借金相談 自己破産と破産法の取扱説明書

借金でお悩みの方のために,東京 多摩 立川の弁護士が,借金問題解決の方法である債務整理の1つである自己破産とそれを規律する破産法について,分かりやすく説明していきます。

破産手続開始・免責許可の申立書・・・

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添付書類「家計全体の状況」はどうやって書くのか?(後編)

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Q.添付書類「家計全体の状況」はどうやって書くのか?(後編)

A. 家計を同じくする者全員分の収支について,収入・支出を分けた上,さらに収入・支出の費目ごとに項目分けし,貸借対照表のような形式で記載する。



家計全体の状況を書く際の注意点・・・

家計全体の状況を記載すること自体は難しくも何ともありません。 書式があるのですから,それに従って記載すればよいだけです。

難しいのは,ちゃんと家計を把握しおくことです。 いざ家計全体の状況を記載しようとしたときに,1か月の収支がほとんど分からないということもあり得ます。 というよりも,実際にちゃんと把握している人は少ないくらいです。

そこで,破産手続を進めようとするときは,できる限り毎日の家計簿をつけ,明細やレシート・領収書等をとっておく癖をつけておいた方が良いでしょう。

また,先ほどもお話ししたように高額の出費は手続中に問題となることが多々あります。 節約を心がけるようにし,仮に出費するときには,代理人弁護士等に相談しておいた方が無難です。



返済について・・・

もう1つ,よく問題となることがあります。 それは,先ほどもお話ししましたが,家計を同じくする人の返済です。

例えば,夫婦2人が家計を同じくしており,夫の収入が30万円,妻の収入が6万円で,夫が破産するという場合を考えてみます。

この場合に,妻は破産しないものの,負債があり,毎月10万円を支払っていたとします。 そうするとどうなるでしょうか?

妻の収入は6万円ですから,妻の借金のうち6万円は妻が自分で支払っているといえますが,残りの4万円はそうとは言えません。 つまり,残り4万円は夫が支払っているのと同じです。

いかに家計を同じくするとは言っても,法律上は,妻名義の借金はあくまで妻の借金であり,これを夫が支払うことは,夫から妻に返済金相当額のお金をあげているのと同じです。

そうすると,夫は,毎月,妻に4万円ずつあげていることになりますから,無償行為否認の問題となりますし,また,債権者にとって不利益な行為として免責不許可事由ともなります。

したがって,家計を同じくする人の返済は,その人の収入の範囲内で行えているのかどうかが重要な問題となります。 場合によっては,その人の借金についても調査が必要となります。

特に夫婦等は,家計が一体となってしまっていますから,切り離して考えるということが難しい場合もあり,言われてみれば,こういう状態になっていたことに気づいたということも少なくありません。

対処法としては,やはりその家計を同じくする人も一緒に債務整理などをするのが良いと思われます。




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添付書類「家計全体の状況」はどうやって書くのか?(中編)

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Q.家計全体の状況はどう書くのか?(中編)

A. 家計を同じくする者全員分の収支について,収入・支出を分けた上,さらに収入・支出の費目ごとに項目分けし,貸借対照表のような形式で記載する。



収入欄の書き方・・・

給料・賞与のところは,給料か賞与のいずれかに〇を付けて,その金額を記載します。 給料と賞与が両方支給された場合には,項目を分けて記載します。

複数のところに勤めていてそれぞれ給料をもらっているような場合には,項目を分けて記載した方が良いでしょう。 できれば,どこからもらった給料かが分かるようにしておくとより良いと思います。

給料以外に自営収入がある場合には,給料と自営収入を分けて記載します。

また,年金をもらっている場合にも,他の収入とは分けて記載します。 生活保護や児童手当,失業保険などをもらっている場合も,同様に分けて記載します。

家族等から援助をもらった場合には,援助の項目に記載します。 その際,誰からの援助かが分かるように,( )内に援助してくれた人の氏名を記載します。

さらに,項目にない収入をもらったような場合には,空白の欄にどのような収入なのかを記載して,その金額を記載します。 例えば,保険の解約返戻金などがあるでしょう。

なお,これらの項目は,誰が稼いだものかが分かるようにしなければいけません。 そのため,申立人の収入ならば右から2列目に申立人と記載し,配偶者ならば「配偶者」と記載します。

その他にも家計を同じくする人がいるならば,その人の収入も記載します。 そして,やはり同じように右から2番目の列にその人の氏名を記載します。



支出欄の書き方・・・

支出欄も収入欄と基本的に同じ記載の仕方です。 費目を記載して,その費目についての支出金額を記載するというだけです。

賃貸に住んでいる場合には「家賃」や「地代」の記載が必要となります。 この家賃には「管理費」も含めて記載します。

保険料を支払っている場合には,( )に保険契約者の氏名を記載します。 複数の保険料支払いがある場合には,できれば分けて記載した方が良いでしょう。

駐車場代やガソリン代の支出がある場合には,( )に車の名義人の氏名を記載します。 これも複数台の車があるならば,分けて記載した方が良いです。

その他の記載,特に「医療費」,「教育費」,「交通費」,「被服費」,「交際費」,「娯楽費」などは,ひと括りにしてしまうと,金額があいまいになりやすいところがあります。

