2015年05月
2015年05月24日
幻想キャンプ
アコースティックな弦の音が
朝もやの霧に乗って
山あいの湖畔にひろがり
僕は心底から深呼吸をし
椅子に座りながら
目の前に寄せるさざ波を
ずっとみつめていた
前夜は満月
木々の間からこぼれるように
覗き込むような光りを放ち
僕らの話に聞き入っていたようだが
その中身のなさに
呆れただろうか
そんな時間が珠玉で
晩夏の水を撫でる風は
テーブルあたりの熱気を程よく冷やしてくれた
その夜は簡易ベッドにもかかわらず
とてもよく眠れたのだ
あんな悲劇から半年余り
何をできるものでなく
何をしたら良いのかもみえないまま
不安な日々が続き
耐えられない話をいくつも聞き
こたえもみつからず
先の見えないまま
それでも日々は続いていた
そこそこ日常を取り戻しても
時折ヒリヒリとする何かが
僕を周りを取り巻いていて
それは耐えられない毎日だったように思う
対岸の霧が
やがて一塊の雲のように
ふわっと流れてゆく
視界はすっと遠くまで見渡せるようになり
腹に光を受けた山体は
赤々と輝いて
大きな空のもと
堂々と浮かび上がるのだった
根気
コツコツと…
それが生きてゆくということ
勇気
これからの時代に欠かせない
これまで以上に必要なこと
希望
生きてゆく糧であることに
改めて気づかされる
湖畔にはもう
アコースティックな弦の音は
消えていた
僕は
ありきたりなことばのフレーズを
今更ながらかみしめた
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朝もやの霧に乗って
山あいの湖畔にひろがり
僕は心底から深呼吸をし
椅子に座りながら
目の前に寄せるさざ波を
ずっとみつめていた
前夜は満月
木々の間からこぼれるように
覗き込むような光りを放ち
僕らの話に聞き入っていたようだが
その中身のなさに
呆れただろうか
そんな時間が珠玉で
晩夏の水を撫でる風は
テーブルあたりの熱気を程よく冷やしてくれた
その夜は簡易ベッドにもかかわらず
とてもよく眠れたのだ
あんな悲劇から半年余り
何をできるものでなく
何をしたら良いのかもみえないまま
不安な日々が続き
耐えられない話をいくつも聞き
こたえもみつからず
先の見えないまま
それでも日々は続いていた
そこそこ日常を取り戻しても
時折ヒリヒリとする何かが
僕を周りを取り巻いていて
それは耐えられない毎日だったように思う
対岸の霧が
やがて一塊の雲のように
ふわっと流れてゆく
視界はすっと遠くまで見渡せるようになり
腹に光を受けた山体は
赤々と輝いて
大きな空のもと
堂々と浮かび上がるのだった
根気
コツコツと…
それが生きてゆくということ
勇気
これからの時代に欠かせない
これまで以上に必要なこと
希望
生きてゆく糧であることに
改めて気づかされる
湖畔にはもう
アコースティックな弦の音は
消えていた
僕は
ありきたりなことばのフレーズを
今更ながらかみしめた
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2015年05月17日
一枚の絵
遠くにポカンと浮かぶ雲を
思いつきでふたつほど描き
手前の海岸線に人影をひとり
白い砂浜が広がり
その向こうの青い海を描くため
水平線をペンで引く
空もやはり青がいい
青い海と空
水平線を境に
上と下の絵ノ具の色に迷い
どこまでも似た色のような気がしたので
同じ色を選んで筆を運ぶと
海は主張し空も主張するので
僕は次第に水平線をあきらめて
思うがままに描く
できあがった絵は
人影に雲がふたつポカンと
後は一面の青い世界に仕上がった
遠近法も何もない描き方だったので
不思議な青い絵ができあがっただけで
一見とても下手なつまらない絵だった
思えば
僕は海も空も大好きなモチーフなので
どちらも同等に考え
想い
同じ素敵なカラーを選んだに過ぎない
海も空も
僕のなかでは同じように青く
それは命のように尊い青だった
そこに嘘はなく
人影は僕で
雲は過ぎ去った僕の想い出
そう言いたかっただけなのだ
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2015年05月13日
断酒とチョコレート
アルコール類をやめて、なんだかんだ10年以上になる。
最近は、なめる程度だが、
再びアルコールに興味をもつようになった。
不思議なのは、舌が酒の味を覚えているということ。
顕著なのは日本酒で、ひとくちで「あぁ、この味ね」と、
飲んでいた頃のことまで思い出せる。
アルコールをやめた訳は面倒なので割愛するが、
アル中になったとか飲酒運転で捕まったとか、
そんな物騒な理由ではない。
以来、飲み屋へでかけることも激減し、
ヤバイ場所へも行かなくなった。
付き合い程度だけとなったが、
そうした席でも、ノンアルコールの飲み物しか飲めなくなってしまった。
相手に飲めない、というとまず返ってくる言葉が
「ウソだろ!」だ。
が、本当に飲めない、飲みたくないのだから、
仕方がない。
酒は飲んでいないとメッキリ弱くなるものらしい。
一時は蔵元まで酒を買いに行ったりしていたのだから、
いま思えば不思議だ。
で、アルコールをやめると、
なぜか甘いものに手を出すようになる。
若い頃から甘いものは一切口にしなかった質なのだが、
アイスクリーム、チョコレート、ケーキなど、
節操なく食すようになった。
甘いものは、よく健康を害すと言われている。
そしてよく太る。
これは間違いない。
いまだチョコレートが切らせない私は、
太るだけでなく、
いい年をして、虫歯の治療に通うようになった。
結果、現在の私は、
チョコにやたら詳しい人間である。
当初は森永とか明治、ロッテの安いものばかり摂取していたが、
あるときから、これらのチョコはカカオの含有量が少ないことが、
カラダで分かるようになった。
同時に香料とか混ぜ物が気になってきた。
こうなると、高級品に手を出すようになる。
先のメーカーの上級品、ロイズ、ハワイ産、
スイスのチョコレート、
果てはベルギーのものまで取り寄せ、
いろいろ食い散らかしてみた。
結局、現在では味も価格的にもほどほどのものだが、
そろそろやめようと思っている。
酒代は浮いたが、チョコの代償は高く付く。
歯医者の治療費、
そして、痩せなきゃという強迫観念。
が、おいしいので、やめられない止まらない!
