ヤングチャンピオンで凍牌、近代麻雀オリジナルでライオンを連載している志名坂高次先生がヤングキングで描いているバクトの第2巻を購入しました。

 2巻では前巻から引き続き紅龍麻雀という特殊ルールの2人麻雀が行われています。
この紅龍麻雀を咲-Saki-の登場キャラクターが打ったらどうなるかを考えてみました。

※実は紅龍麻雀を打ったことはおろかシミュレーションしたこともない状態で書いています。
 それは違くないか?という点もあるかと思いますがそこは暖かい目で見てやってください。 

まず紅龍麻雀のルールから説明します。

■使用する牌は萬子と字牌のみ(16種)
■ドラなし(ただし赤5萬は1枚あり)
■立直は2翻
■ポン・チー・明槓不可、暗槓は可
■ツモは全額払い、ロンは2倍払い
■親なし(先攻・後攻が1回ごとに交代)
■順目×3000点払うことで途中でフォールド(降り)ができる


これ以外にも細かいルールが定められていますが上に書かれた点がほとんどです。萬子と字牌しか使用しない、ドラなし、暗槓以外の鳴きなし、ロンは2倍払い、あたりが特に重要となってきます。
紅龍麻雀の点数は必ず混一か清一がつくため最低点は5200点。それに各種役が付くため満貫以上が普通となります。満貫が普通な上に満貫直撃で16000点にもなるため直撃を避けることが重要となりますが、そもそも安牌というものがほとんどありません。配牌を見て勝負に行くか降りるかの駆け引きも生まれるなどポーカーに近い性質を備えています。
なお紅龍麻雀には青天井ルールもあり、そちらでは鳴きが解禁されていますがここでは主に通常ルールについてのみ考えていきます。

ではまず明らかに紅龍麻雀に向いていない面々からです。
<能力全否定組>
片岡優希
1局精算なのでそもそも東場がありません。南浦数絵も同様です。

鷺森灼
筒子がないので能力が発動しません。

亦野誠子
暗槓で3副露しない限り能力が発動しません。咲さんでもない限りむりぽ。

渋谷尭深
半荘勝負ではないので能力が発動しません。

石戸霞
萬子と字牌しかないので他家を絶一門にすることができません。


続いて能力が弱体化されるであろう面々です。
<能力弱体化組>
宮永咲
3種ある槓(大明槓、加槓、暗槓)の内2つがルールで封じられるため通常の麻雀に比べて能力は制限されることが予想されます。大明槓がないため責任払いも当然ありませんし。
ただ、そんな縛りに関わらず槓材が集まるということとなると話は別です。もし咲が萬子の中張牌の内1種でも暗槓できる状態(=4枚を独占する)となると相手は順子での面子が極めて作りにくくなります。ちょっとこのあたりは実際に試していないのでよくわかりません。

松実玄
おそらく最も紅龍麻雀に向いていないキャラです。ドラがない、というルールが全て。一応赤5萬はあるので能力全否定ではないですし、赤5萬を捨てても通常に比べてデメリットが薄い、という点はメリットかもしれませんがそれ以外の弱体化が甚だしいです。
そもそも玄は染め手とか作ったことないだろうから染め手の打ち方に慣れていなさそう。多面張の待ちがわからなくて混乱している姿が目に浮かびます。

姉帯豊音
鳴きが無いので友引が封じられます。代わりにですが紅龍麻雀ではロン和了りが重要なため先負は強力になります。どちらが大きく効いてくるかはちょっとわかりませんが一応弱体化組に入れておきます。


続いて紅龍麻雀に向いているだろう面々です。
<能力強化組>
松実宥
紅龍麻雀のルールを見たときに真っ先に浮かんだキャラです。萬子と中が手に入りやすいということは相手はそれ以外の字牌ばかりとなり速度で宥に追いつけないことが予想されます。
相手に字一色ができちゃう可能性もあるけど・・・

園城寺怜
ロン和了りが重要な紅龍麻雀で絶対に放銃しない怜の能力は極めて強力です。鳴いてツモずらしができないため相手のツモ和了りは阻止できませんが、それは相手も同様のこと。相手も怜の一発ツモを阻止できないことを意味します。

