2009年11月08日

ネタ003 17種の幸福の源泉

◆ヒトの幸福源泉17種
 (『「裸のサル」の幸福論』(デズモンド・モリス著/新潮新書)より)

幸福の総量を増やすには、幸福の源泉の数を増やすことだそうです。
つまり、= ヒットの確率を上げるには、幸福の源泉の数を増やすこと です。

幸福の源泉は以下の17種類。

1.標的の幸福
2.競争の幸福
3.協力の幸福
4.遺伝の幸福
5.官能の幸福
6.脳の幸福
7.リズムの幸福
8.痛みの幸福
9.危険の幸福
10.こだわりの幸福
11.静寂の幸福
12.献身の幸福
13.消極的幸福
14.化学的幸福
15.ファンタジーの幸福
16.可笑しさの幸福
17.偶然の幸福



1.標的の幸福
それは、新しい計画、新しい経験、新しい挑戦ができそうか?
潜在力に見合った適切な目標の設定ができるか?

2.競争の幸福
それは、誰かと競争する要素はあるか?勝ち負けはあるか?
何かを支配できるか?

3.協力の幸福
それは、人のためになっているか?感謝されるか?

4.遺伝の幸福
それは、自分の家族の絆を深めるものか?
恋や愛を深めるのに役立つか?

5.官能の幸福
それは、エロいか?うまいか?気持ちいいか?
イってしまいそうか?

6.脳の幸福
それは、脳を駆使する要素があるか?
ゲーム的要素、知的探求的要素、芸術的創造的要素を持っているか?

7.リズムの幸福
それには、目眩をもたらすようなビートはあるか?
現代はリズムの幸福は減る一方。ブレークスルーはここにあるかも?

8.痛みの幸福
それは、他人に、自分が喜びとするようになったマゾヒスト的幸福を強いる使命感を満たすか?
その商品・サービスのターゲットは、SM嗜好、過剰な環境意識、過剰な健康志向、ダイエット奴隷、禁酒主義、菜食主義、反喫煙、独身主義、清貧などの性向がある人か?
自爆テロリストの幸福はこれ。

9.危険の幸福
それは、ギャンブル性やスリルがあるか?
特に若い男性は生き物としてリスクテイクを取るようにプログラミングされているぞ。

10.こだわりの幸福
それは、自分だけの興味にこだわり、その他のことを無視するような要素があるか?

11.静寂の幸福
それは、心の平穏を一時的にでももたらすか?
「癒し」はあるか?

12.献身の幸福
それには、子供時代に蘇り超自然的な「超・親」にすがるような大きな信頼が得られるか?
子供時代のような全面的な安心感を得られるか?

13.消極的幸福
それは、苦痛を一時的にでも解消、解放してくれるようなものか?

14.化学的幸福
それは、ドラッグ的・麻薬的なものか?
物理的に現実逃避を手助けするものか?

15.ファンタジーの幸福
それは、空想上の幸福を疑似体験する要素を持っているか?
物語的に現実逃避を手助けするか?
インターネット、テレビ、映画、本、演劇、ラジオ、、、現在最も増加している幸福の形である。

16.可笑しさの幸福
それには、ユーモアや笑いの要素があるか?
「安全な恐怖」の要素はあるか?

17.偶然の幸福
それには、何か懸賞的な要素はあるか?


<おまけ>

「アイデア・発想と、幸福は似ている。探していない時にしばしば見つけられる」
「幸福は食いものにされるのを嫌う」
「我々が身を置いている状況が、人間性の何らかの根本的様相(好奇心、野心、競争心、協力性、社会性、遊び心、想像力)にぴったりと調和している時、幸福が訪れる機会は劇的に増える」
「幸福とは行動の中にある。水の流れであって、水たまりではない」
「幸福とは、不足と過剰の間にある中間地点である」
「幸福とは、どうでもよいことで忙しくしていることだ」

