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山路を登りながら、こう考えた。

夏目漱石の「草枕」の有名な冒頭文。
これをブログ名にすることは多少躊躇われますが、「草枕」の主人公の画工のように本の世界をさすらいたいと思います。


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はじめに

※このページはたいてい最初に表示されます.

新着
・2010年 年間ベスト10記事を追加しました.あまり最近本を読めていなくて済みません.(2011/1/18)
書評の鉄人列伝で紹介していただきました.(2010/4/30)

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この記事のコメント欄は,なんとなく心に残る格言・名言を書いていこうかと,思います.もしよければ,書き込んでいってください.
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知の逆転

 本書は,現代知性の最高峰ともいえる6人の科学者のインタビューをまとめたものである.情報過多の現代において,なんとなく流されることなしに,どう本質を見極め,判断・行動していくべきか.(主に)学問の世界において,こうしたことを体現し,当時の常識を覆してきた彼らからヒントを得ようというのが本書の意図するところである.帯には『世界の叡智6人が語る 未来への提言』という触れ込みがされているが,これはインタビューの半分程度がそういう質問というだけで,答える側も"提言"という感じの力みはない.インパクトは薄いが現時点での"見解"というのがより適切か.

 どのインタビューも,それぞれの専門の話に加えて,インターネットが将来的に社会に与えるインパクトや教育・宗教についての質問が用意されている.全体的な印象は,かなりリラックスして率直に話をしてくれているなぁというもの.そして,その端々に彼らの基本的かつ刺激的な考え方が垣間みれるところが,内容そのものよりも楽しめたポイントだった(まぁ,本書の意図はそこですので).

 以降では,参考までに,6人の専門 & 個人的に印象に残った点(備忘録)をまとめています.

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競争の作法ーいかに働き、投資するか

 著者は,1960年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科教授。1983年京都大学経済学部卒業、1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、 Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュ・コロンビア大学経済学部などを経て、2001年4月より現職。2007年に日本経済学会・石川賞を受賞。主な著書に『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、日経・経済図書文化賞)、『資産価格とマクロ経済』(日本経済新聞出版社、毎日新聞社エコノミスト賞)がある.

 本書は,2002年から2007年までの「戦後最長の景気回復」期,2008年の「リーマンショック」期,そして,現在までのマクロな統計データを丁寧に読み解きながら,日本の経済状況のホントウのところを考えるものである.そして,現在まことしやかに言われている「行き過ぎた市場競争による格差の拡大」という論調が必ずしも正しくないことを明らかにしている.経済学(より広くは学んだ知識)は,こういう風に使うのかというお手本のような本である.また,市場競争について書かれた本の中では,非常に中身のある一冊である.

「戦後最長の景気回復」は,(正しい競争の結果ではなく)円安による輸出産業の業績上昇によるものであった.にも関わらず,その実態を見誤った企業が生産拡大路線をバブル崩壊まで闇雲にとり続けたため,株主や労働者への還元もなく,競争力強化のための投資も行われなかった.所得格差の拡大についても,国際競争力確保のために「賃金調整」でなく「非正規労働者の解雇」で対応したために起こったものであり,正当な競争の結果ではなかった(正規労働者の賃金を年間1%で下げれば,非正規労働者の解雇は必要なかった).大雑把に言うならば,市場という競争の中で戦っていくための基本的な考え方を踏み外しているのがいまの日本の現状である,というが著者の主張である(市場競争が行き過ぎるほど,正当な競争は行われていないのだ!).また,個人レベルで考えても,日本人は競争に真正面から向き合うことをしない傾向にある(能力によって賃金が変わることを極度に嫌う).

極度の競争は辛いものであるが,競争が全くないのも張り合いがない.その中間付近に望ましい状態が待っているのであろうが,現在後者に極めて近い状態にいることを個人個人が認識すべきなんだろうと思う.

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コンピュータが仕事を奪う

新井 紀子
日本経済新聞出版社
発売日:2010-12-22

なかなか過激なタイトルな本だが,著者が言いたいことは,「みなさんが思っている以上にコンピュータはいろいろなことができます.コンピュータが何が得意で何がそうじゃないかを知って,自分が何を身につけていけばいいかを考えましょう.」ということである.

そういえば,自分も,学部1,2年のころは博覧強記(generalist)といったものに憧れを持っていた.でも,これこそコンピュータが得意とすることであり(検索すれば何でも教えてくれる),ただの博覧強記は役に立たないと思って目指すのやめた*.Generalistではなく,specialistにならなきゃなって.
*たくさんの知識を持って,それを結びつけて新しい何かを創り出せるのだとしたら,博覧強記も捨てたものじゃないと思うけど(要必要:論理).

ただ,どんなspecialistもコンピュータにはとってかわられないかというとそうでもない.そこで知らなければいけないのは,コンピュータは何のspecialistかってこと.本書によれば(この辺を丁寧に説明しているのだけど),コンピュータは,上に挙げた暗記のほか,計算とパターン認識が得意である.一方,論理と言語を駆使して高度に思考し表現する仕事が苦手とされている(身体性をともなう仕事も当面は難しい).パターン認識については,少しわかりずらいが,経験がものをいう専門的な(職人芸的な)判断のことである(これについては,その数学が戦略を決めるが詳しいです).

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Excelで学ぶ量子力学

著者は,東北大学で天文学を,京都大学,名古屋大学で理論物理学,数理物理学を学ぶ.理学博士.確率変分学の開拓者として知られる.現在,ノートルダム清心女子大学大学院人間複合科学専攻教授.

本書は,確率力学の観点から量子力学を解説した入門書である.量子力学は,ハイゼンベルクの行列力学,シュレディンガーの波動力学,ファインマンの経路積分などの理論がよく知られている.これらの理論はミクロな世界の物体の挙動をうまく説明することができるが,マクロな世界の運動法則との対応がとれていなかった.それに対し,確率力学は,その特殊系として(i.e. ノイズ項=0)マクロな世界の物体の挙動を記述することができ,これにより,ミクロな世界でもマクロな世界同様の運動法則が成り立つことが示された.また,運動法則が従う確率微分方程式をシミュレートすることにより,観測の難しいミクロな物質の挙動を可視化することも可能となった.

というお話.

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