2016年12月

週刊メインストリーム通信Vol.313 2016年11月コスタリカ訪問記

皆様こんにちは。久々に登場の小谷です。

今回のメルマガは、私にとって3年ぶり3回目になるコスタリカ訪問の報告をさせていただきます。
11/12~11/28の期間で訪問したのですが、今回のコスタリカ訪問の目的は大きく2つありました。

1つは昨年行われた米日若手障害者交流セミナー「TOMODACHI ADA25 LEAD ON! TOUR」(以下ADA25ツアー)(2015年9月のメルマガvol.250、vol252参照)から続く日米のCIL交流の一環で、来年アメリカで開催予定の国際ILサミットの打ち合わせや日本が支援しているアジアや中南米等のCILの状況をアメリカのCILのメンバーにも見てもらって日本の海外支援の現状を知ってもらおうという企画を実施するためです。
アメリカのCILやNCIL(アメリカのJILのような全国組織)をはじめ、日本のJILやDPI等から総勢21名がコスタリカに訪問し、コスタリカの自立生活センターMORPHOの視察や国際ILセミナーの開催、ミーティング等を行いました。
もう1つは現在実施中のJICA草の根技術支援「コスタリカ自立生活推進プロジェクト」に続いて、第2フェーズとして同じJICAの草の根技術支援「障害者の社会支援システム構築プロジェクト」を応募していたのですが先日無事採択され、さらに5年間プロジェクトを継続することが決定したのを受けて、さらに5年間のプロジェクトをどのように実施していくかを話し合うためです。

最初の1週間は日米のCILメンバーと一緒に行動です。
まずはいつもの高速バスでペレスセレドンに移動し、MORPHOの事務所にて日米コスタリカのCILメンバー間でのそれぞれの活動の経験共有やILサミットについての意見交換を行いました。
そして首都サンホセに戻って、ボリビア、グァテマラ、コロンビアの中南米各国のメンバーも合流して国際ILセミナーを実施しました。
今回のコスタリカ訪問ツアーにアメリカから参加されていたマーカさん(シカゴの自立生活センターアクセスリビングの代表)とジュリーさん(テキサスの自立生活センターリーチの代表)は、日本の海外支援の様子を目の当たりにして、「世界中でこんなにILの輪が広がってるなんて知らなかった!ぜひ私達も海外支援の活動をしたい。」とおっしゃっていました。
また日本のメンバーにも、MORPHOの活動を見てもらえたことも今回の訪問の成果の一つかな、と思います。0から出発したMORPHOがこれだけの活動ができていることを実感してもらえたことは、お互いの刺激になると思うし、これからCILのネットワークを作って一緒に活動していこうという機運を高めるきっかけになったんじゃないかな、と思いました。

そして、日米のメンバーがコスタリカを発った後は、またペレスセレドンに戻って現行プロジェクトの反省会と新プロジェクトについてのミーティングです。
新プロジェクトが採用されたのは、紛れもなく現行プロジェクトでの自立法が成立したことも含めてMORPHOの頑張りが認められたからに他ならないのは事実ですが、その一方当初は現行プロジェクト期間中に介助制度が出来て自立運営が可能になっていれば、新プロジェクトを実施する必要もなかった部分も忘れてはいけないことであり、新たなプロジェクトでの計画と現時点での反省点を話し合う大事な機会になると考えていました。
そうしてミーティングが始まったのですが、日本側からは新プロジェクトについて活動計画や予算、コンセプト、そしてこの5年間が終了したら、もうこれ以上JICAのプロジェクトを実施することは不可能なのでこれが最後という意気込みで活動してほしいことなどを話しました。あとは、新プロジェクト実施に関しての細部の調整、確認をMORPHO側と日本側で話し合うことになるかと考えていたのですが、代表のルイスが「今度のプロジェクトが最後ということは重々分かっています。でも大事だからこそ自分達で時間をかけて、活動計画や予算、実施体制のことをじっくりと話し合いたい。話し合って決まったことを後日報告する形でもいいでしょうか?」という言葉がありました。このミーティングはいい話だけじゃなくて良くない話もしないといけないし、長くなりそうだなぁ、となんとなく話していた日本側は、MORPHOの組織としての成長に非常にたくましく思いつつ、あっさり終わってちょっと拍子抜けしたような不思議な気持ちを持ちつつ、本年度の活動報告を聞いて今回のミーティングを終えました。
 
