借金相談 自己破産と破産法の取扱説明書

借金でお悩みの方のために,東京 多摩 立川の弁護士が,借金問題解決の方法である債務整理の1つである自己破産とそれを規律する破産法について,分かりやすく説明していきます。

受働債権負担の時期による相殺禁止・・・

◆このページの記事一覧◆

このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

受働債権たる債務負担による相殺禁止の例外とは?

ブログネタ
問題意識と認識 に参加中!
Q.受働債権たる債務負担による相殺禁止の例外とは?

A.破産法第71条第2項各号に当たる場合には,同条第1項第2号,第3号又は第4号の相殺禁止に当たる場合であっても,相殺が許されることをいう。



受動債権となる債務負担の時期による相殺禁止・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
一 破産手続開始後に破産財団に対して債務を負担したとき。
ニ 支払不能になった後に契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的で破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合であって,当該契約の締結の当時,支払不能であったことを知っていたとき。
三 支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担した場合であって,その負担の当時,支払の停止があったことを知っていたとき。ただし,当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。
四 破産手続開始の申立てがあった後に破産者に対して債務を負担した場合であって,その負担の当時,破産手続開始の申立てがあったことを知っていたとき。
2 前項第2号から第4号までの規定は,これらの規定に規定する債務の負担が次の各号に掲げる原因のいずれかに基づく場合には、適用しない。
一 法定の原因
ニ 支払不能であったこと又は支払の停止若しくは破産手続開始の申立てがあったことを破産債権者が知った時より前に生じた原因
三 破産手続開始の申立てがあった時より1年以上前に生じた原因


破産債権を自働債権とし,破産財団所属の破産債権者に対する債権を受動債権とする相殺であっても,その破産債権者に対する債権が一定の時期以降に取得されたものであるときは,相殺が禁止されることがあります。

破産手続開始後に受動債権となる債務を負担した場合のほか,上記条文第1項第2号から第4号までによれば,支払不能支払停止又は破産手続開始の申立後に受動債権となる債務を負担した場合にも,相殺が禁止されることがある旨が規定されています。




第2項の意味・・・

仮に上記第1項第2号から第4号までの要件を満たす場合であっても,債務負担の原因がある特定の原因であるという場合には,相殺が禁止されないものとされています。 それが第2項です。

つまり,支払不能,支払停止そして破産手続開始の申立て後に受働債権たる債務を負担した場合,それを受働債権とする相殺は禁止されます。

しかし,第2項に定める場合には,支払不能,支払停止そして破産手続開始の申立て後に受働債権たる債務を負担した場合であっても,それを受働債権とする相殺が許されるということです。

相殺は原則として許されるものの,上記第1項各号に当たる場合には例外的に禁止されるという破産法の立場からすると,それをさらに許されるものにするのですから,第2項は,例外の例外というような位置づけになります。

「法定の原因」とは,例えば,相続や会社の合併などによって債務を負担した場合が考えられます。

「支払不能であったこと又は支払の停止若しくは破産手続開始の申立てがあったことを破産債権者が知った時より前に生じた原因」に基づいて債務を負担した場合にも,相殺が許されるとされています。

このような場合に相殺が許されるのは,債権者の相殺に対する期待を保護するためです。

したがって,ここでいう債務負担の原因は,債権者が相殺できるという期待を持つほどに具体的な原因があったことが必要となるとされています。

また,「破産手続開始の申立てがあった時より1年以上前に生じた原因」に基づいて債務を負担した場合にも,相殺が許されます。

相殺できるか否かは,破産手続が開始してからでないと分かりません。 そうすると,債権者は破産手続が開始されるまで,相殺ができるのかできないのかが分からず,宙ぶらりんの状態になってしまいます。

そこで,債権者の地位の安定のために,債務負担の原因が生じてから1年以上破産手続が開始されないときは,相殺をしてよいとしたのです。





【関連書籍】






・・・個人再生や民事再生法に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「個人再生と民事再生法の取扱説明書」をご覧下さい。




破産手続開始の申立後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止とは?

ブログネタ
債務整理 に参加中!
Q.破産手続開始の申立後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止とは?

A.破産手続開始の申立てがあった後に破産者に対して受動債権たる債務を負担した場合であって,その負担の当時,破産手続開始の申立てがあったことを知っていたときには,破産債権を自働債権とする当該受動債権との相殺が禁止されることをいう。



破産手続開始後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止とは・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
四 破産手続開始の申立てがあった後に破産者に対して債務を負担した場合であって,その負担の当時,破産手続開始の申立てがあったことを知っていたとき。


受動債権たる債務負担の時期による相殺の制限の類型の1つとして,破産手続開始の申立後の受動債権たる債務負担による相殺禁止があります。



破産手続開始後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件・・・

破産手続開始後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件は,以下のとおりです。

・ 破産手続開始の申立てがあった後に破産者に対して債務を負担したこと(破産手続開始の申立後の債務負担)