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2009年11月05日

ネタ002 日経TRENDY 2010年最新トレンド

ヒットといえば「日経TRENDY」は欠かせません。

12月号で「2010年ヒット予測ランキング」「2009年ヒット商品ベスト30」が掲載されていますが、ランキング自体は下記のサイトを見ていただくとして、そのエッセンスを抽出したコーナがありましたので、抜き書きしておきます。

「2010年ヒット予測ランキング」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20091102/1029998/?P=4

「2009年ヒット商品ベスト30」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20091102/1029998/?P=1


<2010年最新トレンド>

1.骨太の原点回帰
・東芝「セルレグザ」(テレビ)
・サンヨー食品「デュラムおばさんのカップパスタ」(カップパスタ)
・メルシャン「甲州 淡紫」(ワイン)

2.バリューアップアライアンス
・日清食品&プレナス「ほっともっとプラス」(カップめん)

3.ファストプレミアム(適正量)
・シモンズ&パナソニック電工「シモンズレスティーノ」(快眠ベッド)
・キユーピー「テイスティシリーズ」(250ml→210ml)

4.巣ごもリッチ
・寺西化学工業「paintdot(ペイントドット)」(オリジナルデザインバッグ、ペンケース)
・シャープ「ヘルシオ」

5.ブリッジ商品(中間ポジショニング商品)
・リコー「CX2」

6.“不満不安”を解消
・カインズ「パンクしにくい自転車」

7.脱力系デジタル
・米Pure Digital Technologies「Flip Video」

8.道州制&地域アピール
・大手流通のPB商品の進化系(イオンなど)

9.不滅の「省エネ」訴求
・日立アプライアンス冷蔵庫(笑)

10.激安最終ステージ
・ベイシア「448円格安ワイン」


ちなみに、もちろん「2009年ヒットのキーワード」というコーナーもあるのですが、あまりに表層的なのであまりネタ帳にはなりません。
とりあえず列挙しておきます。

・持ち味否定
・折り紙付き
・安メシ万歳
・惜別消費
・絶食男子
・マイナス進化
・脱力願望
・先食いエコ
・巣ごもり服

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2009年11月01日

ネタ001 「生きがい」

◆生きがいの欲求の種類
 (『生きがいについて』(神谷美恵子著/みすず書房)より)

1. 生存充実感への欲求
2. 変化への欲求
3. 未来性の欲求
4. 反響への欲求
5. 自由への欲求
6. 自己実現への欲求
7. 意味と価値への欲求



1. 生存充実感への欲求
それは基本的な欲求をストレートに満たすか?
うまい、気持ちいい〜♪

2. 変化への欲求
それはマンネリ化した毎日を打開してくれるか?
それ自体マンネリ化しないか?

3. 未来性の欲求
それは未来を垣間見せてくれるか?
ワクワクするか?

4. 反響への欲求
それは人から評価、共感してもらえるか?
自己満足は限界があるゾ

5. 自由への欲求
それは桎梏を排除してくれるか?乗り越えられるか?
とにかく何モノかにとらわれないこと。

6. 自己実現への欲求
それは自分が本来ありたい自分に一歩でも近づくことを支援してくれるか?
そもそもありたい自分を可視化してくれるものが一番ありがたいかも。

7. 意味と価値への欲求
それは「意味と価値」があるか?
人はどんなものにも「意味と価値」を見いだしたいもの。
再度、お客さまにとっての「意味と価値」を考えつくそう。

simfarmjp at 07:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ヒットのネタ 

2005年11月25日

「信頼」

「信頼」しないことには社会は回らない。

「信頼」には、「認知的信頼」と「感情的信頼」という2種類の「信頼」がある。
メタファーとして捕らえると、「認知的信頼」は「恋」、「感情的信頼」は「愛」。

これまでのマネジリアル(交換)マーケティングでは、「恋」の「信頼」であった。
代表的なコンセプトは「CRM」など期待/満足の仮説である。

これからは「愛」の「信頼」が求めらるし、その萌芽が各所に見られるようになった。
一方的な「信頼」には、普通の人間は「信頼」で応えようとするものだ。
そういう遺伝子が社会心理学的にも組み込まれているという(返報性の原理)。