脳が疲れると、どうしても甘いものを欲す。
冷蔵庫を開け、摂取してしまうのだ。
血糖値も急に上がるので、健康上も良くない。
ターミネーターは強くそして再び蘇るが、
私は現在、チョコレーターである。
チョコレーターは、不健康に太るだけである。
蘇りはしないし。
そこで全然甘くないチョコに挑戦したが、
これがまずいんだなぁ。
ほとほと参った。
いま、再びアルコールに戻ろうか、
真剣に検討している最中である。
チョコレーターを続ける代償が、
余りに重いんでね。
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2015年05月04日
飯リテラシーを上げろ!
いきなりリテラシーなんていうと、
IT系とか情報に関するアレコレを思い浮かべるが、
ちょっと趣が違う。
飯である。
リテラシーという語は、
最近になって頻繁に使われてる。
元々は識字とかそんな意味だったようだが、
ジャパニーズイングリッシュにより、
「何らかの表現されたものを適切に理解・解釈・分析・記述し、改めて表現する」
という意味に使われている言葉である。(ウィキペディアより)
で、飯をつくるというテクニックも、
リテラシーという括りで捉えてみた。
この飯をなんとかするリテラシーが、
かなり低い私に、
先日、奥さんがこんなことを言った。
「私に何かあったら、
あなた食べるもの、何かつくれる?」
「ううん、駄目かな…」
「でしょ!、
少しつくる習慣をつけた方がいいわよ」
納得!
思えば、最近の自分は何もつくれない。
ウチの息子は、スパゲッティーくらい茹でている。
いや、中華鍋を振っている、という噂もある。
私はというと、即席ラーメンはつくれるが、
スパゲティの茹で方はおぼつかない。
茹で時間とか量がよく分からないのだ。
こんな私でも、
料理人をめざしていた時期があった。
小さな店の厨房に入り、
材料の買い出しから仕込み、
簡単な調理などもこなし、
店を仕切っていた時期もあったのだ。
思い出したが、
あの頃は魚も三枚に卸せたし、
イカもキレイにこわせたのだが…
そういえば、
私は調理師の免許を持っていたのた。
あれから、ん十年、
(きみまろ風に)
私の飯リテラシーは極度に衰えていた。
つい数年前まではやたらに早起きだったので、
せっせと凝った味噌汁ばかりつくっていた時期もあったが、
現在はなんというか、
起きてダランとしているだけ。
キャンプなどへ行っても、
私のアウトドア仲間は調理意欲が極度に低いので、
行きがけのコンビニで、
おにぎりやフライドチキンなどを買い込んで済ましてしまう。
しかし、焚き火とか火起こしリテラシーは高いのだがね。
思えば、料理はクリエィティブな作業である。
冷蔵庫をおもむろに開け、
すばやく目配りをして素材をチェックし、
瞬時にメニューを考える、という早業が要求されるのだ。
私はそもそも冷蔵庫とかに興味がないので、
あまり開けない。
用があって開けることはあるが、
何が入っていたのか、ほぼ覚えていない。
冷凍庫に至っては、
冷気の中に固まっているものに、
そもそも興味も出ない。
よってどこに何があるのか、
まずそのことがよく分からないのだ。
アタマに叩き込んであるのは、
床下収納庫に即席ラーメンとカップラーメンがあるということ。
あとは、ストッカーにレトルトカレーが時たまある。
必要時のみこれらを眺める訳。
しかし、いまどきの男たるもの、
これではイケナイ。
己に強い反省を促してる次第。
できれば、タケノコの酢味噌和えとか、
海の幸の三杯酢のひたしとか、
パルマ産ハムと本場フランスから取り寄せたトリュフをあしらったサラダとか、
手づくりの地中海ヨーグルトをまぶした国産第5等級の仔牛ステーキ、
こんな料理づくりをめざしたい。
切磋琢磨、精進しよう。
そのため、
まずは白米を炊くことからと思いついたが、
炊飯器の使い方さえ分からない己に、
改めて気づいた次第。
我ながら唖然とするね。
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