・ その負担の当時,破産手続開始の申立てがあったことを知っていたこと


破産手続開始決定後の債務負担は,破産法第72条第1項第1号によって相殺が禁止されます。

したがって,相殺禁止となる破産手続開始の申立後の債務負担とは,破産手続開始の申立てから破産手続開始決定までの間に,受動債権たる債務を負担した場合のことを指します。

そして,この場合には,受動債権たる債務を負担したときに,債権者が,すでに債務者について破産手続開始の申立てがなされていることを知っていた場合に限り,その債務を相殺することができなくなります。





【関連書籍】






・・・交通事故でお悩みの方,交通事故に関する法律問題に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「交通事故問題の取扱説明書」をご覧下さい。




支払停止後の受動債権たる債務を負担による相殺禁止における債権者の悪意とは?

ブログネタ
弁護士 に参加中!
Q.支払停止後の受動債権たる債務を負担による相殺禁止における債権者の悪意とは?

A.債権者が受動債権たる債務を負担した当時,支払停止であったことを知っていたことをいう。



支払停止後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件・・・

・ 支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担したこと(支払停止後の債務負担)
・ 当該支払の停止があった時において支払不能であったこと
・ その負担の当時,支払の停止があったことを知っていたこと(債権者の悪意)


支払停止後に受動債権たる債務を負担し,その支払停止当時に破産者が支払不能であったとしても,それだけでは相殺禁止とはなりません。

債務負担当時に債権者が,支払停止であったことを知っていたことが必要となります。




債権者の悪意・・・

法律では,ある事実を知っていることを「悪意」,知らないことを「善意」ということがあります。

ここでも,支払停止であったことを知っていたとは,支払停止について悪意であったというように言われます。

支払停止の具体例として,よく2回目の手形不渡りが挙げられます。

債権者が,破産者が2回目の手形不渡りを出したことを知りながら受動債権たる債務を負担した場合,破産手続開始後に相殺をすることはできなくなります。





【関連書籍】






・・・離婚問題に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「離婚問題の取扱説明書」をご覧下さい。




支払停止後の債務負担とは?

ブログネタ
借金問題の解決 に参加中!
Q.支払停止後の債務負担とは?

A.支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担したことをいう。 ただし,支払停止があった時に支払不能でもあった場合にのみ相殺禁止となる。



支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
三 支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担した場合であって,その負担の当時,支払の停止があったことを知っていたとき。ただし,当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。


支払停止となった後に受動債権たる債務を負担した場合,その債務を受動債権とする相殺が禁止されることがあります。



支払不能であったこと・・・

支払停止後に受働債権たる債務を負担した場合であっても,その債務負担の当時,支払停止はしたが支払不能ではなかったという場合には,その負担した債務を受働債権とする相殺が許されるものとされています。

なぜ支払停止後に負担した債務を相殺することができないのかというと,支払停止をしているということは支払不能であると推定されます。

そのため,支払停止後に債務負担するということは,支払不能後に債務負担しているものと推定できるからです。

つまり,支払停止後の債務負担による相殺が禁止するということの主眼は,支払停止後の債務負担行為を防ぐということよりも,支払不能後の債務負担行為を防ごうとすることにあるのです。

ということは,支払停止をしていたとしても支払不能ではないならば,相殺を禁止する理由がないということになります。

そのため,支払停止後に受働債権たる債務を負担した場合であっても,その当時,本当は支払不能ではなかったというときは,相殺が禁止されないのです。

ただし,相殺を認めてもらうためには,債務負担した当時,破産者は支払停止していたけれども本当は支払不能ではなかったということを,相殺をする債権者の方で証明しなければなりません。





【関連書籍】






・・・相続問題に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「相続問題の取扱説明書」をご覧下さい。




支払停止後に受働債権たる債務を負担した場合の相殺禁止とは?

ブログネタ
くらしの法律 に参加中!
Q.支払停止後に受働債権たる債務を負担した場合の相殺禁止とは?

A.支払停止後に,支払停止があったことをしりながら,受働債権たる債務を負担した場合に,破産債権を自働債権とし,その債務を受働債権とする相殺が禁止されることをいう。



支払停止後に受働債権たる債務を負担した場合の相殺禁止とは・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
? 支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担した場合であって,その負担の当時,支払の停止があったことを知っていたとき。ただし,当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。


受動債権たる債務負担の時期による相殺禁止の1つに,支払停止後に受動債権たる債務を負担した場合があります。



支払停止後に受働債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件・・・

支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件は,以下のとおりです。

・ 支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担したこと(支払停止後の債務負担)

・ 当該支払の停止があった時において支払不能であったこと

・ その負担の当時,支払の停止があったことを知っていたこと(債権者の悪意)




【関連書籍】






・・・民法に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「民法の取扱説明書」をご覧下さい。




支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の主観的要件とは?