「Web2.0」という概念も、「愛」の「信頼」を求める「思い」が集約されている。
オープンソースは一方的な「信頼」である。

D・マグレガーのY理論、逆ピラミッド組織・・・
昔から言われていた性善説・人間の潜在的な能力への「信頼」をもとにしたものが、
どんどん現実化してきた。

やはり、一方的に「信頼」し「信頼」されてこそ、社会は回るのだ。

姉歯建築士をはじめ、不動産・建築業界に従事する人々には随分遠い世界の話
かもしれないけどね(笑)。

simfarmjp at 11:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「志」の概念 

2005年11月04日

遊びとアーキテクチャー

NapsterのMitch Kaporはかつて、「アーキテクチャとは政治である」と述べた。

個々のユーザーが「利己的な」興味を追求することによって、自然と全体の価値も
高まるような仕組みを作ること。


そう、「税制」と思想は一緒なのだ。


「志」マーケティングの大きな要素として、

‘り口は「遊び」の要素によって誰でもたのしみながらトライできること

個々のユーザーが「利己的な」興味を追求することで、自然と全体の価値を
 高めるような仕組みを作ること


の2つの要素が必要だ。

ユーザーはただ心の赴くままに行動してもらえればよく、できれば何かしらの「志」
の存在を潜在的に感じてもらえればよい。

そのくらいの感じでちょうどよい。

ユーザーに「志」を強く意識させたら、ただの「おせっかい」になる。

simfarmjp at 10:53|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 「志」の概念 

2005年11月03日

士の心

私の母校である慶應義塾大学では、福沢諭吉先生しか、「先生」とは呼べない。

まあそんなのはどうでもいいことだけど、その福沢先生のありがたいお言葉

「思想の深淵なるは哲学者のごとく、
 心術の高尚正直なるは元禄武士のごとくにして、
 これを加うるに小俗吏の才をもってし、
 さらにこれに加うるに土百姓の身体をもってして、
 初めて実業社会の大人たるべし」

武士の「士」の心。

これが「志」である。

やっぱ先生だね〜(^-^)

simfarmjp at 21:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「志」の概念 

2005年11月02日

入り口戦略(術)

神田昌典氏は、「プロの商売人は、現実的な入り口を用意し、
その商品を体験させることを通じて、理想の世界に向かって
行動するエネルギーをお客に提供する。」
と『仕事のヒント』に
書いているが、これは「志」マーケティングのような、

・教条的なもの、
・ソーシャルマーケティング的なもの
・固いもの
・一見(聞)つまらなそうなもの(笑)

を普及させようする私に、大変ありがたい示唆を与えてくれる。

加えていうなら、「現実的な入り口」だけでなく、

「トリッキーな入り口」
「遊びながら入れる入り口」
「ポストモダン的な入り口」
「なにしろ面白そうな入り口」
・・・・


なんてのも、アリアリだと思う。

入り口では表層的なパーセプション変化をうながし、
最終的には意味性でのパーセプション変化を生み出す


という手法がよいのだろう。


少し光量が増えた感じだな(^-^)

simfarmjp at 05:53|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 「志」の概念 

2005年11月01日

『死の壁』(養老孟司)

osaminさんから紹介していただいたこの本を読んで、
「「志」マーケティング」的にビビっときたところ(↓)


・他人という取り返しのつかないシステムを壊すということは、実はとりもなおさず自分も所属しているシステムの周辺を壊しているということ

・誰もが罪深い存在であるという思いは持っているべきだ

人間は変化し続けるものだし、情報は変わらないものである。ところがこれを逆に考えるようになったのが近代。これが「情報化社会」。「私」は変わらない、変わっていくのは世の中の情報である、という考え方の社会。脳中心の社会。

・近代化とは、人間が自分を不変の存在、すなわち情報だと勘違いしたことでもある。こんなふうに情報と化した自分のことを、明治時代以来「西洋近代的自我」などと呼んでありがたがっている。