私がコスタリカに来たのは、5年前の現行プロジェクトが始まる前の事前調査、3年前の行政機関からの補助がストップしてどうしようかというミーティングをした時でした。5年前は組織どころか右も左も分からず、ルイスが悩みながらもプロジェクトのメンバーとしてやっていくことがようやく決まったような状態、3年前も組織としては成長をしつつも先行きの見えない不安、メンバー間や他組織との問題などを抱え、非常に難しい時期でした。
そう思うと、現在のMORPHOの組織や活動の素晴らしさは本当に感慨深く、訪問するたびに成長(こういうのもおこがましい感じがしますが)を遂げる彼らを尊敬してやみません。願わくば、新プロジェクトでコスタリカ全土の障害者の生活基盤や介助制度が整備され、コスタリカの障害者がより住みやすい国になってくれること、MORPHOがその中心となりプロジェクト終了後も活動を続けていけるようになってほしいと思っています。
 
もう私たちが教えるようなこともほとんどなく、コスタリカを訪問することは少なくなりますが、日本での研修やプロジェクトマネージャーを通じて活動の報告は出来るかと思いますので、皆様ももう5年、彼らの頑張りを見守っていただければ幸いです。どうぞ応援の程宜しくお願い致します!

以上、小谷がお送りさせていただきました。尚、もう少し詳しい状況や今回の国際ILセミナーに参加されたメンバーの紹介をメインストリーム協会のブログ「海外支援日記」(ホームページから入れます)に掲載させていただいております。興味のある方はそちらも是非!

週刊メインストリーム通信Vol.312 工場見学へ行こう

みなさん今週は久々の生活介護で行った「工場見学」模様をマッサンこと高橋雅之がお送りします。

生活介護で普段何をしているか分からないと思っている方多いと思いますが、いろいろ活動しているんです。例えばバリアフリーチェックとか、公共交通機関と交渉したり、あまり目立った活動はしていないのでいまいちインパクトがないのが生活介護ですよね。
なんせ生活介護ヒマってイメージがあるんです。
そんなイメージを変える為に僕は考えたんです。もう一度あの企画を復活させよう!…..。その企画「工場見学へ行こう!」
生活介護のメンバーに声をかけて工場見学に行くことなりました。

どこへ行ったかというと、池田市にある日清チキンラーメン記念館に行ってきました。僕はこの企画をすごく楽しみにしていました。なぜかというと、工場見学もそうなんですが、そこに行くまでの路線を調べたり時刻表を見たり、どの電車に乗ればスムーズに行けるかどうかを考えるのが楽しくて楽しくて。
みなさん知っているかと思いますが、僕は「鉄ちゃん」なんです。
11月14日(月)当日は、雨の予報外れて良い天気になりました。晴れ男や晴れ女がいるのかな?とにかくよかったです。場所は大阪府池田市です。
当日の予定なのですが、12時30分事務所出発で見学時間は約1時間30分、17時頃には事務所に帰ってくる予定で考えていました。
昼礼後すぐ阪急西宮北口駅に向かいました。車椅子8名、介助者7名の小旅行のスタートです。池田市に行くのは十三駅で阪急宝塚線に乗り換えになりますが、同じホーム反対側になるのでスムーズに乗り換えできました。

