フィリピンのドゥテルテ大統領は2日、「2014年にフィリピンとアメリカが結んだ『防衛協力強化協定』の見直しを要求した」とし、全米軍に対しフィリピンからの撤退を要求する可能性を示唆しました。
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フィリピン大統領、米国との軍事協定の見直しを発令 新華網

 ドゥテルテ大統領は「米国との協定は行政命令に過ぎず、大統領は署名していない。もし、協定に合同軍事演習に関する文言がなければ、米軍を撤退させることもありうる」と述べました。

  ドゥテルテ大統領はまた「国際社会はフィリピンへの内政や麻薬取締について干渉すべきではない」と強調し、外交面でも「別ルートを探る」とし、中国とロシアとの関係強化に言及しました。

 また、これに先立ち、ドゥテルテ大統領はベトナム訪問の際、「10月上旬に予定されたアメリカとの軍事演習は任期内の最後の合同演習になる」と発言、9月上旬にも、米軍に対し、フィリピン南部にあるミンダナオ島からの撤退を要求する発言をしていました。


っっっっっm

アメリカはよく人権を盾に、相手国を批判することがあります。
人権を大義名分に批判すれば、人々は当然「あの国は人に対して、何か残虐なことをしている!」、という考えになり、、次第に相手国に対し批判的な目をするようになります。
現在キューバでも人権を盾に、関係正常化を妨げています。


そんな人々の同情心を利用するアメリカ外交ですが、その結果とんでもないことになろうとしているのが、このフィリピンです。

このドゥテルテ大統領のやったことは、麻薬犯罪者の取締です。
しかも過激で大規模に、使用者、売人、元締めまで、何百万人も取り締まったのです。
当然ながら、ここまで大規模にやれば冤罪も相当数いるでしょう。

誰がどう見たって今のフィリピンは異常なのですが、そのお隣の南中国海では、米中の戦争寸前の激しい勢力争いが続いている。
フィリピンの問題よりももっと深刻で、比べ物にならないほどの異常な状態が続いている。

本来ならばフィリピンと関係を強化して、包囲網を維持しなければならないのにもかかわらず
アメリカは不用意にも、この麻薬犯罪者取締問題に触れてしまい、関係を冷え込ませてしまったのです。

この記事はアメリカにとって最悪で、中国がフィリピンを取り込んでしまう危険をはらんでいます。
フィリピンがアメリカの勢力圏から離れた場合、南中国海全域の覇権、最低でも北半分は完全に中国のものになります。

それどころかフィリピンを起点に、太平洋に進出することは明らかです。

ただでさえどう危険な方向に転ぶかわからない南中国海に、火に油を注いだアメリカ
たかだか数百万の麻薬犯罪者のために、アメリカは一層不利になったのです。

このままだと、キューバ危機の再来が起きるかもしれませんね。
たかだか数百万の麻薬犯罪者を援護したために.....