2020年03月28日

桜の心象



今年の桜は、早いのかな、、とぼんやり思っていたけれど
自宅近辺の川沿いに並ぶ桜並木は、一向に芽吹く気配がない。

芽はまだ固く結ばれた感じで、このままだと例年と
そう変わらない開花となりそうである、。

東京はもう早々芽吹いていて、ソメイヨシノはまだもう少し
の感じだけれど、周りに気おされて、さっと開花しそうではあったのだ、。

ソメイヨシノは不思議な桜である、、

かすかなピンク色に染まりながら、白色の何とも存在の脆さも
感じさせる彼の世の風情がある、、。

一斉に咲きほころんで、この桃の淡白色に空間が埋め尽くされてしまうと
何とも、生きていることやこの世界の不安と畏怖のような、
いたたまれなさ、に包まれる、、、

けれどこの花は無言である、、
楚々としてそこに佇んでいるのに、
じっと静かに、ほろほろ揺れながら
まったく何の響音も漏らさず、ひたすらの静寂さに
身を纏っている。

これだけ静かだと、無音の間のみ、ひたひた心に
拡がってくる、、
まったりした、とかほんのりしたとか
そういう穏やかさに形容しても良いけれど、、
実際、多くの人はこの言い難い俯瞰をそう言い直して
愉しもうとしている、、

しかし何故、こんなに吸音されたような、
吸情されたかのような、、
虚の感覚が広がるのだろう、、

桜の心象は、四種の心である、、。

その表の楚々としてたおやかな姿からは
その奥底に広がる心象の情景を推し量ることができない、、



まだか、まだかと待っていても
なかなか、その唇が小さく開かれて
声が漏れることが予想できないのである、、。
















sikihou2012 at 03:00|PermalinkComments(0)

2018年02月10日

折りたたむ心




折りたたむ心


 

正座と云うのは、まことに
窮屈な姿勢である、、。

伸びやかな手足と高い腰位置、
このように現代の日本人は、正座が苦手である。

直立し二足歩行をした頃から
手足は真っ直ぐに伸ばせることが
人の自慢であった訳であるから、
膝を屈して、身体を二段も三段も曲げて
身体を折るなんて、それこそ昔なら
屈辱的な隷属や死しか意味しなかっただろうに
なんで、わざわざこんな身じろぎもできないような
姿勢を取って座らないといけないのか、、、
と、考えるのである、。


正座と云うのは、最もコンパクトな座位である。
下半身を折りたたみ、己を小さくしながら、
スペースの中で控えている、。

野口整体では、立姿のまま操法をすることは稀である。
その基本姿勢は、常に正座から立居振る舞われる。

なぜ、このような窮屈な体位を基本としているのか、、
野口整体における作法と云うものは、
中心をその場に応じてつくり出し、身体をひとまとまりと
して動く型にある。

その当意即妙に動く、次の型へと自在に動ける
その最も自由度の高い姿勢が正座なのである。

正座は身体を折り屈した状態で、「静」を拵えることで
固まっている体位では無いのである。
少なくとも野口整体においては、次に動き出すための
即座の「動」となる構えの型である。


自分を折りたたんで、控えて、

小さく佇むことで、「間」を作り出す。
これは、日本人の心性であったといえる、、。

最近は、その心が分からない人が多くなっていて、
欧米のように
自分を主張したり、表現したり

するのが良いと勘違いしてるけれど、

日本人の心も体も、実は折りたたんで、何もない
空間、時間、間を
作ってそこに大事なものがあると

今でも表現しているのである。

「自分」にはなく、自分の外にあるのであり、

それを、自分を折りたたむこと

で、生み出している、、。

布団なども同じ心性から作り出し

た日常文化といえる。

折りたたんで小さくして仕舞う、。
いつでも引き出せるし、使わなければ
日常生活の間に戻せる。

 

この思考と躊躇のパターンの中には縦方向と、
それに共振
して絡んできた日本人的な

心性があるのだといえる。

自分を折りたたんで、

隅に控えることで、真ん中に生まれた広い
スペースを
活かそうとする心性、
自分を押し出さないで、自分だけが活用するより
ずっと広いスパースと自由さをそこに
生み出すのである、、。

この場合、自分でなく誰か相応しい他者に
それを使う
こと、所有することを、預けようともする
のだけど、
預けようとする他者とは、

実は自分の反映でもある。

いつでも誰でもが動き出せる「間」を
自分を畳んで隠すことにより
自分の延長として拵えているものだと
いえるのです、、。






身体気法会
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sikihou2012 at 00:00|PermalinkComments(0)