池田駅に着いて西口に出て左に歩道を少し行くと日清チキンラーメン記念館看板が見えてきたら右に曲がります。しばらく進むとチキンラーメン生みの親
安藤百福の象像があり思わず、記念写真を撮りました。そこを通り過ぎると記念館の入り口ドアです。中に入った瞬間ヒヨコのぬいぐるみのタワーが目に入ってきました。とても綺麗で僕は感動しました。インスタントラーメン発明のエピソードとその後の発展の歴史、年代順にグラフィカルに紹介。貴重な実物や触って動かせる展示を通じて、人生すべてを“食”の創造に捧げた安藤百福の足跡をたどりました。

その後オリジナルカップヌードルが作れるコーナーに行きました。300円でカップを買い沢山の机が並んでいるコーナーでフェルトペンを使ってカップに自分の好きな色や絵にペインティングします。いよいよマイカッフヌードルつくりの始まりです。まずオーブンキッチンに行って麺をいれてもらいます。次はスープ 「カップヌードルシーフードヌードル カップヌードルカレー チリトマトヌードル」好きなスープを選べます。
次は具材 「エビ、コロ・チャー、タマゴ、ネギ、ひよこちゃんナルト、ガーリックチップ、インゲン、チェダーチーズ、カニ風味、カマボコ、コーン、キムチ、期間限定炭火焼」
その中から選び真空パックしてもらったらオリジナルカップヌードル出来上がりです。みんなワイワイ言いながら楽しく作っているのが印象的でした。その場で食べられるコーナーもあります。オリジナルショップを見たりしているうちに見学時間あーという間に過ぎました。最後にヒヨコのタワーの前集合写真を撮って帰路につきました。

反省点としては僕は17時まで帰らなければいけないと思い込んでいました。18時良かったんですね。計画不足で迷惑をかけたこともありますが、次の工場見学に役立てたいと思いますので、よろしくお願いします。ちなみに次は江崎記念館に来年の1月に行く予定ですのでご期待くださいね。

週刊メインストリーム通信Vol.311 コーディネーターを終えて

脇瑠美
コーディネーターを2年半程やらせてもらいました。利用者のみなさん、アテンダントのみなさん、お世話になりました。
振り返れば、コーディネーターになって、毎日いろんなことがありました。

その中でも、私にとっての大きな出来事は、2年前の利用者さん(Fさん)の死でした。
Fさんが病院に運ばれる時にアテンダントから連絡があり、私はすぐに駆けつけましたが、会えないまま亡くなられてしまいました。その後は、お通夜、お葬式、ご自宅の整理など、しなければならないことがたくさんありました。でも、そのおかげで、しっかり気持ちを保てたと思っています。
思い返せば、12年程前、私がメインストリームにアテンダントとして登録する時の新人研修の訪問実習で、Fさんにお世話になり、すぐにFさんの介助に入らせてもらっていました。
はじめの頃は失敗も多かったですが、笑って気長に1つ1つ教えてくれました。慣れてくると、単発のアテダントも頼んでくれるようになり、すごく嬉しかったです。
当事者の指示をしっかり聞いてその通りに動くこと、介助方法などを教えてもらい、私は育ててもらいました。

そうしているうち介助の面白みがわかり、私は介助スタッフになりました。その後2度、担当コーディネーターとしてFさんと関わるようになりました。
その2度目の半ばで亡くなられて、本当に残念です。もっと一緒にしたいことたくさんあったのに。もっともっと深い話もたわいもない話もたくさんしたかったのに。第二のお母さんを失った気持ちです。
お通夜やお葬式には、たくさんのアテンダントさんも来てくれました。
来てくれたアテンダントさんに、Fさんが亡くなられた時のことや、Fさんやアテンダント、私の思いを話していたのですが、みんな私と同じ気持ちでした。
はじめは、アテンダントさんもショックを受けているので、フォローのつもりでしたが、アテンダントさん一人一人の思いを聞けたこと、同じ思いを共有できたこと、私にとって色んなことを考えるいい機会になりましたし、いい経験になりました。最後まで、普通では経験できないことを教わった気がします。彼女の思いは、私たちの中で永遠に生き続けます。

