自分と闘うということは社会と闘うということでもある。内面化された社会と向き合わなければ、解放されないし、生きたいようにも生きられないと思います。これからもますますそのようにし合っていきましょう。」

10周年記念イベント「○○解放宣言報告」①

「お楽しみに!」と言ってから更新までだいぶお待たせしてすみません。
今回は当日の様子をもう少し紹介したいと思います。

まずは辛叔玉さんの講演。

コピー ~ IMG_7905_R2


IMG_7882_R2

「生きたいように生きる」というタイトルで、話していただきました。最初から、「私の話を今までに聴いたことのある人、手を上げてください」というように始まり、フロアーとやり取りをしながら、CMなどメディアの読み方、辛さんがアメリカで出会った若い人たちの自分にできることの例など社会に押し潰されるのでなく、自分の生き方を少しずつ実現していく元気とヒントをたくさんもらいました。


学生の研究発表は、平井渚さんの「二大不安とそのネガティヴループ」と長井岳さんの「『存在の揺らぎ』と『あらかじめの否定感』の根本を探る」の2つです。
2人はパワーポイントを使って口頭発表をしました。


IMG_7922_R2

平井さんは「将来に対する不安」と「いずれは一人感」という二大不安を抱え、それを支えるものとして虚無感や劣等感があるという構造の分析などを紹介しました。
「ペラペラ人生劇場」(人に比べていろいろな経験が乏しく思われる自身についての表現)などのユニークな言葉を使っての発表は、好評を博し、加者の中には共感する人もいました。


IMG_7931_R2



長井さんはこれまで数年に渡って「自分を知る研究」を積み重ね、論文も紀要1号から継続して発表してきています。今回は、なお自分が「揺らぐ」ことがあるのはなぜか、「あらかじめの否定感」とは何かについて、小・中学校での経験を中心に振り返り、分析しました。15分の持ち時間で、およそ100ページに登る枚数のパワーポイントを使っての発表はもはや動画に近く、観客は研究内容を視覚的に理解することができるものでした。こちらも平井さん同様、大好評でした。

この内容については、イベント当日に発行された紀要6号に論文が元となっているので、もし「見逃してしまった!」と悔しい思いをしている方は、ぜひ紀要6号をどうぞ。↓

100221_225751


この他に3本の論文も読めます。これらの研究は、現在の、特に若い人たちの生き難さを知るヒントになり得るものであろうと思います。
1000円のカンパで1冊おゆずりしていますので、シューレ大学までご連絡ください。


今回のイベント中に上映された映像は主に二種類です。 
一つは「メッセージビデオ」。シューレ大学10周年に際して、これまでにつながってきた国内外の方々からのビデオメッセージをまとめたものです。

IMG_3041_R2
[韓国のチョウ・ハン・ヘジョンさんからのメッセージ]

ロシアのモスクワ国際フィルムスクールや、越谷らるご・フリースクールりんごの木の代表の増田さんなどから温かく、力強いコメントをいただきました。


もう一つは、10周年凝縮映像「つながる・世界を自分にとりもどす」で、シューレ大学の10年とはどのようなものだったのかを30分の映像にまとめたものです。
オープニングは、シューレ大学が始まった1999年の4月19日の「シューレ大学出帆」のイベント当日。
2002年に初めて出場した「国際ソーラーカーレース鈴鹿」や、2003年の野田秀樹の演劇「赤鬼」の初舞台、2007年に始まった「シューレ大学国際映画祭」まで、シューレ大学にとって大きかった出来事を、当時関わったメンバーのインタビューと、当時の出来事のダイジェストを通して、10年の変貌を知ることのできる作品になっています。
ざっと見るとその活動は右肩上がりのように発展してきていますが、その背景には、時にしんどさを抱えたり模索を繰り返しながら、自分を手離さないことや、コミュニケーションを大事に積み重ねる努力などがあります。
そういう中で少しずつ「自分にも何かができる」という手応えを得ることを経て、今のシューレ大学があるということが、少しは感じてもらえるような映像になったのではないかと思います。

10周年記念イベント「○○解放宣言」終了しました!!

さる1月30日、ぶじに10周年記念イベント「○○解放宣言」が終了しました。
参加していただいたみなさん、どうもありがとうございました!!


当日の参加人数は約110人。今回は10周年ということもあってか、福岡や名古屋など遠方からはるばる、あるいは忙しい中かけつけてくださった方々もいて、大変ありがたい限りでした。


当日プログラムは辛淑玉さんの講演、研究発表、10周年記念映像、シンポジウム共に、自分たちで言うのもなんですが参加者には大好評で、温かい雰囲気の中終えることができました。




○辛淑玉さんの講演
IMG_7891



○学生による研究発表①平井渚「二大不安とそのネガティヴループ」
IMG_7919_R2



○学生による研究発表②長井岳「『存在の揺らぎ』と『あらかじめの否定感』の根本を探る」
IMG_7940_R2





また、3時間半ほどのイベントの後、ホールと同じ建物の別室で開催した
パーティには、イベント参加者のうち、半数の方が参加してくれました。


当日の詳細は引き続き、この場で報告していきたいと思います。


次回の記事をどうぞお楽しみに!!

交流パーティーのお知らせ

イベント当日が迫ってきました。IMG_2529
今日は、公開イベントの後に行われる交流パーティーについてご紹介します。イベントと同じホールの7階です。
パーティーのお料理は、自然食をメインとした体に優しい料理作りを研究しているシューレ大の学生が作ってくれます。
食器もリユース食器の風車さんを利用しています。
おいしい食べ物と飲み物で、みなさんとたくさんお話ができるのではないでしょうか。
イベントの後はぜひパーティーへ!

イベントまでカウントダウン!!今日は講師の紹介です!

10周年記念イベントまで、あと4日にせまってきました。
今日は、ゲストの辛淑玉さんについてご紹介しようと思います。
辛淑玉さんの名前は、『差別と日本人』『いじめるな!』(角川oneテーマ新書)、『悪あがきのすすめ』『怒りの方法』(岩波新書)などの著作で目にされた方も多いのではないでしょうか。

在日コリアン三世としてさまざまな逆境にあいながら、体当たりで生きてこられ、また人材育成コンサルタントとして、人権活動家として、長年多くの人々と真剣につき合ってこられた辛さんは、人間を見る目が、とても深くて、本当〜にあったかい方です。
shin
ご自分の強いところも弱いところも、正直に話してくださる方です。社会的マイノリティとされる人々の、徹底的に味方になってくれる人です。
そんな辛さんがしてくださるお話には、いつも実に多種多様な人々が登場します。その人たちの生き様には、ハッとしたり、グッときたり、とにかくいつも引き込まれてしまいます。

シューレ大学には、初期の頃から関わってくださっています。講演はもとより、今一番参加人数の多い「生き方創造コース」は、辛さんが最初の一年をつくって下さいました。ここ数年は「業務委託」という形でシューレ大生に仕事を紹介していただいたりもしています。

今回のイベントでは、「生きたいように生きる」ということについて話していただきます。
これは私たちの中に、常に気になることとして存在しているテーマです。これを読んでくださる方々の中にも、きっと無関心ではいられない方も多いのではないでしょうか。

ぜひ、辛さんの熱ーいお話、聞きにきてください。
楽しみにお待ちしています!
livedoor プロフィール
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