あっという間に、もう5月も終わり。
 で、5月に入って一度も山に入っていない!という無慈悲な事実に気づき、恐れおののく。
 もはや、禁断症状で手足に震えがくる感じです。
 というわけで土曜日、お気に入りの残雪期の大日岳に行ってきました。
 7時10分、称名滝の駐車場に到着。
 この時季、朝7時にならないとゲートが開かないので、これでも最速スタートなのです。
 そびえ立つ悪城の壁が、いい感じに迫ってきます。
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 遊歩道をてくてく歩いて、7時20分、登山口から山歩き開始。
 標柱が新しくなっていて、上に書いてある不思議なマーク(梵字?)が気になりました。
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 可憐なイワカガミが迎えてくれます。
 同じ仲間のイワウチワのピークは過ぎ、これからはイワカガミ、もう少しでチングルマが目を楽しませてくれます。
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 ニリンソウも、標高の高いところではまだまだ元気に咲いています。
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 牛ノ首の崩落箇所は、はやくも完全に夏道が出ていました。
 この急斜面に雪が付いていると落石や滑落のリスクがあるので、いちおうヘルメットとピッケルを持参したものの、使用せず。
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 アジサイみたいなオオカメノキも元気。
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 そして8時30分、癒しの空間、大日平へ。
 入口のほうは雪がほとんどなく、木道がバッチリ露出しています。
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 しばらく進むと次第に雪が増え、木道も隠れてどこでも歩けるようになります。
 まっすぐ先に大日平山荘が見えてきましたが、そこには向かわず、斜めに進路をとって直接大日岳を目指します。
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 さあ、あの稜線に向かって、どう進むか。
 雪があることで、ルートが選び放題なのが嬉しい。
 ようやくアイゼンをつけて、いざ、雪の世界へ。
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 残雪期は風景があまり変化しないので、距離感がおかしくなって、歩いても歩いても前に進んでいないような錯覚に陥る。
 そして陽が高くなるにつれ、やわらかくなる雪に足をとられるので、なおさらヘトヘトに。
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 穏やかなイメージの大日岳ですが、上部はそれなりの斜度になるので、滑落には注意。
 振り返ると、雄大な薬師岳と一匹狼の鍬崎山が、仲良く並んでいました。
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 そして稜線近くのあのハイマツのヤブを抜けると...
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 10時40分、ついに稜線に出て大日小屋へ。
 ここから先の稜線歩きは本当に気持ちがよく、苦労が報われる瞬間です。
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 稜線の雪はちょっと汚れていますが、まだまだ大量に残っています。
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 剥がれ落ちる春。
 大日岳の雪庇は、北アルプス有数のスケールの大きさです。
 比較対象がないからわかりにくいけど、5メートル以上はあると思います。
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 そして10時50分、大日岳山頂(2,501m)。
 ああ、やっぱり山は気持ちいいなあ。
 山頂周辺だけ、ぽっかりと雪がありませんでした。
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 静かに山を見守り続ける、大日如来さま。
 来るたびに仏像が変わっているような気がするけど、気のせい?
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 積雪期の大日岳山頂は、実はあまりに雪が多くて、けっこう展望が遮られます。
 ちなみに、山頂手前から眺めた感じでは、この縞々模様の溝から先は、地面ではなく雪庇の上。
 過去に文登研の雪山研修会で、この山頂で雪庇と気づかずに休憩して崩落、若い学生の犠牲者が出た痛ましい事故がありました。
 積雪期の稜線では、どこに尾根の中心があるかを常に把握しながら、安全第一をモットーに!
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 大日岳の山頂で、1ヶ月分溜まりに溜まった、濃ゆい愛を叫ぶ。
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 本日のキング。
 大日岳からのキングは、まさに剱のごとくシャープでピラミダルなシルエット。
 岩肌が黒々とした、夏キングになりつつあります。
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 4月に縦走したのが、遠い昔のことのように思える、毛勝三山。
 ずいぶん雪も少なくなりました。
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 奥大日岳から別山、立山三山への魅力的な稜線。
 今日は、あちらもいっぱいだろうなあ。
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 荒々しい北方稜線の向こうには、優雅な白馬の峰々。
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 やっぱりデカくて包容力のある薬師岳。
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 鍬崎山のはるか向こうにうっすらと白山、そして富山平野と富山湾が広がる。
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 「ホットトマトジュースでシーフードヌードルを作るとウマいらしい」との情報を得て、さっそく実践。
 ...おお、確かにウマい!
 待ち時間2分半で、アルデンテなスパゲティ・マリナーラのような代物に。
 トッピングでガーリックやオリーブオイル、バジルをプラスすれば、さらにイイかも。
 そしてなんと、山専ボトルがトマト臭くなるというオマケつき...(*´Д`)
 味はともかく、トマトジュース運搬手段に改善の余地ありでした...
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 のんびり貸切りの山頂を満喫して、11時30分、下山開始。
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 ああ、去りがたき、この眺めよ...
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 やっぱり大日岳、素晴らしい山です。
 また来ますね〜!
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 すっかり陽が高くなって、かかとがしっかり入る雪の斜面は、足スキーに最適です。
 薬師岳と鍬崎山を眺めながら、レッツゴー!
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 そして12時ちょうど、わずか30分で山頂から大日平まで駆け降ります。
 この爽快感が、雪山の醍醐味なり。
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 ラムサール条約に登録された貴重な湿地帯、大日平と弥陀ヶ原。
