借金相談 自己破産と破産法の取扱説明書

借金でお悩みの方のために,東京 多摩 立川の弁護士が,借金問題解決の方法である債務整理の1つである自己破産とそれを規律する破産法について,分かりやすく説明していきます。

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破産管財人との打ち合わせでは何をするのか?

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Q.破産管財人との打ち合わせでは何を話すのか?

A.破産手続開始・免責許可の申立書を読んだだけでは分からないような詳細な事情や,今後の生活設計等についての話を,破産管財人が破産者本人に質問して聴き取るということが中心となる。 法的な問題点については,破産管財人と破産者代理人とが協議する。



破産管財人との打ち合わせ・・・

破産管財人は,債権,資産や免責不許可事由等の調査を行いますが,その一環として行われるのが,破産者との打ち合わせです。

東京地裁の少額管財においては,破産手続が開始されると,その後1週間から2週間の間に破産管財人,破産者及び破産者代理人弁護士の3者による打ち合わせが行われます。



打ち合わせの時間・場所・・・

破産管財人に選任されるのは通常弁護士です。 そのため,破産管財人との打ち合わせも,たいていは,破産管財人の法律事務所で行われます。

いつ行われるかは,基本的に破産管財人が決定します。 ある程度までなら都合を合わせてくれるとは思いますが,当然のことながら破産管財人の都合が優先されます。

中には,破産者や破産者代理人の都合などまったくおかまいなしに日程を決めてくるという破産管財人にもいますが・・・

打ち合わせの時間は,平均して20〜30分くらいだと思います。 問題のある案件などでは1時間くらいになることはあります。

もっとも,私も100回以上は破産管財人との打ち合わせを経験しているのですが,さすがに個人の方の破産で,1時間を超える打ち合わせをしたという経験はありません。




打ち合わせの内容・・・

債権者,資産,免責不許可事由等の基本的な事柄は,破産手続開始・免責許可の申立書に記載されています。

したがって,打ち合わせで話をすることは,申立書からでは分からないような詳細な事実や今後の生活設計などが中心となります。

基本的には,破産管財人が破産者本人に対して聴き取りを行います。 もちろん法的なことではなく,事実を聴き取るということになります。

法的な事柄については,破産管財人と破産者の代理人弁護士との間で協議し,内容を詰めていくことになります。

場合によっては,この打ち合わせでさらなる資料や報告書の提出を求められたりすることがあります。  あとは多少のお説教くらいでしょうか・・・

ただ,私は,個人的にはお説教をしてくれる破産管財人は優れた破産管財人が多いと感じています。 それだけ破産する人のことを思ってくれている証だと思います。





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破産債権「破産手続開始後の受任者の請求権」とは?

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Q.破産債権「破産手続開始後の受任者の請求権」とは?

A.委任契約において,受任者が委任者の破産手続開始通知を受け取らず,その開始を知らないで委任事務を処理したことによって破産手続開始後に発生した受任者の委任者に対する請求権のことをいう。



破産債権とは・・・

破産手続に参加して破産財団から配当を受けることができる債権を,破産債権といいます。

この破産債権とは,「
破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権であって,財団債権に該当しないもの」であるとされています(破産法第2条第5項)。

もっとも,上記の破産債権の定義に当てはまらない債権であっても,政策的な理由から破産債権とされる債権があります。

委任契約に基づく受任者の委任者に対する債権は,受任者が委任者の破産手続開始通知を受け取らず,その開始を知らないで委任事務を処理したことによって発生したものである場合には,破産手続開始後に発生したものであっても破産債権となるとされています。

【破産法第97条】
次に掲げる債権(財団債権であるものを除く。)は、破産債権に含まれるものとする。
九 第57条に規定する債権




破産法第57条に規定する債権とは・・・
 

【破産法第57条】
委任者について破産手続が開始された場合において,受任者は,民法第655条の規定による破産手続開始の通知を受けず,かつ,破産手続開始の事実を知らないで委任事務を処理したときは,これによって生じた債権について,破産債権者としてその権利を行使することができる。


【民法第653条】
委任は,次に掲げる事由によって終了する。
ニ 委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと。


