2010年09月
2010年09月30日
楽園
野辺の草を踏むと
一斉にバッタが飛び立った
手を付いて土手を這い上がると
目の前に無数の知らない虫たち
もう秋だというのに
Tシャツは汗ばんでいた
久しぶりにデイパックをぶら下げ
川辺へ出かけた
斜面を登ると
丹沢山塊の端の山々に
うっすらと白い雲が乗っている
頭上の空は青く済んでいる
コントラストの強い風景だった
川面に水が流れ
思いの外澄んだ水の上を
赤トンボが何匹も群れている
その下を黒と赤の鯉が
ゆうゆうと泳いでいる
川沿いに歩いていると
バッタが次々に舞うように飛ぶ
彼岸花の赤が青空に映える
ずっと歩く
陽差しのなかを歩く
枯れた草と
青々とした草に目をやりながら
僕は赤トンボが飛んでゆくのを
ずっと眺めている
田園の向こうに
陽に陰った森が
黒々と鎮座する
春のような景色だと思った
夏のように暑かった
秋の赤い彼岸花
ここは楽園だと
僕は思った
2010年09月24日
落ち葉
それは落ち葉のこすれる音を
考えているときだった
気持ちを集中して
僕は落ち葉の目の前にしゃがんでいる
冬の公園だった
さ、もう少しで聞こえるぞ
カサっていうのだろうか
シュッって糸のようなこすれた音なのか
いや、落ち葉は黙って風に吹かれて
離ればなれになって…
その葉は何色で
黄色?
枯れ葉色がいいのか、
気持ちが地面にズームして
もう僕はコガネムシの幼虫になって
このいきさつを見て
聞いてみようと思う
そう決めたのだ
そんなことを
ふと15分ばかり考えていたら
エアコンの音が僕を邪魔するので
僕はその情景を消してなるかと
そうさ
部屋のすべてのスイッチを切る
が、
僕はもう二度と幼虫にはなれなかった
脳裏には冬の立木が風に揺れていた
地を這うように考えた構図
まるで巨大に形づくられた二枚の落ち葉が
アタマの隅のファイルに保存されることとなり
この詩は終わった
さて
無音の世界で
僕は空虚になり
タバコをふかし
友達に手紙を書くことにしよう
こんなときはジャミロ・クワイか?
踊るリズム
最高のメロディーライン
止まったエアコン
パソコンの小さなファンの音
もう落ち葉の音を聞くこともないだろう
まして
落ち葉のこすれる音なんて
もう考えることもないだろう
落ち葉はそんなこんなで
みんなに忘れ去られて
この地上から
いなくなるのさ
考えてみれば
それは
僕という存在そのものでもあるのだが…
考えているときだった
気持ちを集中して
僕は落ち葉の目の前にしゃがんでいる
冬の公園だった
さ、もう少しで聞こえるぞ
カサっていうのだろうか
シュッって糸のようなこすれた音なのか
いや、落ち葉は黙って風に吹かれて
離ればなれになって…
その葉は何色で
黄色?
枯れ葉色がいいのか、
気持ちが地面にズームして
もう僕はコガネムシの幼虫になって
このいきさつを見て
聞いてみようと思う
そう決めたのだ
そんなことを
ふと15分ばかり考えていたら
エアコンの音が僕を邪魔するので
僕はその情景を消してなるかと
そうさ
部屋のすべてのスイッチを切る
が、
僕はもう二度と幼虫にはなれなかった
脳裏には冬の立木が風に揺れていた
地を這うように考えた構図
まるで巨大に形づくられた二枚の落ち葉が
アタマの隅のファイルに保存されることとなり
この詩は終わった
さて
無音の世界で
僕は空虚になり
タバコをふかし
友達に手紙を書くことにしよう
こんなときはジャミロ・クワイか?