こういう支出が高額になる場合には,具体的な支出の内容・金額を記載するべきです。 できれば,しっかりと明細等を残しておくべきでしょう。

例えば,交際費という場合,この日のこういう交際でいくら使ったなどと記録しておく必要があります。 他の支出も同様です。

ちなみにどれくらいが高額かとよく問われるのですが,それは収入との兼ね合いや支出の内容で決まることです。 一概に言うことはできません。 一般常識的な判断となります。

もっとも,破産状態にあるにもかかわらず無駄な支出を繰り返している,と裁判所に判断されてしまっては大変です。 やはり交際費,被服費,娯楽費等は節約するに越したことはありません。



返済による支出・・・

破産する人自身が返済をしてはいけないのは当然ですが,その人と家計を同じくする人が多少の借金をしていて返済をしているということはあり得ます。

そういう場合には,「返済」に記載をします。 そして,それが誰に対する返済かについて「対業者」か「対親戚」か「対知人」か,それともそれ以外かに分けて記載します。

もちろん複数のところに支払っているならば,それぞれについて記載した方が良いでしょう。 業者でも親戚でも知人でもない場合には,(  )に債権者名を記載します。

また,返済をしている人が複数いるという場合には,誰が返済をしているのかが分かるようにしておくべきです。

これらの支出以外にもいろいろな支出があると思います。 費目にない支出がある場合には,空白の欄にその支出の費目を記載し,その金額を記載します。




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添付書類「家計全体の状況」はどうやって書くのか?(前編)

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Q.添付書類「家計全体の状況」はどうやって書くのか?(前編)

A. 家計を同じくする者全員分の収支について,収入・支出を分けた上,さらに収入・支出の費目ごとに項目分けし,貸借対照表のような形式で記載する。



申立書の添付資料・・・

破産手続開始の申立書には,いくつかの添付書類がありますが,そのうちの1つに,「破産手続開始の申立ての日前1か月間の債務者の収支を記載した書面」があります。

東京地裁本庁では,この書面に当たるものとして,申立て直近2か月分の「家計全体の状況」を提出しなければならないという運用になっています。

家計全体の状況とは,家族全員の収入と支出を記載した家計簿のようなものです。 以下のような感じで収支の項と支出の項に分け,貸借対照表のような形式で記載します。



家計全体の状況の書き方・・・

出来る限り細かく正確な金額を記載するようにします。 適当に記載するとだいたい辻褄があわなくなりますし,あとで裁判所からも疑いをもたれる原因となってしまいます。

これは,家計「全体」の状況ですから,申立人のみの収支だけを記載すればいいというものではありません。 家計を一つにしている人がいる場合には,その人の収支も併せて記載します。

夫婦等であれば,通常家計は同じはずです。 親子などで一緒に暮らしている場合もそうでしょう。 親族でなくても同居人等がいて家計を一つにしているならば,やはり併せて記載します。




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「事業に関する陳述書(報告書)」はどうやって書くのか?(後編)

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Q.「事業に関する陳述書(報告書)」はどうやって書くのか?(後編)

A.陳述書(報告書)の「破産申立てに至った事情」に記載するか,又は,別途事業に関する陳述書(報告書)を作成する形で記載する。 内容としては,「事業内容」,「負債内容」,「整理・清算の概況」,「資産の現況」,「帳簿・代表者印等の管理状況」,「従業員の状況」,「法人の破産申立ての有無」等を記載する。




帳簿・代表者印等の管理状況・・・

代表者が破産すると,特に個人事業の場合には,事業の継続は原則として難しくなってしまいます。

そのため,帳簿や代表者印は,事業者が破産すればもはや使えなくなります。 また,悪用を防ぐ必要もあります。

加えて,帳簿類は,破産管財人による債権や資産の調査のために必要となります。 基本的にこれらを基本として調査を行うため,これらがないと調査が十分に出来なくなるおそれがあります。