【民法第655条】
委任の終了事由は,これを相手方に通知したとき,又は相手方がこれを知っていたときでなければ,これをもってその相手方に対抗することができない。


まず,委任契約とは,委任者が受任者に対して事務処理を依頼する契約のことをいいます。 代表的な例は,依頼人と弁護士の関係です。

この委任契約は,委任者か受任者のどちらかが破産手続開始決定を受けると終了します(民法第653条第2号)。

もっとも,どちらかが破産手続開始決定を受けたとしても,そのことを相手方に通知するか,あるいは,相手方がそのことを知っていたときでなければ,その相手方に委任契約は終了したということを主張することはできません。

例えば,AさんがBさんにある事項の処理を報酬100万0000円で委任しました。 ところが,Aさんは平成20年1月1日に破産手続開始決定を受けました。

しかし,AさんはBさんにそのことを通知しませんでした。  Bさんはそれを知らないまま委任契約に沿って委任事務を処理し,平成20年2月1日に委任事務を終了しました。 そこで,BさんはAさんに報酬100万0000円を請求しました。

この場合,上記の民法の規定によれば,AさんはBさんに破産手続開始の通知をしておらず,しかもBさんはそのことを知らなかったのですから,Aさんは委任契約は平成20年1月1日に終了しているので報酬は支払いません,とは言えないということです。 つまり,Bさんは報酬請求することができることになります。

破産法第57条の規定は,上記の民法の規定を破産手続に反映させたものです。 上記の例で言えば,Bさんの報酬債権は失われず,破産債権となるということです。

そして,破産法第97条第9号の破産債権とは,上記破産法第57条による破産債権のことを意味しています。

ただし,破産法第57条は,あくまで「委任者」が破産手続開始決定を受けた場合のことのみ規定しているのであって,「受任者」が破産手続開始決定を受けた場合のことは規定していません。

また,民法では,通知をしていないこと「又は」相手方が知らないことですが,破産法の場合には,通知をしていないこと「かつ」受任者が知らないこととなっており,両方が必要となっているところも違いがあります。


 

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破産管財人とは?

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Q.破産管財人とは?

A.裁判所から選任され,裁判所の監督の下,管財業務を担当する人又は法人のことをいう。 弁護士又は弁護士法人が選任されるのが通例である。



破産管財人とは・・・

管財手続では,債務者の財産の調査,債権の調査に加え,財産の換価処分及びそれによって得た金銭の配当を行う必要があります。

とはいえ,これらの管財手続業務をすべて裁判所が行っていたら,裁判所がパンクしてしまいます。 そのため,裁判所としては,これらの業務を外部に委託してやってもらう必要があります。

そして,実際に裁判所から選任されて管財業務を行う人を「破産管財人」といいます。



破産管財人に選任されるのは・・・

破産管財人は,破産手続開始と同時に裁判所によって選任されることになります。

もっとも,実際には,破産手続開始の申立て後すぐに候補者が選ばれ,破産手続開始時に正式に就任することになります。

では,どういう人が破産管財人に選ばれるのでしょうか?

法律上は特に制限はないのですが,管財業務を適切に行える人でなければなりませんから,現実には,弁護士が選任されています。

また,個人に限られず,法人も破産管財人になることができます。 この場合も,破産管財人に選任される法人は,法律上の制限はありませんが,弁護士法人が選任されるのが通常です。



破産管財人の立場・・・

では,この破産管財人はどういう立場にいる人かと言うと,どちらかと言えば,債権者の代表的な立場にいる人です。

もちろん裁判所から管財業務を委託されているので,中立的な側面も持っています。

しかし,破産手続が債権者の平等や利益を図ることを主たる目的とする手続であることからすれば,債権者への配当等の管財業務を行う破産管財人は,債権者の利益を図ることを主たる任務とする人だということができます。

ただし,実際には,本当に債権者寄りの立場から厳しく債務者を追及するような破産管財人はほとんどいません。 基本的には皆,破産者の立場も理解して対処してくれる人が大半です。

もちろん多少厳しいことを言う人もいますが,債権者に代わって破産者を追及してやろうなどという態度の破産管財人はおそらくほとんどいないでしょう。 




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