・科学は「魂」という考え方を否定してしまった。「進歩した人間が魂を信じるのはおかしい、科学的ではない」ということで話をすすめてきた

・「本当の自分」は無敵の論理;「あの時の自分は、本当の自分ではなかったを見失っていた」なんてことはあり得ない。今そこにあるのはお前だろう、それ以外のお前なんてどこにいるんだ?「自分探し」などと言うが、「本当の自分」を見つけるのは実に簡単。今そこにいるのだ。

・「則天去私」とは晩年の夏目漱石が作った言葉。天に即って私を去る、「私」なんてない、というのは「西洋近代的自我」すなわち「私は私であり、その個性は意識にのみある」という考え方に対する、日本人としての反発

・生き物というのは、一見いつも同じ状態を保っているけれども、それを構成している要素は絶えず入れ替わるという性質をもっている

・システムというのは「実体」だと言ってもよい。これに対して「情報」は、記号情報、簡単にいえば、文字、音声、映像などのこと。こちらは脳で解釈されたときに、本当の情報になる

・システムには安定性と可変性がある。しょっちゅう変わっているくせに安定しているという、手品みたいな話

・現代人はともすれば、とにかく明文化すること、言いかえれば意識化することそれ自体が人間のためである、進歩であると考える。そこには一体どの程度まで意識化することが人間のためになるのか、という観点が抜けている

・ムラ的な共同体ルールの根本にかかわるような問題を公にして、明文化していくことがよいことなのかどうなのかは非常に難しい問題

・生きがいとは何かというような問いは、極端に言えば暇の産物なのだ。本当に大変なとき、食うに困っているときには考えないこと。

死の壁

simfarmjp at 16:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「志」の概念 

『仕事のヒント』(神田昌典)

この本を読んで、「「志」マーケティング」の素材になりそうなヒント。


人間性を回復するビジネスは、
普遍性を持ち、永続する。


社会はあまりに効率化され、その結果、人間性が喪失されている。いま普遍性を持つビジネスとは、お客、社員、そして自分の人間性を取り戻し、成長させる力を持っているビジネスである。


儲けのスキルは、
この世界をよくするために使う。


マーケティングとは、適切な知識(メッセージ)を、適切な対象(ターゲット)に対して、適切なタイミングで伝えること。そして、その伝道活動を費用効果的に行う技術である。このようなマーケティング知識を活用すれば、世の中に必要な情報を、必要な人に、必要なタイミングで伝えることができる。ぜひ、より素晴しい世界を作り出すためにお使いいただきたい。


仕事の効率化を推し進めると、
非効率な出来事が余儀なく起こる。


自然界はバランスを好む。効率化を推し進めると、ムダな、儲からない出来事が相次いで起こる。仕事も家庭も効率的に処理しようと思うと、一番弱いところで問題・障害が噴出する。家庭・恋愛は効率・合理的であってはならない。もっと人間的な関わりを必要とする。


人間の本音は、
自分が一番、他人が二番


理想を説けば、自分よりも他者に対する愛が大事ということになるが、それは理想であって、現実ではない。お客は自分に対する現実的なメリットから行動する。たとえば、「あなたの家庭を守る保険」というコンセプトより、「夫が死んでも、あなたの生活は安心です」というコンセプトの方が売れるのが現実。プロの商売人は、現実的な入り口を用意し、その商品を体験させることを通じて、理想の世界に向かって行動するエネルギーをお客に提供する。


現実を変えたければ、
質問を変えなければならない


現実は、あなたがどんな質問をするかで変わる。「特別な人だけが成功するんじゃないだろうか?」という質問をすれば、そのような現実をつくり出す。「自分は、どんな成功をするために生まれてきたのか?」という質問をすれば、そのような現実をつくり出す。


器(エゴ)をつくって、水(ソウル)を満たさなければ、
人に与えることはできない。


「自分より、人に与えましょう」という言葉は、強者の論理としては効果的だが、弱者は注意して受け取らなければならない。なぜなら弱者は、与えられるだけ与え続け、自分が犠牲になり疲弊してしまう傾向があるからだ。弱者であれば、はじめのうちは自分を大事にすること。そのうちに他者から大事にされ、他者に与えることができるようになる。

