続きです。
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昨日とまた同じように部活が始まる。


「あ、眉毛の可愛い友清さん。今日も一緒に打ちますか?」


すぐに声をかけられた。


しかも触れて欲しくないのに、眉毛。


「お願いします」


無駄な争いは嫌いだ。


ここで断ればなんらかの争いになる。


直接的でなくても、間接的に。


だからその話に乗った。


端っこの席。


段々ここがホームのように思えてくる。


私が親で試合開始。


今日は飛ばしてやるとか、そういう雑念は入れずに淡々と点棒を積み上げる。


そしてまた、1着。


振込無しの一位とは気持ちがいいものだ。


今日からは一年生は客人というよりかは、部員として見られるようになった。


嬉しいやら、辛いやら。


麻雀卓にも限りがあるので抜け番となった。


部室から出て、外にある自販機置き場に向かう。


先ほどの勝利は気持ちが良かったので奮発して炭酸ジュースを買う。


自販機の横の体育館から外に出る用の階段に腰掛け、缶の栓を開けたプシュッという音と共にやってきたのは、


「花田さん……」


先輩というのは敬う相手に対する言い方。


私はまだこの人を尊敬できないから、少しのも抵抗としてそう呼んだ。


「友清さん、なんか元気ないですね」


顔に出ていたか。


「そうでもなかとですよ。はは」


はにかんでごまかす。


得意技だ。


「花田さんこそ、なんでいつもヘラヘラしてるんですか?」


問いかけると、寂しい表情を返された。


言い方が悪かったか、言わない方が良かったか。


なんにせよ言ってしまったものは仕方ない。


自分に言い訳をしていると、花田さんは優しく応えてくれた。


「私、中学の頃、部員が少なくてあんまり打てなかったんです」


いきなりの昔話に驚いたが、静かに聞くことにした。


「団体戦にも出れなくて。個人戦しか出れなくて。でも、ここでは。新道寺では。
そりゃあ、レギュラーになりたいですよ?
けど、レギュラーになれなくたって、毎日違う人と麻雀が打てる。毎日同じ人とだって麻雀が打てる。
そういう環境が楽しくてしょうがないんですよ。麻雀が大好きなので」


「麻雀が好き。ありえん」


「そんな悲しいこと言わないでください」


「麻雀が好きだって、強くなきゃ意味ないじゃないですか!」


目をそらす。


握りこぶしに力が入り、爪が手のひらに食い込む。


「友清さんは、麻雀好きじゃないんですか?」


無言でその場を後にする。


何が麻雀が好き、だ。


あんなに弱いのに。


想いと力が釣り合ってない人は嫌いだ。


一言で言ってバカみたいだ。


想いが強くたって、力がなければ無意味。


力があれば、想いなんてなくていい。


想いの強さで勝てるなら、こんなに楽なことはないのだから。









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あとがき
 中あるんかい!
 って思いました?
 上下だと思った人は、是非下を楽しみにw

 そういや、完成したらピクシブにぶん投げようと思って表紙作ってたんですが、
 タイトル間違えて、ボツ表紙が増えていく・・・。
 せっかくなんで置いときますね。
友清朱里と確執ボツ1

 友清朱里「と」確執。
 なのにね。
 関係ないけど、ニコラテスラの確執って曲大好きです。
 そんな感じで、また次回