俺ジャーナル

翻訳やったり物書いたりしています。文章の著作権は私に帰属します。

2012年05月

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 明川哲也さん、つまりドリアン助川さんをお招きし、スーパータカサカ・ナイトを開催。あいにくの雨になったが、会場は満員。感謝。なんと千葉から、大学時代の友達がやって来てくれた。「どうも見たことあるけど、千葉っていうくらいだから、きっと明川さんのファンの方だろう」と思っていたので、やっぱり知り合いだったと分かってびっくり。当時は、住んでるところも割と近所だったんだよな。今度どこかで飲みましょう。

 ようやく前日の深夜になって書き上がった、『ナッパドンとひとみ』を読んだ。思えば『ろうそくの炎がささやく言葉』関連以外で読むのは初めてだ。後になってから気づいた。会場を提供してくれたGS Dinerでは、できればゲストをお招きして継続的に読ませていただくつもり。ともあれ、今後はいろんなところで読んで行きたいので、もし呼んで頂けるのであれば、どこへなりとも参上いたします。可能な限り、現場周辺をモチーフにした書き下ろしの物語を持って。ビリヤードのイベントとかで、ビリヤード小説とか読んでみたいな。物書き業とともに、ビリヤードはすっかり僕の人生になってしまったから。

 ドリアン助川さんは、相変わらず圧巻のパフォーマンス。何度見ても、毎回やっぱり面白い。一時間にわたる独演が、あっという間に感じられた。わざわざ遥か、こんな地の果てまで来ていただき、本当に感謝。生まれ育った高坂の人たちに彼のパフォーマンスをお届けできたことが、このイベントでいちばん嬉しいことになった。

 思えば高校生のころ、テレビで『叫ぶ詩人の会』のデビューを見た。『うろこマーケット』という詩だったのを、はっきり憶えている。それに感化されて、あれこれ詩を書いた。ドリアン助川といえば、僕の人生に大きな影響を与えた人だった。その人と一緒に読むことができたというのは、とても嬉しいこと。そして、もうひとり僕の人生に大きな影響を与えた、日本スヌーカー界の第一人者、ジャパニーズ・ドラゴンこと福田豊さんが来てくれたのも、とても嬉しいことだった。このふたりの奇跡のマッチングは、見ていて胸が熱くなるものがあった。ドリアン・ミーツ・ドラゴン。高坂すごいな、マジで。 ドラゴンとも、今後いろいろと楽しいことをやっていきたい。具体的に。

 会場となったGS Dinerの田中秀樹さん、スタッフのみなさんも、本当にありがとう。今後とも、末永くよろしくお願いします。

 そして、会場に足を運んでくださった皆さんと、U-Streamでご視聴いただいた皆さんも、ありがとうございました。

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 ここのところスヌーカーの話題ばっかりだったのでちょっと控えようと思ったのだけど、せっかく観戦ファンが増えていることが分かり、もしかしたらこれからプレイしてみようと思っている人がいるかもしれないので、本日は、スヌーカーキューについてちょこっと。あくまでも個人的な感覚で書きますので、そこはご容赦を。

 スヌーカーキューは、安いです! 他のビリヤード競技だと、20万30万もあたりまえという感のあるキューですが、スヌーカーキューはプロ仕様にでもならない限り、どんなにいい物をチョイスしても10万超えなどほとんどありません。5万円も出せば、普通に使う分には十分いいキューが買えてしまうはず。僕はタイのオーミンというメーカーのキューが割と好きなのですが、オーミン、マスターキューなどタイのキューなら、4万円台で、長く付き合えるキューが手に入るでしょう。スヌーカーはあらゆるスポーツの中で、用具がもっとも安い部類に入る競技だと思います。

「でもやっぱ俺はイギリスのキューがいいぞ!」という人には迷わず、有名プロも多く使っているジョン・パリスをオススメしたいです。現在すごく忙しく生産が追いつかないため、在庫がないキューの場合は時間がかかるのが玉に瑕。ですが、まるで高級家具のようなその手触りは、所有感をたっぷり満たしてくれます。タイ産にくらべてだいぶ高く感じますが、パリスから直買いすると、円高の今ならば、5万円台6万円台プラス送料数千円で手に入るはず。ただ、現物を見て選べないのがちょっと怖いかもしれないですね。他のイギリスメーカーについては、使ったことがないのでオススメはしないどきます。