仕事のヒント

simfarmjp at 16:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「志」の概念 

2005年10月30日

『生きがいについて』(神谷美恵子著/みすず書房)

生きがい1966年、すなわち私が1歳のときに出版された、その後の「生きがい」本の先がけである。

巻末の案内では、評論家の坪内祐三氏が、
「『生きがいについて』を読む前に」
というコラムを掲載している。

このコラムが、この本の価値をそのまま評価しているので紹介しておく。

「私は『生きがいについて』というタイトルの本に安易に手を出していまいがちな、そういうヤワな読者が嫌いだ。そういう人は自分のことをそれなりに真剣であると思っているのだろうが、それは違う。『生きがいについて』を手に取る読者の多くは、たぶん、自分探しをしている人たちだろう。だが、そういうあなたたちは、どこまで本当の自分探しをしているのだろうか。私の述べる、本当の自分探し、とは、もちろん、“本当の自分”探し、ではなく、“本当の”自分探し、である。」

こんな本である。

私はこれは!と思う本は備忘録をテキスト化してアーカイヴしている。
この方法は、写経と一緒で、テキストを淡々と打ち込むことにより、一層理解が深まるのである。

以下に大量な備忘録をアーカイヴするが、おもしろいと思うフレーズがきっとあると思うので、よろしければお付き合いください。


【記】

・生きがいということばは、日本語だけにあるらしい

・ブランス語でいう「存在理由(レゾン・デートル)」とあまりちがわないかも知れないが、生きがいという表現にはもっと具体的、生活的なふくみがある

・ウォーコップによると、人間の活動のなかで、真のよろこびをもたらすものは目的、効用、必要、理由などと関係のない「それ自らのための活動」である。「やりたいからやる」ことのほうがいきいきとしたよろこびを生む。

・グロースやホイジンガのいうように、無償の遊戯的活動こそ文化活動の芽生える母胎

・よろこびというものの、きわだった特徴は、ウィリアム・ジェイムズも気づいたように、それが不思議に利他的な気分を生みやすい点

・生きがいを感じているひとは他人に対してうらみやねたみを感じにくく、寛容でありやすい

・ジュール・ルナール「自分の幸福に語るときにはひかえ目でなくてはいけない。あたかも盗みをざんげするかのように告白しなければならない」

・ルソー『エミール』「もっとも多く生きたひととは、もっとも長生きしたひとではなく、生をもっとも感じたひとである」

・人間はべつに誰からたのまれなくても、いわば自分の好きで、いろいろな目標を立てるが、ほんとうをいうと、その目標が到達されるかどうかは真の問題ではないのではないか。ただそういう生の構造のなかで歩いていることこそが必要なのではないだろうか。

・苦労して得たものほど大きな生きがい感をもたらす

・なんらかの意味で自己の身をけずらないですむような愛は、愛という名に値しない

・「生きがい感」と「幸福感」の違い

 \犬がい感には幸福感の場合よりも一層はっきりと未来にむかう心の姿勢がある
 ∪犬がい感のほうが自我の中心にせまっている
 生きがい感には、意識的にせよ、無意識的にせよ、価値の認識がふくまれることが多い

・デュマのいうように、ひとの生活が自然な形で営まれているときには、一種の自動性をおびて意識にのぼらない傾向がある

・単に社会的な役割を果たすだけで人間の生存意識のすべてがみたされるかどうか、一個の独立人格としての存在理由は何か、というような問いは意識にのぼらないのが一般である。それは一種の防衛本能のようなものかも知れない。なぜならば、うっかり本気でこういう問題に立ちむかうならば、今まで安全にみえていた大地に突然割れ目ができ、そこから深淵をのぞきこむかのような不安や不気味さにおそわれる恐れがあるからである。

・長い一生の間には次のような問いが発せられる
 ー分の生存は何のため、またはだれのために必要であるか
 ⊆分固有の生きていく目標は何か。あるとすれば、そこに忠実に生きているか
 0幣紊△襪い呂修梁召ら判断して自分は生きている資格があるか
 ぐ貳未某誉犬箸いΔ發里論犬るのに値するものであるか