育ててくれて、本当にありがとうございました。
コーディネーターをやっていると、良いことも悪いことも、毎日いろんな出来事が起こります。でも、利用者1人1人、アテンダント1人1人と深く関われて、様々な考え方を聞け、仲良くなれて、ほんとに充実していて楽しかったです。
またいつかコーディネーターをさせてもらう機会があったら必ず戻ってくるので、みなさんその時はよろしくお願いします。

そして11月から介助スタッフに戻りました。介助スタッフに戻って、3週間程経ちましたが、この2年半の利用者の小さい変化にも気づけたり、その人の一番身近に居させてもらうことで、たわいもない会話がたくさんあって、今とても楽しいです。
今後は、介助者としてまた利用者さんともっともっと関わったり、アテンダントさんも遊びやイベントなど通して、たわいもない話や深い話をしたりして関われること、楽しみにしています。
コーディネーターは交代しましたが、気軽に連絡いただけると嬉しいです。
2年半、ありがとうございました。
これからも、よろしくお願いします。


中林 正和
今回のコーディネーターは2年半担当させていただきました。2回目ということもあり、前回できなかったことなど目標にやってきましたが、少しはできたかなと感じています。ですが、コーディネーターができることというのは微々たるものかなというのも感じました。

2年前に亡くなった江口くんの担当をしていて、特にそう考えました。入院する時や家を片づけるもコーディネーターが把握している訳ではなく、定期で入っているあるアテンダントにすごく助けてもらいました。この時、このSアテンダントと江口くんは本当にいい関係を作っているんだなぁと感じました。正直コーディネーターになってから、いい信頼関係を作っていくのは中々難しいです。介助に入っている時からいろんな話をし、それ以外でも話していくことの大切さを実感しました。↑にでてきているSアテンダントも、その後いろいろと相談してくれたりして、個人的にもうれしかったですが、コーディネーターとしても本当に助かりました。

おそらくほとんどの利用者さんは定期で入っている人の中に一番信頼している人がいるんじゃないでしょうか。本当は利用者と介助者の関係ですが、生活に入っていく仕事上信頼関係はつくりやすいのかなと思っています。関係ができることで、仲良くなることもあれば少しのことから関係が微妙に悪くなることもあります。また利用者が困っていることを介助者に相談したりなど。こんな時にコーディネーターは間に入って話をしたりします。実際両者の話を聞いて、いい結果に導ければといつも思うんですが、実際がんばっているのは当事者の二人なのはすごく感じました。コーディネーターができるのは客観的に間違った方向にいかないよう、方向修正し解決まで話を聞くくらいなもんです。話をすることもありますが、コーディネーターとしては話を聞くことの方が大事なのかなと最近考えています。実際事務所出勤はいろんな人と会う機会が多かったので、チャンスもたくさんありました。

11月からは男女混合のコーディネート体勢が始まっています。自分としても女性の担当もしてみたいなと思いました。コーディネーターは一旦休憩になりますが、機会があればぜひやらせていただきたいなと思っています。今回のコーディネーターもみんなの助けがあり乗り切れました。迷惑をかけたことも多々あったかと思いますが、本当にありがとうございました。