 さてさて、キュー選びのときに気をつけることは、まずなんと言っても長さと太さです。体や手の大きな人は、長くてグリップも太いキューを。そして、逆に背が小さく手も小さな人は、短くてグリップが細いキューを選んだほうがいいです。僕は身長が170cm強、手首の終わりから中指の先までが17cm弱と、比較的平均体型(体重以外)なわけですが、ベストは長さ56インチ、グリップ径が29mmだと思ってます。身長175cmを超えたら、57インチかな。超えないだろうけど。長すぎるとキューの重みが上手く使えませんし、太すぎるとキューを振るときにグリップがおかしくなるように思います。

 次はキュー先、つまりティップの径ですが、これは細くなればなるほど細かいことができますが、ムズいです。なので最初は9.5mmくらいがいいんじゃないかと思います。で、ティップについてはいろんな種類があるのですが、よく分からない人は一個100円とか200円とか、そのくらいのブルーティップでまったく問題ないでしょう。ちなみに僕はかれこれ6年くらい、ブルー10トン一筋です。

 次は材質。スヌーカーキューのほとんどは、アッシュかメイプルという材質で出来ています。スティーブン・ヘンドリー、スティーブン・マグワイアなどはメイプル・キューを使っていますが、8割から9割のプレイヤーはアッシュ・ユーザーではないでしょうか。僕はタイ産のメイプル、国産のメイプルを使ったことがありますが、タイ産のほうはやたら固くて難しかったです。国産のほうは俗に言うハイテクキューで、あんま参考にはならないので割愛します。アッシュは、オールラウンドに使えて不便をすることがないので、よほどメイプルにこだわるのでなければ、アッシュで間違いないでしょう。

 で、アッシュのキューを選ぶときに着目したいのは、木目です。 

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 アッシュのキューには上の写真のように木目が入っているのですが、キュー先方向にむけてできるだけ等間隔にきれいな木目が入っているキューのほうが、見た目も性能もいいです。個人的には木目が詰まりすぎず離れすぎずといった感じが好きなので、「上の写真から見た目だけで選べ」と言われたら、まちがいなくいちばん右をチョイスすると思います。ついでに、根元のほうにある黒い楕円のような模様の部分ですが、これが丸みを帯びているのがハンドメイドのキュー、とがっているのがマシンメイドのキューです。一概に「マシンメイドだからダメ」というわけではないですが、ハンドメイドを選んでおけば間違いないですね。

 最後は重さです。これ超大事! 重いキューほど、キューの重みだけで振れる分プレイヤーが力を加えなくてもいいのですが、いかんせん手球に伝わる力も大きくなるので、球がよく走るテーブルだと手球が止まらなかったりして、コントロールが難しくなってしまいます。言うなれば、振ったキューを止める筋肉がより必要なのが、重いキューです。軽いキューだと器用さが増す感がありますが、強いショットを撞くときなどは、逆に止まったキューを振り出す筋肉がより必要になる分、力みやすく、エラーも起こりやすくなる感があります。まあ実用域で考えるなら、17から18オンスかな、と思います。

 模様や装飾については、個人的にまったくこだわりがないので割愛。お好きなデザインをお選びくださいませ。色々書いたけど、ピンときたキュー、気に入ったキューがあったらそれがいちばんいいな。

 さてさて、今回の世界選手権で「スヌーカーおもしろいじゃん!」ってなってしまったあなた。ぜひともこの機会にキューを1本購入し、 実際にスヌーカーをプレイしてみてはどうでしょう? 

 で、肝心のテーブルがないというオチでございました。

 チャカチャンリンチャンリン……。

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 3週間にわたって開催された、年間最高のスポーツ・イベント、スヌーカー
世界選手権。優勝したのはこれで4度目の世界制覇となる、ザ・ロケット、ロニー・オサリバン! 準決勝と決勝は、ひょんなことで壊れ気味のいつものロニーとは違い、抜群の安定感だった。対するアリ・カーターを寄せ付けず、と言ってもいいだろう。今年のロニーはとにかく強かった! おめでとうロニー! 今後何年かの休養をほのめかしているようだけど、そんなこと言わずにプレイ続けて欲しいな。この人がいないと始まらないよ。増してや、生ける伝説スティーブン・ヘンドリーがいないスヌーカー・シーンなんだから。

  今回はずっと、ニコニコ生放送で観戦させてもらった。スヌーカーをやったことがない人、台を見たことすらない人、ニコ生で初めて知った人など、そういう人たちまで盛り上がって観戦していたのがとても印象的だった。観戦スポーツとしてスヌーカーが持っている可能性を、強く強く感じた。だって面白いもん、このキュースポーツ。そりゃあ見ちゃいますよ。キューを握ったこともないような人が「キック!」「逆アングル!」「Where's the cueball going!」などとコメントしているのを見て、胸が熱くなってしまった。

