23日の一昨日は沖縄終戦74年目の慰霊祭が糸満市の平和記念公園で行われたのをテレビで観て居た。安倍総理の挨拶では、声は聞き取れなかったが野次が飛んで居た。慰霊祭で野次とは異常では無いか?其れだけ、沖縄県民の首相に対する嫌悪感が高かったと言える。

 

其れと言うのも、2回まで県民投票で辺野古埋め立て反対を表明した県民の意思をまるで顧みない政府の態度に在る。挨拶に立った安倍総理が普天間基地返還の成果は強調するものの、代償となる辺野古基地埋め立てには一切触れなかった。“ずるい”が“信用出来ない”に変わるのは当然だ。

 

今の上皇、上皇后は皇太子、皇太子妃の頃から幾度と無く沖縄を訪問された。其の時のお二人の一途な態度、振る舞いに比べ、安倍総理の訪問は仕方なく行く、形だけ行くと言う態度があからさまだった。

皇室の態度は、先の戦争、取り分け沖縄戦は県民に本当に済まないことをした、との思いが滲み出て居る。昭和天皇は戦争の責任者では無かったが、立場上は戦争を発議したことに成って居て、其のことに対し日本の国民に贖罪感を持たれて来た。其れは明仁上皇にも徳仁天皇にも受け継がれている。

総理大臣は国民の代表であるからして、当然国民の総意を体現して居なくてはならないのだが、彼の態度はそうでは無い。慰霊祭の報道をテレビで観た人は皆そう感じただろう。

 

平家物語に「盛者必衰の理をあらわす 奢れる者久しからず ただ春の夢の如し」と在るが、安倍総理は其の盛者に為ったと錯覚して居るのでは無いか?

総理の問責決議案の反対討論に立った女性議員の発言に我が耳を疑った。安倍総理以前の民主党時代は、確かに経済外交面で我が国を危うくしたと思う。仙谷官房長官の傍若無人振りや、趣旨は分かるが遣り方を間違った事業仕分けなどをご記憶だろう。

 

其れが自民党政権になって復元したことは認める。然し、其れは民主党政権が余りにも出鱈目でだらしなかったからで、「当時の負の財産を尻拭いして来た安倍総理に感謝こそすれ、問責決議案を提出するなど全くの常識外れ。『愚か者の所業』との誹りは免れません」と自民党の一議員が誇らしげに言えることか?彼女も変な勘違いから思い上がって居るのだ。安倍総理も党員にこう言わせて平然として居られる様では地に堕ちたとしか言えない。

 

実際に経済が良くなったと言えるだろうか?国内の産業は人件費の安い中国へ拠点を移し、其れが中国の経済発展に依って叶わないものと成ると、インドネシア、マレーシア、ヴェトナム、タイへ臆面も無く移した。経済格差は広がりこそすれ、困窮家庭は増える一方である。高学歴の一部学生を除けば、若者の給与は低く、最早共稼ぎは常識と成って居る。生活力が低い為から来る共稼ぎは、結婚時期を遅らせ、出産を控える迄に成って居る。

 

人間にとって子供を作ると言うことは、単に生物の本能では無い。言うなれば子供は財産であった。子育てをする、教育を受けさせる、家事・仕事を教える、田畑山林家を初めとする財産分与等は、将来自分が働け無く成った時には、養って呉れることを期待する投資だったのだ。

 

その投資が効かなく成った。欧米の上っ面だけ真似た核家族と言う考え方で、親は子供に老後の面倒を見て貰えなくなった。子供も親は自分の年金でどうにかしろ、と言う考えだ。何しろ自分の糊口を凌ぐので精一杯なのだ。

其れが、家族間の“投資と見返り”に留まらず、年金と言う社会保障迄危うくして仕舞った。其れが先日の2000万円の資産作りに跳ね返って来て居る。

 

では、「安倍内閣は経済、外交安全保障における実績と具体的な成果を出してきた」と自民党が主張し、マスコミが疑うこと無く国民に吹聴して居ることの是非を問いたい。

安倍総理が4月に行った欧米歴訪だが、フランス、イタリア、スロバキア、ベルギー、アメリカ、カナダへ行って、夫々首脳と会談をした。表向きは大阪で開かれる日本主催のG20の根回しなのだろうが、貿易戦争真只中にあって日本が事前に「宜しく」と挨拶回りして済む問題では無い。此れまでの主催国の首長が挨拶回りをして来ただろうか?現に20カ国中6カ国のみだ。外交に掛けては先方が数倍長けて居る。訪問先で具体的な戦略を突っ込んで話し合った訳でも無かろう。「協力し合う、と意見が一致した」程度の話なら、子供の使いと変わりは無い。差し詰め二日後、トランプ大統領に梯子を外されないことを期待するしかない。

 

安倍総理は6月にはイランを訪問した。此方も表向きは対立するイランとアメリカの橋渡しだろう。アメリカのお先棒を担ぎ、トランプ大統領におべっかを使って居る安倍首相に、イランがアメリカの経済封鎖を緩めて貰える等思っても見ないことは歴然として居る。

この際、アメリカ抜きで、日本はイランの石油を輸入するとでも約束するなら別だ。又、その諒解をトランプ大統領に予め取って望むなら評価も仕様。

皆さんは日昇丸事件をご記憶だろうか?話は長くなるので、次回に譲りたい。