そこで,これらは破産管財人が管理することになります。 そのため,これらの管理状況を記載し,確実に破産管財人に引き継げるようにしておく必要があります。

具体的には,代表者印は何個あり,それぞれどこに保管してあるのか,帳簿にはどのようなものがどのくらいあり,それぞれどこに保管してあるのかを記載します。



従業員の状況・・・

従業員の給与請求権や退職金請求権等の労働債権は,破産法上,優遇されており,財団債権として優先的に弁済しなければならない場合があります。

そのため,破産手続開始時において,従業員がいるかどうかは非常に重要な問題となります。

そこで,現在,従業員は何人いるのか,それともすでに解雇しているのか,未払いの給与はあるのかを記載します。

すでに解雇している場合には,解雇予告手当を支払ったか,退職金規程がある場合には,ちゃんと退職金を支払ったかどうかを記載します。



法人の破産申立ての有無・・・

前提として,事業について法人格があるのかどうかを記載します。 要するに,個人事業として行っていたのか,会社として行っていたのかということです。

次に,法人として事業をしていた場合には,法人が過去又は代表者と同時に,破産の申立てをしたのかどうかを記載します。

また,あまり無いとは思いますが,近く法人も破産申立てをする予定がある場合も,その旨を記載しておいた方がよいでしょう。



「事業に関する陳述書(報告書)」の添付資料・・・

事業者の場合には,過去2年分の確定申告書を添付する必要があります。 法人の場合には,会社の登記簿謄本(全部事項証明書)も添付しなければなりません。

整理・清算を行っていた場合には,それに関する書類を添付します。 裁判所を介して行った手続であれば,決定書等の裁判書を添付します。

資産の現況については,資産目録に記載済みで資料も添付している場合には,重複して資料を添付する必要はありません。

もっとも,そうでない場合には,別途,購入時の書類,処分時の書類,査定書等を添付する必要があります。

従業員がまだ残っている場合には,従業員名簿を添付します。 それぞれについて,給与等の金額や未払いの金額等を記載しておくべきでしょう。

事業が法人の場合,すでに破産しているのであれば,その破産事件の決定書を添付します。




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「事業に関する陳述書(報告書)」はどうやって書くのか?(中編)

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Q.「事業に関する陳述書(報告書)」はどうやって書くのか?(中編)

A.
陳述書(報告書)の「破産申立てに至った事情」に記載するか,又は,別途事業に関する陳述書(報告書)を作成する形で記載する。 内容としては,「事業内容」,「負債内容」,「整理・清算の概況」,「資産の現況」,「帳簿・代表者印等の管理状況」,「従業員の状況」,「法人の破産申立ての有無」等を記載する。



事業内容・・・

事業内容については,法人であれば会社の登記簿に記載してある事業内容を記載することになります。 個人事業者の場合には,開業届や確定申告書に記載した事業内容を記載することになります。

もっとも,これらにこだわらず,現実の業務内容を記載してもかまわないでしょう。

ただし,この場合,あとで確定申告書等と記載が違うと,裁判所や破産管財人から質問を受けるかもしれませんので,注意してください。



負債内容・・・

負債内容とは,債権者名というわけではありません。 債権者名はすでに債権者一覧表に記載してありますから,ここで記載すべきことは,その負債をどういう理由で作ったのかという点です。

単純に事業資金といっても,いろいろな事業資金があると思います。 設立の費用であったり,ある特定の事業のための費用であったり,あるいは,従業員の給与等の経費のための費用であったりとさまざまです。

そこで,負債は主にどういう原因で作ってしまったものなのかを,できる限り詳しく記載すべきということになります。



整理・清算の概況・・・

破産に至る前に,私的整理・任意整理民事再生,会社更生や会社清算などの手続を行っている場合があります。

そういう場合には,その旨を記載します。 裁判所を介して行う手続の場合には事件番号が付されているはずですので,その番号も記載しておくと良いでしょう。

また,そういう整理や清算をまったく行わず,事実上の倒産状態のまま放置してあるという場合も少なくありません。

そういう場合には,事実上倒産となったのはいつごろかということも記載しておくべきです。



資産の現況・・・

個人事業によって生じた資産を記載します。 特に,過去2年分の確定申告書等に記載されている資産については,現在残っているかいないかにかかわらず記載しておくべきです。

その上で,すでに処分してしまったものは,処分済みであることを記載します。 資産目録にも同様の記載をしてある場合にはそれほど詳しく書く必要はありませんが,そうでない場合には,ここに,処分の相手方,内容,金額,時期等を記載することになります。




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「事業に関する陳述書(報告書)」はどうやって書くのか?(前編)

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Q.「事業に関する陳述書(報告書)」はどうやって書くのか?

A.陳述書(報告書)の「破産申立てに至った事情」に記載するか,又は,別途事業に関する陳述書(報告書)を作成する形で記載する。 内容としては,「事業内容」,「負債内容」,「整理・清算の概況」,「資産の現況」,「帳簿・代表者印等の管理状況」,「従業員の状況」,「法人の破産申立ての有無」等を記載する。



事業に関する陳述書(報告書)とは・・・

東京地裁本庁では,破産手続開始・免責許可の申立書に「陳述書(報告書)」という書面を添付しなければならないという運用がなされています。

東京地裁本庁では,事業者又は事業者であった者については,この陳述書(報告書)に加え,「事業に関する陳述書(報告書)」も添付しなければならないことになっています。

なお,法人の経営者が破産する場合,法人自体も破産するという場合が多くあります。 その場合,法人は法人で,別途,申立書を作成することになりますから,法人の資産や負債に関する記載は,それほど詳細に記載する必要はないと思います。



「事業に関する陳述書(報告書)」の書き方・・・

事業に関する陳述書には,「事業内容」,「負債内容」,「整理・清算の概況」,「資産の現況」,「帳簿・代表者印等の管理状況」,「従業員の状況」,「法人の破産申立ての有無」,その他特に記載しておくべき事項を記載します。

記載方法に様式はありませんが,それぞれの項目ごとに箇条書きのような感じで記載すれば良いと思います。




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