 この波に乗って、スヌーカー盛り上がっていくといいな。観戦ファンが増えれば実際撞いてみるファンも増え、ファンが増えればテーブルも増えるはず。俺もやる気がすっかり上がってしまった。練習ではなくフレームでの初センチュリーは、今年間違いなく出るぞ。がんばろう! また、基本からしっかりコーチングを受け直したいなあ。

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 ロニー・オサリバン、世界選手権準決勝進出! ベスト32から3連続で元世界チャンピオンを撃破しての快進撃。「負けるならここかな」と思っていたニール・ロバートソンを13-10で破り、4度目の戴冠に向けて大きく前進、という感じだろうか。今年は、この人の優勝が濃厚だと思う。ただし、どんなに好調でも気が抜けないのがオサリバン。ニール戦でも絶好調と思いきや何度か調子を崩しかけ、その都度インターバルに救われた感がある。まあ、その辺もロニーの魅力なんだけど……。

 この人は、21世紀を代表するアスリート100人には、間違いなく入るだろう。アスリートでありながら、この人はスヌーカーという競技を通して表現をしているアーティストでもあるような、ちょっといないタイプの選手だ。彼のプレイを見ていると、時折自分がスヌーカーを見ているのだということを忘れてしまっていることに気がつく。スヌーカーではなく、ロニー・オサリバンを見ているのだ。この人は、「スヌーカーという競技の枠を超えた、ちょっと別の何か」をやっているような感じがしてしまう希有な存在だ。

 似たところでは、昨年亡くなったアレックス・ヒギンズ選手や、ぎりぎりで現役続行中のジミー・ホワイト選手もそうなのかもしれないが、あくまで「似たところ」というだけで、この人の存在感は、やはり別格である。とにかく勝とうが負けようが、ロニー・オサリバンが主役を人に譲ることはない。

 4度目の世界チャンピオン、見たいぞ。ロニー!



イベントのお知らせです。


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 5月25日 、僕の地元、埼玉県東松山市(東武東上線高坂駅)のバー【G.S. Diner】にて、ドリアン助川(明川哲也)さんと朗読イベントを開催します。詳細は、フライヤー画像をクリックしてご確認くださいませ。同バーにて開催されていく定期(?)イベントの、第一回目とのことです。楽しみだ! ふたりで、1時間半から2時間くらいだと思います(休憩込み)。池袋からは電車で50分ほどかかるのでちょっと遠いかもしれませんが、ぜひぜひお越しくださいませ。なお、座席数が30席から40席程度と限られているため、ご予約いただいたほうが確実です。

 このバーに行き始めたのは、かれこれ2年ほど前でしょうか。埼玉と高田馬場とを行き来する生活を送り始めたころのことでした。なんとなく「このままいずれ、埼玉に戻ってきて一生暮らすのかな」と感じ始めたのもそのころですが、高田馬場で充実した酒飲みライフを送っていた僕にとって、このド田舎に戻るというのは、あまり気乗りのする話ではありませんでした。そんなときにふらりと入ってみたのが、このお店でした。正直、高坂といえばド田舎ですから、まったく期待していなかったのですが、お店に入ってみてびっくり。ものすごく落ち着くし、お酒もお料理も素晴らしく美味しいのです。それからというもの、すっかり僕はジーエスに居着くようになってしまったのでした。 

 マスターの田中さんいわく、以前は高坂駅前でお店を開いていたのだそうです。でも、配電盤の故障で夜中に火事を起こしてしまい、お店はすっかり燃えてしまったのだとか。しかも火事場泥棒が入り、金属類を根こそぎ持ち去ってしまったとのこと。先輩から貰って大事に使っていた包丁まで、何もかもです。悔しくて、シャワーを浴びながら涙が出て来たそうです。

 でもそんなとき、燃えてしまったお店の中から、バーテンダーになって以来ずっと書き留め続けてきたレシピのノートが出てきたのです。奇跡的に、表紙以外は燃えずに綺麗なまま出てきたのでした。田中さんは「ここで辞めちまったら、子供たちに夢の話なんてできなくなっちまうからな」と、新たに高坂でお店をやり直すことにしたのだということです。

「子供が成人したら、いちばん美味い酒を作ってやりますよ」

 田中さんはよく、そう言って笑います。そのたびに、いい笑顔だなあと思います。そんな彼のお店でイベントをやらせてもらえるというのは、本当に嬉しいこと。皆さんもぜひ、田中さんのお店に遊びに行ってみてくださいませ。 
 
 さてさて、どんな物語を書こうかしらね。

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