踊るリズム
最高のメロディーライン
止まったエアコン
パソコンの小さなファンの音
もう落ち葉の音を聞くこともないだろう
まして
落ち葉のこすれる音なんて
もう考えることもないだろう
落ち葉はそんなこんなで
みんなに忘れ去られて
この地上から
いなくなるのさ
考えてみれば
それは
僕という存在そのものでもあるのだが…
2010年09月19日
フラッシュマーケティング
世間は不況なので
どんな商売もアレコレ工夫して
頑張っている。
スーパーへ行ってナスなんかぼおっと見ていると
いきなり鮮魚売り場の方から鐘の音が
カランカランと鳴る。
おお何だ?と、顔を上げると
ハチマキを巻いたにいさんが
「サンマがいまから赤字覚悟の50円だよ!」
カランカラン。
みんながゾロゾロと鮮魚売り場へ。
で、サンマが次々にさばけて、
最後は取り合いだ。
あっと言う間に、サンマは完売。
こうした売り方は、ほぼ時間限定。
あなたはとんでもない幸運なときに
でくわしたのです、みたいな。
ネットの世界でも、同じことが
流行ってきた。
時間限定の他、人数や数量も決められていて
その数に達しなければ、
すべては水の泡となる。
なので、売る方も買う方も必死だ。
例えば、ある老舗ホテルが、
高級スイート20部屋を、通常価格
一泊8万円のところを、
時間限定で3万円で売り出したとする。
これをネットで見た人たちが
「こんなチャンスは二度とないぞ!」
という訳で、次々に申し込む。
しかし、15人位で止まってしまうと、
この売り出しは中止となる。
で、今度は申し込んだお客さんも
必死だ。
なんとしてもあの老舗ホテルに泊まりたい。
で、ツイッターなんかでぶつぶつ
つぶやき始める。
で、これを見た誰かが「ホントかよ」
と言うことで、またまた申し込みが増え、
無事20人達成すると、
この商売は成立!
みんな良かったね、ということになる。
この手法は、都内の飲食店なんかで
かなり有効だ。
だって人がいっぱいでしょ。
誰か物好きいるだろう、ですよね?
美容院やエステ、整体院なんかも
この手法は向いている。
こうした売り方が良いか悪いかというのは
意見の分かれるところだ。
お客さんを煽るので、
買う方も冷静に判断しないと
買ってからとか申し込んでから
後悔することになる。
アメリカから上陸したこのマーケティング手法は
現在かなり広がっている。
こうなると、なんでも
定価で買うのが馬鹿らしくなってくる。
世の中みんな値引きなのだ!
建て売り住宅なんかも、
売れ残ると、金利や維持他いろいろかさむので
投げ売りになる。
プライスはすべて、状況で変わるのだ。
例えばだが、
東大卒、身長180センチ、顔まあまあ、
年収1000万円、中肉中背、特技英会話、
趣味ハイキング、性格温厚。年齢30歳、
離婚歴なし。
と、
こうした似たような条件のお兄さんが5人、
お嫁さんを2日間限定で募集すると
どうなるだろう?
例え話に、だいぶ無理があるが、
この花嫁応募は、果たして損か得か?
ここはひとつ、いくら急いでみても
いろいろ予想を張り巡らして
冷静になっても、
結果は全くみえない。
でしょうね?
生身の人間には、どんな最先端の
マーケティング手法も通用しない。
ああ、
当たり前すぎて、つまらない話に
なってしまった(爆)
どんな商売もアレコレ工夫して
頑張っている。
スーパーへ行ってナスなんかぼおっと見ていると
いきなり鮮魚売り場の方から鐘の音が
カランカランと鳴る。
おお何だ?と、顔を上げると
ハチマキを巻いたにいさんが
「サンマがいまから赤字覚悟の50円だよ!」
カランカラン。
みんながゾロゾロと鮮魚売り場へ。
で、サンマが次々にさばけて、
最後は取り合いだ。
あっと言う間に、サンマは完売。
こうした売り方は、ほぼ時間限定。
あなたはとんでもない幸運なときに
でくわしたのです、みたいな。
ネットの世界でも、同じことが
流行ってきた。
時間限定の他、人数や数量も決められていて
その数に達しなければ、
すべては水の泡となる。
なので、売る方も買う方も必死だ。
例えば、ある老舗ホテルが、
高級スイート20部屋を、通常価格
一泊8万円のところを、
時間限定で3万円で売り出したとする。
これをネットで見た人たちが
「こんなチャンスは二度とないぞ!」
という訳で、次々に申し込む。
しかし、15人位で止まってしまうと、
この売り出しは中止となる。
で、今度は申し込んだお客さんも
必死だ。
なんとしてもあの老舗ホテルに泊まりたい。
で、ツイッターなんかでぶつぶつ
つぶやき始める。
で、これを見た誰かが「ホントかよ」
と言うことで、またまた申し込みが増え、
無事20人達成すると、
この商売は成立!