・人間が最も生きがいを感じるのは、自分がしたいと思うことと義務とが一致したとき

・ふつう壮年期は無我夢中で過ごしてしまい、だんだん年をとって来てそれまでの生きがいがうしなわれ、生きる目標を変えて行かなくてはならないときに、この問題が再び切実に心を占めることになる

・自己の生存目標をはっきりと自覚し、自分の生きている必要を確信し、その目標にむかって全力をそそいで歩いているひと−いいかえれば使命感に生きるひとが一番生きがいを感じる人種である

・自己に対するごまかしこそ生きがい感を何よりも損なうものである

・人間の基本的な欲求は、生物学的な満足と社会的な安定

・生きがいへの欲求というのは単なる社会的存在としての人間の欲求ではなく、個性的な自我の欲求である。オルポートのいう「プロプリウム的欲求」である

・マズローは、人間として一層ゆたかに、いきいきと生きようとするこの種の欲求を「成長動機」と呼んで、「欠如動機」から区別した。後者の場合には欲求不満による緊張を解除しようとする欲求がはたらくが、「成長動機」の場合にはむしろわざわざ一層の困難や努力を、すなわち一層の緊張を求める欲求がみられる

・生きがいの欲求の種類
 \限現室卒兇悗陵澣
 ∧儔修悗陵澣
 Lね萓の欲求
 と振舛悗陵澣
 ゼ由への欲求
 自己実現への欲求
 О嫐と価値への欲求

 
・仕事や労働というものがどんなに大きな役割を持っているか知れない。社会生活の上での失業はもちろんのこと、精神生活の上での失業はこの点でなお一層大きな不幸である

・プルーストが示しているように、私たちの現在をいわゆる「現実」以上にゆたかに充実させているものは記憶と想像力なのである

・生活に変化がなくなると人間は退屈する。それは精神が健康である証拠なのであって、心が病むと退屈は感じれなくなることが多い

・カミュのいう通り、「退屈な平和」は犯罪や戦争の危険をもはらんでいる

・かりに平和がつづき、オートメーションが発達し、休日が増えるならば、よほどの工夫をしないかぎり、「退屈病」が人類のなかにはびこるのではなかろうか(志村注釈→1966年時点での話ですが、現実化してます)

・生活を陳腐にするものにする一つの強力な力はいわゆる習俗である。生活のしかた、ことばの使いかた、発想のしかたまでマスコミの力で画一化されつつある現代の文明社会では、皆が習俗に埋没し、流されて行くおそれが多分にある(志村注釈→こちらももっと現実化してますな)

・ほんとうは、おどろきの材料は私たちの身近にみちみちている。少し心をしずめ。心の眼をくもらせている習俗や実利的配慮のちりを払いさえすれば、私たちをとりまく自然界も人間界も、たちまちその相貌を変え、めずらしいものをたくさんみせてくれる。わざわざ外面的に変化の多い生活を求めなくとも、じっと眺める眼、こまかく感じとる心さえあれば、一生同じところで静かに暮らしていても、全然退屈しないでいられる。

・多くのひとは子孫とか民族国家とか文化社会、人類の進歩や発展に夢を託し、それらの大きな流れのなかに、その一部としての自己の未来性を感じ、それを支えに生きていく

・リントンは、他人からの、主として情緒的な反応を人間の基本的な根強い欲求だとしている

・テイヤール・ド・シャルダンによれば、共同世界は思想という「基質」であって、人間たちはその「基質」のなかに浸って生存し、分業と強力を通して互いに影響し合い、支え合い、人類という大きな有機体を作っているという。よって自己の生存に対する反響を求めるということは、人間の最も内在的な欲求と考えられる。

・ひとは自分が世話になったひとよりも世話をしてやったひとのほうをこころよく思うものだ、という意味のことをリボーはいっている(志村注釈→報恩性のストレスですね)