東横桃子
モモも怜同様に振り込まない能力が強力過ぎます。
しかし考えてみると2人麻雀で対戦相手を見失うというのは滑稽です。

天江衣
紅龍麻雀のポーカー的な駆け引きに向いている数少ない能力者です。紅龍麻雀は自分の配牌が良くても相手がフォールドしてしまうと3000点にしかなりません。ポーカーのレイズ合戦のように自分も相手もいい配牌が入った時が勝負となります。衣の1向聴地獄はこの駆け引きに優れた能力で相手を勝負の土俵に上げつつ1向聴で止まるため衣は悠々と和了りに向かえます。


以上が紅龍麻雀に向いているだろう面々です。
最後にどう考えても紅龍麻雀最強の能力者を紹介します。
<最強>
大星淡
淡の能力は2つ。①「相手の配牌を5向聴以下にする」と②「ダブリーをかけて暗槓し槓裏4枚乗せて和了る」。この2つはどちらも紅龍麻雀で絶大な威力を発揮します。

まず①から考えてみます。
萬子と字牌しかない紅龍麻雀で配牌5向聴とは次のような牌姿となります
二萬二萬二萬五萬八萬九萬東南西北白發中 1面子+1塔子
二萬三萬五萬六萬八萬九萬東南西北白發中 3塔子
二萬二萬二萬二萬五萬八萬九萬東南西北白發 カンコ+1塔子
最低でも6種の字牌が配られることとなりとても勝負になりそうな配牌ではありません。相手は毎回フォールドすることとなり戦わずして勝負が決まります。

そんな配牌にも関わらず降りなかった相手には②の能力が襲いかかります。
②の能力をもう少し正確に書くと「ダブリーをかけ、最後の壁牌の直前のツモで暗槓をし、最後の壁牌に達した直後に槓裏4枚を乗せて和了る」です。
では紅龍麻雀における壁牌の扱いはどうなっているのでしょうか?
通常の麻雀ではヤマは上下2牌の17トン×4の68トンが積まれますが紅龍麻雀は牌が16種×4枚の64枚しかないため32トン分しか積まれません。この32トンは15トンと17トンに分けられ、15トン側から配牌の取り出しが行われます。さらにその内13トンは配牌で配られてしまいます。このことは漫画内の描写から読み取れます。
bakuto
つまり最初のヤマは配牌の時点で2トンしか残らないこととなります。従って「最後の壁牌の直前のツモ」とは淡の第2ツモであり、「最後の壁牌」には第3ツモで到達します。するとどうなるかと言うと淡は第1ツモでダブリーをかけ、続く第2ツモで暗槓をし、直後にロン和了りもしくは第3ツモで和了することとなります。相手は5向聴なのでどんなに頑張っても淡より早く和了ることはできず、鳴いてツモをズラすこともルール上できません。

打点はどうでしょうか?紅龍麻雀では裏ドラを含めてドラがないため攻撃力は落ちそうですが、最低でも混一が付くため淡の和了は最安目でダブリー(3翻)+混一(3翻)+ツモ(1翻)の12000点。出和了りなら2倍の24000点です。槓裏4枚が消えようが点数的にはほとんど影響がないようです。

対戦相手についても考えてみます。淡の天敵である穏乃はヤマの浅いところで決着が付くため能力が発動しないものと考えられます。衣の1向聴地獄にしても配牌でテンパッているので関係ありませんし、咲が槓で手を進めても5向聴からでは間に合いません。唯一対応できるとしたら塞さんぐらいかなぁ。

色々と考えても淡の負ける要素が見当たらず、まるで紅龍麻雀のルールは淡のために作られたのではないかと思えるくらいに淡の能力とマッチしています。



<おまけ>
紅龍麻雀には青天井ルールがあります。青天井では配牌時にレートを何倍にするかのレイズアップが行われます。もし淡が紅龍麻雀青天井をやったら絶対言うだろうセリフ。
高校100年生
「レート100倍!」 


3/31追記もこ
5向聴の牌姿が間違っていたので訂正しました。
対子が2つあると七対子の4向聴になってしまいます。
従ってこの牌姿は通常の面子手だと5向聴ですが、七対子なら4向聴です。
一萬一萬五萬五萬八萬九萬東南西北白發中

8/27追記もこ
5向聴の牌姿で国士無双の向聴を考慮するのを忘れていましたので訂正します。
一萬一萬一萬五萬八萬九萬東南西北白發中
この形だと9種10牌で国士3向聴になってしまいます。