みんな良かったね、ということになる。
この手法は、都内の飲食店なんかで
かなり有効だ。
だって人がいっぱいでしょ。
誰か物好きいるだろう、ですよね?
美容院やエステ、整体院なんかも
この手法は向いている。
こうした売り方が良いか悪いかというのは
意見の分かれるところだ。
お客さんを煽るので、
買う方も冷静に判断しないと
買ってからとか申し込んでから
後悔することになる。
アメリカから上陸したこのマーケティング手法は
現在かなり広がっている。
こうなると、なんでも
定価で買うのが馬鹿らしくなってくる。
世の中みんな値引きなのだ!
建て売り住宅なんかも、
売れ残ると、金利や維持他いろいろかさむので
投げ売りになる。
プライスはすべて、状況で変わるのだ。
例えばだが、
東大卒、身長180センチ、顔まあまあ、
年収1000万円、中肉中背、特技英会話、
趣味ハイキング、性格温厚。年齢30歳、
離婚歴なし。
と、
こうした似たような条件のお兄さんが5人、
お嫁さんを2日間限定で募集すると
どうなるだろう?
例え話に、だいぶ無理があるが、
この花嫁応募は、果たして損か得か?
ここはひとつ、いくら急いでみても
いろいろ予想を張り巡らして
冷静になっても、
結果は全くみえない。
でしょうね?
生身の人間には、どんな最先端の
マーケティング手法も通用しない。
ああ、
当たり前すぎて、つまらない話に
なってしまった(爆)
2010年09月09日
スパムメール
私の場合、仕事柄
一日あたりの受信メール数は
ざっと300〜500通くらいだろうか?
が、そのほとんどが迷惑メール。
いわゆるスパムメールだ。
約10年位使っている古いメルアドなので、
自分の人生と同様、自らの落ち度も多々あるし、
収集ソフトに狙われてもいる歴史も長い。
だから、数も半端ない。
しかし、スパム行為は違法だ。
が、今のところ全く減る気配はない。
敵さんは、違法に収集したメルアドに
一斉にメールを送信する。
まあ、一回あたり何万〜何十万通だろう。
これを、一日に何回となく繰り返す。
そのうちいいカモがメールを読んで
その気になり、URLをクリックして、
まさかの個人情報やカード番号を
入力したりしてしまう。
このカモがいる限り、敵は喰ってゆける。
だからスパムは一向に減らないのだ。
スパムの中身はというと、
出会い系やエロサイトに加え、儲かる系、
痩せる系など、ほぼ人の弱みを突いたものばかり。
売れ線はしっかり押さえてある(笑)
一度暇なときに、このスパムメールを幾つか読んでみた。
(なんでも勉強なのだ)
なかなかのコピーテクニックを駆使したものから、
相手のことを何も考えてないアホ文章まで、
そのアプローチとレベルの多彩さに驚く。
イケテルコピーは、もうプロなみだ。
上手い、と思わずつぶやいてしまうのもある。
インチキと分かっていても、
思わずクリックしてしまいそうな名文は、
或る意味凄いな、と感心しきり。
こういう事を仕掛ける連中は、これが
正業なんだろうか?
プロなんだろうな。
タイトルなんかも奮っている。
Reが付いていて、あれっと思ってしまうものや、
「例の件につきまして」や「ご連絡」、
「返信遅れてスイマセン」など、
皆さんなかなか工夫されている。
先日、「お見積もりの件」というタイトルのメールを開いたら、
予想競馬の勧誘だったので、かなりイラっとしたが、
なかなかやるな、とも思った。
スパムのフィルタリングレベルを上げるのも良いが、
仕事柄、先方さんの大切かつ重いデータを
はじき飛ばしてしまうこともあり、
結構セキュリティの絞り方は難しい。
新規スパムでも、或るものは、
数回手作業ではじき飛ばさないとメールソフトも学習しないので、
そのときばかりはゴキブリを追いかけるように、
こちらもちょっとムキになっちゃうね。
それにしても、このスパムを仕込んでいる方々、
あんたの人生楽しいかい?
忙しいのに、なんだか
そんなことを考えてしまう
久々の雨の日の午後だった。