・安定への欲求は、自由への欲求におとらず、あるいはむしろそれ以上に根づよい基本的な欲求である。精神身体医学的にいっても心身のあらゆるからくりは、この安定すなわちバランスを保とうとする方向に働くようにできている

・生物の系統発生的な進化の序列のなかで、あとから発生したものほどもろい、という一つの法則がある。おそらく主体的な自由への欲求というものは、系統発生的には安定への欲求より後になって現れて来たものである。安定への欲求は主として「旧い皮質」である間脳のほうに関係があり、自由と自発性への欲求は大脳皮質の中でも一ばん新しい前頭葉に関係があると考えられる。

・自由には危険と冒険と、そして何しろ大変なことには責任が伴う。正直にいって、人間には、えらばないで済むほうがありがたいと思われることが少なくない。つまり人間には自由への欲求もあると同時に不自由への欲求もあると思われる(志村注釈→実はどんどんそういう傾向が強くなっています)

・グチこそが生きがい感の最大の敵

・生きがいを求める心には、自己の内部にひそんでいる可能性を発揮して自己というものを伸ばしたいという欲求が大きな部分を占めている

・いきいきと、堂々と歩いて行くためには、どうしてもひとは自己に忠実に「そのあるところのものになる」必要がある

・人間はみな自分の生きていることに意味や価値を感じたい欲求がある

・生きがいは、いわば一種の無駄、またはぜいたくともいえる一面がある。この角度からみれば、ホイジンガのいう「あそび」の性格をおびているといえよう

・ふつうの人はほどんど自分でも気づかずに自分の心の世界のなかで自由に手足をのばして生きている。また自分が住んでいる世界がきゅうくつになれば、それをもっと住み心地のよいところにするために、意識的無意識的に、いろいろなものを求めてもがいたりする。そのとき他人や自分にむかっていろいろな理くつをつけるかも知れないが、ほんとうのところは自分が住むのにもっともふさわしい世界、つまりそのなかで一ばんのびのびできる世界を作ろうと努力しているだけのことかも知れない

・リボーによる情熱の4分類
 仝賃諒歛犬悗了峺性に由来するもの →食通、飲酒道楽
 ⊆鐶科歛犬悗了峺性に由来するもの →恋愛
 8朕佑亮我の拡張と権力への意志に由来するもの
  1)共感によって表現されるもの →友情、家族的感情、母性愛
  2)征服の形をとるもの →スポーツ・狩猟・冒険・かけごと・支配、名誉、名声への野心
   ・所有欲・りんしょく
  3)破壊的な形をとるもの →憎悪、怒り、復讐、しっと
 た拡的、科学的、宗教的、政治的、道徳的欲求に由来するもの

・単に感動や衝動の烈しいひとは、情熱の持ち主とはいいがたい。一貫した情熱に貫かれるといった生き方よりも、その場その場での感情や衝動の波に動かされてしますため、波瀾万丈といった形をとりやすい。(志村注釈→「志」を持たない経営者に多いです)

・リボーのいうとおり「すべての情熱は、例外なく、死へと導きうるのである」

・キルケゴール「女とは生きるよろこびなのだ」(志村注釈→男はつらい)

・自己に与えられた生命をどのように用いて生きていくかというその生き方そのものが何よりも独自な創造である

・人間が真にものを考えるようになるのも、自己にめざめるのも、苦悩を通してはじめて真剣に行われる。実存哲学のことばを借りれば、ただ「即自」に生きるのではなく、自己にむかいあって「対自」に生きる人間特有の生存様式がここにはじめて確立される。これこそ苦悩の最大の意味といえよう。この意味で「人間の意識をつくるものは苦悩である」というゲーテの言葉は正しい。苦しむことによってひとは初めて人間らしくなるのである。

・「世界出世極ただ死の一事也。しなばしねとだに存ずれば一切に大事はなきなり。この身をあいし、命をおしむより、一切のさわりはおこることなり。あやまりてしなんよろこびなりと存ずればなに事もやすくおぼゆる也」(敬仏房)

・ポーラン 欲求や感情の社会化

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