Q.相続財産破産及び信託財産破産における破産手続開始の申立権者とは?

A.相続財産破産の場合は破産法第244条第1項に,信託財産破産の場合は破産法第244条の4第1項にそれぞれ規定されている者が申立権者となる。



債権者と債務者・・・

通常の破産の場合,個人の破産・法人の破産を問わず,債権者と債務者とが破産手続開始の申立権者となります。

しかし,相続財産破産や信託財産破産のような特殊な破産の場合には,単純に債権者と債務者という人を想定できないため,申立権者も一般的な破産とは異なっています。



相続財産破産の申立権者・・・

【破産法 第244条】
1 相続財産については、相続債権者又は受遺者のほか,相続人,相続財産の管理人又は遺言執行者(相続財産の管理に必要な行為をする権利を有する遺言執行者に限る。以下この節において同じ。)も,破産手続開始の申立てをすることができる。


相続財産破産においては,相続債権者,受遺者,相続人,相続財産の管理人又は遺言執行者が破産手続開始の申立権者となります。



信託財産破産の申立権者・・・

【破産法 第244条の4】
1 信託財産については,信託債権(信託法第21条第2項第2号に規定する信託債権をいう。次項第1号及び第244条の7において同じ。)を有する者又は受益者のほか,受託者又は信託財産管理者,信託財産法人管理人若しくは同法第170条第1項の管理人(以下「受託者等」と総称する。)も,破産手続開始の申立てをすることができる。


信託財産破産においては,信託債権を有する者,受益者,受託者,信託財産管理者,信託財産法人管理人又は信託法第170条第1項の管理人が申立権者となります。




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