週刊メインストリーム通信Vol.310 新コーディネーター挨拶

はいさーい。11月から女性担当コーディネーターになった長位舞子です。
私のことを知らない方もいると思うので、簡単に自己紹介をさせてもらいます。4年前の私が19歳の春にメインストリーム協会にビーチサンダルを履きパイナップルを手土産にやってきました。それまでの私はというと、沖縄で生まれ育ち沖縄しか知らない「うちな~んちゅ」で小中高とバレーボールしかやってこなかったので、勉強は大の苦手です。高校卒業後、作業療法士を目指し専門学校に進みましたが、まぁいろんなことがありまして辞めることになり、父親の勧めでメインストリーム協会のことを知り、楽しそうなところだなと思い働かせてもらう事になりました。メインストリーム協会を勧めてくれた父も沖縄の宮古島で自立生活センターを立ち上げ、母も沖縄の本島で自立生活センターの代表をしています。4人家族ですがみんな同じ職種で福祉一家なのです。自己紹介はこれまでにして、何か聞きたいことがあれば長位まで気軽に話しかけてもらえたらとても嬉しいです。
今回コーディネーターをさせてもらうと知った時は素直に嬉しかったです。まだ半月しか経ってないのでコーディネーターらしいことは全然できてないですし、ぼんやりとしかイメージが湧いてないのが正直なところです。介助をしながらではわからなかった利用者のことも知れる機会だと思っているので、もっとたくさん話をして一緒になってより良い環境を築けていけたらなと思っています。そしてこれから自立を考えている人がいれば、バックアップできるようなコーディネーターになりたいと思います。わからないこともたくさんあると思いますが、たくさんの経験をして、少しでも早く一人前のコーディネーターになれるように頑張ります。こんな私ですが、みなさんどうぞよろしくお願いします。


11月よりコーディネーターをやらせてもらっています、青木秀之です。今年で37歳になりますが、基本的に「どんなことでも楽しく」をモットーに日々働かせてもらっています。趣味はスポーツをすることで、ケガに気を付けながらいろいろなスポーツをして過ごしています。あと、2人子供がいて、日々仕事と育児を両方楽しんでいます。
コーディネーターの仕事は介助のシフトを作ったり、介助の緊急事態が起こった時に対応したりということはもちろんなのですが、その他にもアテンダントが介助の仕事がやりやすいように、利用者が介助を使いやすいようにいろいろな話を聞いて、一緒に考えていくことも大切な仕事です。そのためには話を聞かせてもらわないといけないので、なんでも気軽に話してもらえればうれしく思います。もちろんこちらからも話しかけさせてもらうこともあると思いますが、その際にはやさしくしてください!

週刊メインストリーム通信Vol.309 古川初のコスタリカ

こんにちは。今週のメルマガは久々に登場の古川です。今回は「古川、初のコスタリカ」というテーマです。さてどんな内容になるでしょうか。

まず、メインストリーム協会には修行研修というものがあるのをご存知ですか。メインストリームが支援している海外のセンターにメインストリームのスタッフが1人で行って、何か役割を果たして来るというものです。そして今回は、先月10日から新井さんがコスタリカにあるモルフォという自立生活センターに長期間の修行研修に行っています。古川はその介助者として、コスタリカまで一緒に行かせてもらいました。しかし、ずっと一緒にいては新井さんの修行にならないので、古川は約1週間で日本に帰ります。古川が帰ったあとは、新井さんはコスタリカの介助者を使って生活します。ですから、今回の古川の大きな役目としては、新井さんの介助をコスタリカの現地の介助者に引き継ぐということでした。
実は、私は今まであまり新井さんの介助に入る機会がなく、コスタリカ人どころか日本人にさえ引き継げる状態ではありませんでした。まずは私が新井さんの介助を教えてもらわなければなりませんでした。コスタリカ行きが決まってから、新井さんの介助に慣れているアテンダントに毎週のように協力してもらって、なんとか引き継ぎできるレベルまで持っていきました。これが私のプチ修行研修でもありました。

そして、あっという間にコスタリカ出発日なりました。コスタリカ到着日には、まだ現地にスタッフの井上さんがいたので空港まで迎えに来てもらい、モルフォのあるペレセレドンという街まで案内してくれました。コスタリカに着いてもペレセレドンという街に行くには一泊して次の日を待たなければなりません。とてもとても長旅でした。しかし逆を言えば、こんな遠い遠い場所からモルフォのメンバーを始め中南米の研修生はメインストリームへ研修に来ていたのだなと思うと、感慨深くなりました。
日本からコスタリカまで丸1日、ついに新井さんと私はコスタリカの自立生活センターモルフォに到着しました!夕方頃に着いたのですが、夜に歓迎会をしてくれるということでした。私は初めてのコスタリカだったので、日本に研修に来た事のある、ルイスやウェンディー、カルロス、健常者スタッフ数人ほどしかわからず、スペイン語もわからないので一日目はすごく緊張しました。モルフォの第一印象としては、だれかの彼女とか友達とか、知的障害者の男性とか、自由にいろんな人が出入りしているなという感じでした。

