田村哲太郎のインドネシア経済・株ブログ

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211日のジャカルタ・グローブ紙によると、インドネシアの今年1月のセメントとオートバイの売上は、洪水のせいで減少したとのことです。

 

セメントは、前年同月比で0.3%減少して464万トン、オートバイは同11%減少して58万台になったとのことです。

 

1月は、洪水のせいで流通網が正常に機能しなくなり、これら商品の販売不振につながったのですが、それ以外にも、インドネシア中央銀行が基準金利を引き上げたり、住宅ローンやオートバイ・ローンに関して融資規制を強化したことが、対前年比の伸びが抑え込まれた原因になっているようです。

 

http://www.thejakartaglobe.com/business/cement-motorbike-sales-in-indonesia-decline-in-january-due-to-floods/


CementSales

インドネシアの石油・ガス生産を監督しているSKMigasのルディ長官によると、インドネシアは、2013年の石油生産の目標である日量90万バレルを達成することが困難になってきた模様です。

同長官によれば、日量85万バレルから90万バレルの範囲が現実的な目標となるようですが、現在のところは、それをさらに下回る日量83万バレルの生産レベルにとどまっているようです。

インドネシアの石油生産は、1995年の日量160万バレルのピークから減少を続けており、石油の順輸入国となったあと2008年には石油輸出国機構も脱退しました。

インドネシア政府は、石油増進回収(EOR:Enhanced Oil Recovery)と呼ばれる新しい、しかし、コストのかかる方法で石油の増産を目指しています。
 
EORは、地下に賦存する油の回収率を高める技術のことです。自然の排油エネルギーのみを利用することにより貯留層から回収できる一次回収石油の量は、全油量の2割程度といわれています。一次採取法による採取量が減衰してきた際に、油層に化学物質を含んだ水、あるいは二酸化炭素や天然ガスなどの気体等を注入して、人工的な排油エネルギーを付与することにより、油を採取することを増進回収といいます。

インドネシア政府の公式の目標は、2014年に日量100万バレルの石油生産を回復することとなっていますが、この目標の達成について、ルディ長官は懐疑的であり、日量100万バレルを達成する日はあっても、それを1年を通じた平均値で実現することは極めて困難であろう、という見解です。

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