借金相談 自己破産と破産法の取扱説明書

借金でお悩みの方のために,東京 多摩 立川の弁護士が,借金問題解決の方法である債務整理の1つである自己破産とそれを規律する破産法について,分かりやすく説明していきます。

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破産犯罪「詐欺破産罪」とは?

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Q.詐欺破産罪とは?

A.破産手続開始の前後を問わず,債権者を害する目的で,破産法第256条第1項各号のいずれかに該当する行為を罰する破産犯罪のことをいう。


詐欺破産罪・・・

【破産法 第265条】
1 破産手続開始の前後を問わず,債権者を害する目的で,次の各号のいずれかに該当する行為をした者は,債務者(相続財産の破産にあっては相続財産,信託財産の破産にあっては信託財産。次項において同じ。)について破産手続開始の決定が確定したときは,10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する。情を知って,第4号に掲げる行為の相手方となった者も,破産手続開始の決定が確定したときは,同様とする。
一 債務者の財産(相続財産の破産にあっては相続財産に属する財産,信託財産の破産にあっては信託財産に属する財産。以下この条において同じ。)を隠匿し,又は損壊する行為
二 債務者の財産の譲渡又は債務の負担を仮装する行為
三 債務者の財産の現状を改変して、その価格を減損する行為
四 債務者の財産を債権者の不利益に処分し,又は債権者に不利益な債務を債務者が負担する行為
2 前項に規定するもののほか,債務者について破産手続開始の決定がされ,又は保全管理命令が発せられたことを認識しながら,債権者を害する目的で,破産管財人の承諾その他の正当な理由がなく,その債務者の財産を取得し,又は第三者に取得させた者も,同項と同様とする。

詐欺破産罪とは,詐欺的行為によって,破産債権者に配当すべき財産を隠匿・損壊したり,債務を仮装したりする行為を罰する破産犯罪です。

破産手続は,総財産を処分する代わりに債務の負担から債務者を開放する代わりに,債権者からすれば,完全な債権の回収を図れなくなるという非常に不利益な手続です。

ただでさえ債権者にとっては不利益なのですから,当然のことながら,それ以上に債権者を不利益とする行為は厳に禁止されなければなりません。

そこで,そのような債権者を不利益にする行為の中でも特に悪質な行為,すなわち,破産手続を詐欺的に利用しようとする行為を処罰し,そのような行為を抑制しようとするのが,この詐欺破産罪です。


詐欺破産罪の構成要件・・・

詐欺破産罪の構成要件は,以下のとおりです。

  1. 個人の行為であること
  2. 265条第1項各号の行為がなされたこと
  3. 上記行為が故意に基づいてなされたこと
  4. 上記行為が債権者を害する行為に基づいてなされたこと
  5. 破産手続開始決定が確定したこと(客観的処罰条件)

なお,破産者だけでなく,上記のような詐欺破産行為の相手方も罰せられることがあります。 第256条第1項第2文の場合及び第2項の場合です。 これらの相手方も詐欺破産罪として処罰されます。


詐欺破産罪の刑罰・・・

詐欺破産罪に該当する行為をした場合には,10年以下の懲役または1000万円以下の罰金,あるいは,その両方の刑罰が科されます。



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陳述書(報告書)「免責不許可事由」の問4はどうやって書くのか?

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Q.陳述書(報告書)「免責不許可事由」の問4はどうやって書くのか?

A.「破産手続開始の申立てがあった日の1年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に,他人の名前を勝手に使ったり,生年月日,住所,負債額及び信用状態等について誤信させて,借金したり,信用取引をしたこと」が有る場合は「有」のチェックボックスに,無い場合には「無」のチェックボックスにそれぞれチェックする。 「有」にチェックした場合には,詐術による信用取引をした「時期」,「相手方」,それによって取得した「金額」及び詐術の「内容」を具体的に記載する。



「免責不許可事由」の問4・・・

東京地裁本庁では,破産手続開始・免責許可の申立書に「陳述書(報告書)」を添付することが求められています。

この「陳述書(報告書)」には,破産申立てに至った事情などを記載することになりますが,その記載項目の1つに
「免責不許可事由」があります。

「免責不許可事由」の項目については,免責不許可事由が無い場合には,「無」というチェックボックスにチェックを入れるだけでよいのですが,免責不許可事由が有る又は有るかどうかが不明であるという場合には,「有」又は「不明」のいずれかのチェックボックスにチェックを入れた上で,8つの質問に答えなければなりません。



「免責不許可事由」の問4・・・

問4の質問は,以下のとおりです。

問4 破産手続開始の申立てがあった日の1年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に,他人の名前を勝手に使ったり,生年月日,住所,負債額及び信用状態等について誤信させて,借金したり,信用取引をしたことがありますか(破産法252条1項5号)。


これは,破産法252条1項5号の「詐術による信用取引」と呼ばれる免責不許可事由に関する質問です。

上記のような経験がある場合には「有」のチェックボックスに,無い場合には「無」のチェックボックスに,それぞれチェックをします。



問4について「有」とした場合・・・

「有」にチェックした場合には,さらに具体的な質問に対して回答を記載していくことになります。

質問は,以下のとおり,詐術による信用取引をした時期,相手方,それによって取得した金額及び詐術の内容を記載します。

 ・ 時期

 ・ 相手方

 ・ 金額

 ・ 内容


内容としては,いろいろなものがあるかと思います,負債額・信用状態や借入れの使途を偽るというものが多い気がします。

例えば,貸金業者や銀行などからお金を借りる場合,その時点での他社からの借入れの総額を聞かれると思います。

その際,借入総額が多ければ,当然,貸す方としては貸しにくいということになり,その結果,お金を貸してくれなかったり,貸してくれても金額が減るということになるでしょう。

そうならないように,他社からの借入総額を偽って申告してしまうという人がまれにいらっしゃいます。

また,借入金の使途について,例えば,自動車を買うために借りるという約束で借りたにもかかわらず,一部は借金の返済等に使ってしまったという場合もあります。

こういう場合には,詐欺的借入れということで,免責不許可事由の対象となる場合があります。 内容には,そういう事情を記載することになります。

なお,こういう事情もちゃんと裁判所に申告しなければいけません。 隠しても債権者からの申告などによって,後々判明してしまいます。 

再三言ってきましたが,正直に申告し,手続に協力して更正の努力をすれば裁量で免責許可をしてもらうことは可能です。

一番免責不許可となりやすい原因は,裁判所に嘘をつくことだということをもう一度確認してください。




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