 大切にしていきたい、ふるさとの財産です。
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 ツツジも元気に咲いていました。
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 ちょっと巨大化しすぎたシラネアオイ。
 もう少し、清楚な感じがいいかな...
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 元気な黄色が眩しい、キンポウゲ。
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 新緑が眩しすぎて、目に沁みました。
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 そして13時ちょうど、登山口に戻る。
 1ヶ月ぶりの山歩きで、かなりヘトヘトになりましたが、やっぱり山はいいなあ。
 山の神さま、今日も無事に帰ってくることができて、本当にありがとうございました。
 ヒーヒー言いながら汗だくで駆け降りると、急に普段着の観光客の中に放り込まれ、面食らう。
 いつもながら、なんだか自分が場違いな存在のようで、戸惑います。
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 時間があったので、雪解けで水量豊富な称名滝と、期間限定の落差日本一のハンノキ滝を見に行く。
 それはもう、すごいエネルギーというかすごい水しぶきで、傘をさしている人もけっこう居ました。
 春の自然の、大いなる生命力を感じたひとときでした。
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 家に帰ると、庭先のツツジが、山のツツジに負けじと咲き乱れていました。
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 そして次女が愛するキャラたちが、やさしく迎え、癒してくれました。
 (撮影:次女)
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 日曜も天気がいいので、珍しく部活が休みの長女を誘って、家族でいつもの里山、城ヶ平山に行ってきました。
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 のんびり寛ぐ、人懐っこいトンボ。
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 これ、モリアオガエルの卵かと思いきや、「アワフキムシ」という虫の幼虫が自分の排泄物を泡立てて作った、保護用の巣だそうです。
 不思議な生き物が、いるんですね〜
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 ヤマボウシが元気に花をつけています。
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 シダの葉っぱも、よく見るとアートな感じです。
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 ポコポコしたアザミ。
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 マムシグサ、どうしてこんな姿になったのか...
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 凛とした杉林をゆく。
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 城ヶ平山の別名は、「めょうがだいらやま」です。
 決して「みょうが」ではありません、「めょうが」ですので、お間違いなく。
 さあ、いっしょに発音してみましょう、「めょうが」!
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 やはり今の時季、新緑が気持ちよすぎて、ため息が出てしまう。
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 精一杯葉っぱを大きく広げて、精一杯の光を吸収する。
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 ただ歩いているだけで、癒されます。
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 さあ、この緑のトンネルを抜けた先には...
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 いつもの大展望、いつ来ても気持ちのいい、城ヶ平山(446m)。
 こちらは、富山湾を臨むほう。
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 そして、大好きな峰々を臨む、特等席。
 たまらない解放感です。
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 昨日登った、大日岳。
 こちらから見ると、キレイなピラミッドです。
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 本日のキング。
 春霞も、またよきかな。
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 やっぱり気になる、毛勝三山。
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 お友だちの高知みやげにいただいた、ミレービスケット。
 初めて食べましたが、甘さとしょっぱさと堅さのバランスがとれた、とてもおいしいビスケットでした。
 山の行動食にも、いいかも!
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 暑いので、定番の冷凍ゼリーが大人気です。
 パン子も、興味しゃんしゃん。
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 のんびり過ごして、帰途に就きます。
 ちょっとした岩場も、アクセントで楽しい。
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 本当に、素晴らしい新緑でした。
 ホオノキとカエデの、新緑コラボ。
 この時季、木々たちがいちばんイキイキと輝いています。
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 登山口近くに咲いている、シャガの花。
 複雑なデザインに、小宇宙を感じます。
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 家に帰って、暑いのでもちろん昼間からビール。
 流氷ドラフト、色はかなりビックリしますが、さっぱりフルーティで、美味しいビールでした。
 楽しい週末はあっという間に過ぎていったけど、また1週間を頑張れそうな、エネルギーをしっかり補給することができました。
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 4月からの中学校生活、長女はいろいろと大変なようだ。
 勉強や部活や友人関係、それぞれに楽しみや喜びがある一方、初めてのことばかりで要領がつかめず、苦労したり悩んだりもしている様子。
 本当の自分をなかなか出せない、やらなきゃならないことが多すぎて手がまわらない、とも。
 そんなとき、相談にのれることもあれば、見守るしかないこともある。ていうか、ただただ見守るしかないことのほうが圧倒的に多い。
 それでも、なんとか毎日、がんばって学校生活を送っている。

 人は皆、何があっても安心して逃げ込むことができて、偽りなき自己をさらけ出せる、「オアシスシェルター」を持っている。
 自分の場合は、それが「家族」であり、「山」でもある。
 どうか子供たちにとっても、家族という存在が、オアシスシェルターのひとつでありますように。

 そしていつか大きくなったときに、ふと振り返って、「そういえば昔、家族でふるさとの里山に行ったことも、なんだかんだいってオアシスシェルターだったなあ」と懐かしく思い出してくれたなら、それにまさる悦びはありません。

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