田村哲太郎のインドネシア経済・株ブログ

データの記載には人並みの注意を払っているつもりですが、一人で書いておりますし、人間のすることですから、間違いが全くないというわけはないと思います。間違いにお気づきになられた方は、 tamuratetsutaro@gmail.com にご一報いただければ幸甚に存じます。 なお、投資は自己責任でお願いします。当方では、当ブログの記載に基づくいかなる責任も負うことができません。

2014年01月

129日のジャカルタ・グローブ紙によると、モルガン・スタンレーは、128日に公表されたレポートの中で、インドネシア株の投資推奨をアンダーウエイトからイコールウエイトに格上げしたとのことです。その理由は、インドネシアの貿易収支が改善しつつあることと現在の株価が割安であるというものです。

 

インドネシアの貿易収支は、201310月に2400万ドルの黒字に転換した後、11月には7.8億ドルに黒字幅を拡大しています。

 

ブルームバーグによれば、今年1月になって以降、128日までの間に、外国人投資家はインドネシア株を1.9億ドル買い越しています。この動きに関して、ノムラ・ホールディングズは、政治的混乱が続くタイからインドネシアへと、外国人投資家が投資先を移動させたと見ています。

 

インドネシア株全体のPERは、20135月の16から現在は13へと低下しています。

 

http://www.thejakartaglobe.com/business/indonesia-stocks-rise-most-in-2-weeks-on-morgan-stanley-upgrade/

128日のジャカルタ・グローブ紙によると、マニュライフ・アセット・マネジメント・インドネシア社(Manulife Asset Management Indonesia)の投資責任者は、2014年の末までに、インドネシアの株式指標は20%上昇するだろうとの予測を公表したとのことです。

 

この予測の根拠となっているのは、通貨ルピアの下落が輸出を促進するという点と、今年が選挙の年に当たっているため、選挙関連の支出が消費者やメディア関連企業を潤すという点です。

 

http://www.thejakartaglobe.com/business/indonesia-stocks-set-to-gain-20-on-election-lift-manulife-says/

 


インドネシア立法府は、1月28日、2025年までの11年間を見通した新しいエネルギー政策を決議しています。

 

それによると、インドネシアは、燃料補助金の削減を段階的に拡大し、燃料価格や電気料金を段階的に引き上げることにより、エネルギー価格に原料コストを反映させ、環境保護を進め、国民の購買力と整合する形で投資の継続性を確保しようとしています。

 

この政策において、インドネシアは、現在42%ある石油へのエネルギー依存度を2025年には20%に引き下げる方針です。地熱や風力等の自然エネルギーについては、現在全エネルギーの2%しか生み出していないものを、2025年には23%に増大させる方針です。

 

燃料補助金については、昨年310兆ルピア(約2.6兆円)あったものを、今年は282兆ルピア(約2.4兆円)へと1割削減します。

 

http://www.thejakartaglobe.com/business/house-passes-national-energy-regulation-set-to-raise-price-of-fuel-power/

 

124日のジャカルタ・グローブ紙は、インドネシアの今年1月のインフレ率が前月比1%程度になるとのエコノミストの見通しを報じています。

 

1月は豪雨による洪水被害がインドネシアで多く見られたため、農産物の価格が上昇し、高めの物価上昇を招いたようです。

 

1月はインドネシアで最も降雨量の多い月に当たっているため、このような物価上昇は過去のデータから見て概ね普通といってよいものであるそうです。

 

今後の動向について、インドネシア中央銀行の専門家は、2月以降、例年同様であれば、洪水被害が減少し、物流も正常化に向かうであろうため、インフレ率も平年並みになるだろうと延べています。

 

http://www.thejakartaglobe.com/business/economists-predict-january-inflationary-pressures-from-floods/

 

121日のジャカルタ・グローブ紙は、インドネシアに対する国内外からの投資の総額が、2014年には、前年比15%増加して、456兆ルピア(約3.8兆円)になるだろう、というインドネシア投資調整庁マヘンドラ長官の見解を伝えています。

 

2013年について言えば、この数字は、399兆ルピア(約3.3兆円)で、対前年比27%増でした。

 

2013年に比較して、投資の増大ペースが鈍化する要因としてマヘンドラ長官は、「(ここ数年間)投資が大きく伸び続けたので、(今年あたり)増大ペースが鈍化するのは当たり前」と述べています。

 

また、同長官は、今年は、鉱産物やパームオイルに付加価値をつけるため投資を政府が行うことを予定しており、この投資に関して、投資調整庁が既に190兆ルピアの投資を承認済みである、とも述べています。

 

今年といえば、インドネシアでは選挙の年ですが、同長官は、投資家たちがインドネシアの政治状況に慣れてきたこともあって、選挙が投資家たちの投資意欲をくじくようなことはない、との見解も示しています。

 

http://www.thejakartaglobe.com/business/investment-at-record-in-2013-exceeding-govt-forecast-but-slowdown-expected-this-year/

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