ブログネタ
東京地方裁判所 に参加中!
Q.支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の主観的要件とは?

A.専ら相殺に供する目的で債務を負担したこと,及び,債務を負担することになった契約の当時に支払不能であることを知っていたこと。



支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
ニ 支払不能になった後に契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的で破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合であって,当該契約の締結の当時,支払不能であったことを知っていたとき。


支払不能となった後に,契約によって受動債権たる債務を負担した場合,その債務を受動債権とする相殺が禁止されることがあります。

もっとも,ただ債務を負担しただけで相殺禁止となるわけではありません。 破産債権者の方が,専ら相殺に供する目的で債務を負担し,しかも,破産者が支払不能であることを知っていた場合に相殺が禁止されます。




相殺に供する目的・・・

支払不能後の債務負担の場合,その債務負担の目的が,もっぱら相殺に供する目的であった場合でなければ,相殺禁止とはなりません。 この目的のことを「専相殺供与目的」といいます。

「もっぱら」ということですから,他の目的もあって債務を負担した場合には,相殺をすることも許されるということになります。

つまり,はじめから相殺だけをするつもりで,わざと受動債権となる債務を負担したという場合でなければならないということです。




債権者の悪意・・・

上記のように,もっぱら相殺に供する目的で債務負担契約を締結した場合であっても,支払不能であることを知らずにしたのであれば,それを非難することはできません。

むしろ,相殺もできない上に,債務を負担するだけになってしまい酷であるとすら言えます。

そこで,相殺禁止の要件として,債権者が「支払不能であったことを知っていた」ことが必要となるとされています。





【関連書籍】






・・・破産法や自己破産以外の法律・法律実務に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「法律と法曹の取扱説明書」をご覧下さい。




支払不能後の契約による債務負担とは?

ブログネタ
くらしの法律 に参加中!
Q.支払不能後の契約による債務負担とは?

A.支払不能になった後に,破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合のことをいう。



支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
二 支払不能になった後に契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的で破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合であって,当該契約の締結の当時,支払不能であったことを知っていたとき。


支払不能となった後に,「破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合」には,その債務を受動債権とする相殺が禁止されることがあります。



支払不能後の債務負担の契約・・・

上記第2号によれば,支払不能後に受動債権たる債務を負担する態様として,「契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的で破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合」と規定されています。

上記のような契約によって受動債権たる債務を負担した場合に,相殺禁止の対象となるということです。

「破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結」することによって債務を負担した場合の具体例は,例えば,破産者が債権者に対して財産を贈与する旨の契約を締結した場合などが挙げられます。

また,「破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合」とは,破産者の有する債権の債務者から債務を引き受けて債務を負担するということです。

例えば,破産者Aさんは,Cさんに対して100万円を貸し付けていたところ,Cさんからお金を返してもらう前に支払不能となったとします。

その後,Aさんに対して債権を持っている債権者Bさんが,Cさんから借金債務を引き受けました。 これによって,上記Aさんの貸付債権の債務者はCさんからBさんへと変更されます。

こういう場合に,Bさんは,自分のAさんに対する債権(破産債権となるべき債権)と,Cさんから引き受けた債務とを相殺することは許されないということです。





【関連書籍】






・・・刑事弁護に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「刑事弁護の取扱説明書」をご覧下さい。




支払不能後に債務を負担した場合の相殺禁止とは?

ブログネタ
借金問題の解決 に参加中!
Q.支払不能後に債務を負担した場合の相殺禁止とは?

A.支払不能になった後に契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的で破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合に,同債務を受動債権とする相殺が禁止されることをいう。



支払不能後に債務を負担した場合の相殺禁止・・・

【破産法 第71条】
1 破産債権者は,次に掲げる場合には,相殺をすることができない。
二 支払不能になった後に契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的で破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合であって,当該契約の締結の当時,支払不能であったことを知っていたとき。


受動債権たる債務負担の時期による相殺禁止の1つに,支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合があります。


支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件・・・

支払不能後に受動債権たる債務を負担した場合の相殺禁止の要件は,以下のとおりです。

・ 支払不能になった後に破産者の財産の処分を内容とする契約を破産者との間で締結し,又は破産者に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより破産者に対して債務を負担した場合であること(支払不能後の契約による債務負担)

・ 上記契約をするについて,契約によって負担する債務を専ら破産債権をもってする相殺に供する目的があったこと(専相殺供与目的)
・ 上記契約の締結の当時,支払不能であったことを知っていたこと(債権者の悪意)





【関連書籍】






・・・刑法に興味をお持ちの方は,姉妹ブログ「刑法の取扱説明書」をご覧下さい。



プロフィール

シンマイ01

ソーシャル プロフィール
記事検索
メールマガジン

メルマガ購読・解除


 

Networkedblogs
QRコード
QRコード
タグクラウド
  • ライブドアブログ