そのまま流れに乗るようにして歓迎会が終わって、新井さんがお風呂に入ろうと蛇口をひねったら問題発生。シャワーからお湯が出ません。南国といっても夜になると寒く、体温調整のできないケイソンの新井さんにとって水風呂は地獄です。新井さんは少し水を浴びてしまい、全身鳥肌マックスです。顔もみるからに白くなっていきます。お風呂は翌日以降お湯がでるようになってから入ることになりました。電話口から井上さんが「修行っぽいね。」とニヤニヤしながら言っていたのが忘れられません。新井さんは私の横で無表情で震えていました。

さて、初日から修行っぽさ満載でしたが、次の日は新井さんに入る予定の介助者が全員集まって顔合わせ&介助時間の確認をしました。一番若手がタチアナという子で介助歴6カ月です。あとは、日本に来た事のあるデレちゃん、看護学校卒業生のジャスミン、主婦のアドリアーナ、私と同い年のジルラニという計5人でした。それにプラス、コーディネーターのカテリン(デルバジェコーヒーのイメージガール)です。顔合わせが終わったらさっそく引き継ぎ研修が始まりました。言葉ができないので、一度私が抱えの見本をみせて一人ひとりやってもらいます。みんな体格も良く力があるので、私なんかがするよりも、軽々と新井さんを持ちあげます。
少しホッとしました。また、中南米のお国柄、介助開始時間から遅れてやってきたりするのかなーと思っていたのですが、みんなとても真面目で30分から1時間くらい前から事務所に来ていました。私はみんなが慣れるまでは、新井さんにつきっきりになるのかなと思っていたのですが、ところどころ引き継ぎをするくらいで、もう、一日目から新井さんはコスタリカの介助者をバリバリ使って生活していました。そんなこんなで事務所内も、ルイスやウェンディーはバリアフリーチェックやアメリカの視察団の準備などで忙しくしていたり、健常者も介助に行ったり。私は、想像以上に時間をもてあましてしまいました。

そんなゆったりした時間の中でも珍しい経験といえば、ぶつぶつ交換みたいな感じで、わたしもウェンディーの介助に入ったこと。2回入ったのですが、1回目は事務所内でパソコンをつなげるだけで、その後ウェンディーはパソコンとにらめっこしながら仕事をしていて、介助時間が終わってしまいました。2回目は同い年のタチアナに引継をしてもらいながらウェンディーの家での介助でした。入浴介助や朝ごはんを作ったり、洗濯をしたり。わたしの朝ごはんも一緒に作ってくれ、とてもおいしかったです。メインストリームでの介助と変わらないような感じでした。

不安だった介助の引き継ぎも、向こうの介助者に助けられなんとか様になったと思います。ラテンの熱い陽気な雰囲気の中で、いつのまにか私もコスタリカの雰囲気にのまれ、とても楽しい一週間となりました。通訳がいない中でコミュニケーションがうまく取れませんでしたが、セミナーなどがなかった分、みんなとゆっくりとした時間がもてました。言葉が伝わらなくてもなんとかなる、気持ちでいくらでも仲良くなれるという、とても良い経験をさせてもらえました。日本の反対側で同じ活動をしている人たち。みんなを見ていると、わたしも日本に帰って頑張ろう、次いつ会えるかわからないけれど、次会うときはまた笑顔で会えるように活動しようと思いました。コスタリカのみなさん、ありがとうございました!

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