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もしも咲-Saki-の大会ルールに十三不塔が採用されていたら大星淡の絶対安全圏にどれほど影響するのかを考えてみました。

まずは絶対安全圏について調べてみます。絶対安全圏は他家の配牌を5向聴以下にする、という能力です。そこで通常の配牌が5向聴以下となる確率を調べてみます。手元にあるMJ5パーフェクトデータブックによると配牌向聴数の割合は5向聴が約13.11%、6向聴が約0.84%です。絶対安全圏の下では5向聴と6向聴が通常と同様の割合で登場すると仮定すると絶対安全園下での5向聴の発生割合は
13.11/(13.11+0.84)*100 =93.98%
となります。

続いて十三不塔について考えてみます。十三不塔とは配牌時に対子が一つでそれ以外に塔子がない状態だったら役満というルールで牌姿は例えばこんな感じになります。
二萬五萬八萬二筒五筒八筒二索五索八索東南西北北
この牌姿は通常の面子手としては7向聴ですがは七対子ならば5向聴ですので淡の絶対安全圏でも発生しうる形となります[1]。ちなみに対子のない十四不塔(十三無靠)という役もあるようですが今回は考慮しません。
ではその十三不塔の発生確率はどれくらいなのでしょうか?計算してみようかと思いましたがググってみたら既に計算されている方がいましたのでその結果を引用させていただきます。
参考-十三不搭の確率
上記のサイトでは子の十三不塔は第一ツモを含めていませんが、私の知るルールでは第一ツモを含めた14枚にて適用されるため、今回はそちらのルールが適用されるものとして考えます。この場合の十三不塔の成立確率は1/10837だそうです。 

さて、いよいよ本題。絶対安全圏の下では十三不塔はどれくらいの確率で発生するのでしょうか?
十三不塔は5向聴でしか発生しないものとします(実際は国士無双があるため全ての向聴で十三不塔は発生します)。この仮定のもとで十三不塔が発生する確率をXとすると以下の関係が成立します。
X:1/10837=93.98:13.11
X≒1/1512
絶対安全圏の下では通常よりも5向聴となる確率が7.16倍となるため十三不塔の発生確率も通常の7.16倍に。1/1512は1人あたりの十三不塔の発生率なので淡の視点から見ると1/504程度で十三不塔を和了られることになります。半荘平均10局くらいだとすると50半荘に1回役満を和了られますがこれを多く見るか、少なく見るかです。500回に1回32000点を和了られる、と考えると1局あたりの被和了点はわずか64点。十三不塔の確率が上がることは確かですが、その危険性は絶対安全圏の恩恵に比べれば微々たるものと考えてよいでしょう。実際は国士無双4向聴以下の十三不塔も存在するため5向聴の十三不塔の確率はもっと低くなりますしね。


ところで十三不塔が採用されたら明らかに有利になるだろうキャラが1人います。
それは渋谷尭深です。
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ハーベストタイムで国士無双を狙った場合は途中で幺九牌しかない配牌が来た場合には天和にはなりませんがその場合でもまだ十三不塔の可能性が残るため保険が効くことになります。また単純に役満成立の可能性が上がる点も見逃せません。【考察】ハーベストタイムの必勝戦略で書いたことですが下のような9種10牌から国士無双で天和が成立する確率は1/39098と非常に低い確率です。
一萬九萬一筒九筒一索九索東南西西
十三不塔のない場合の有効牌は北白發中の4種16枚ですが十三不塔があるとすると有効牌は四萬五萬六萬四筒五筒六筒四索五索六索北白發中の13種25枚に増えます(456の数牌は同色で1枚までしか有効になりません)。この場合の十三不塔成立の確率は約1/75となり[2]、国士無双成立確率の521倍へと激増します。 また最初の10牌に一九牌が含まれていなければ二や八も有効牌になりますので成立確率はより上がります。
今回は単にオーラスの場合を計算しただけですが、ハーベストタイムの種まき時の成功率を上げることまで考えるとその効果は計り知れません。


というわけで結論としては十三不塔が採用されていた場合に
・大星淡は若干不利になるがその差は微々たるもの
・渋谷尭深は明らかに有利になる

となります。


[1]そもそも十三不塔の1向聴形が絶対安全圏の下では発生しない可能性はありますが。

[2]計算過程は以下になります。
萬筒索が0種の組み合わせ(国士無双) 例)北白發中 
 4^4=256通り

萬筒索が1種の組み合わせ 例)四萬白發中 
(3C1×12)×(4C3×4^3)=9216通り

萬筒索が2種の組み合わせ 例)四萬四筒發中
(3C2×12^2)×(4C2×4^2)=41472通り

萬筒索が3種の組み合わせ 例)四萬四筒四索中 
(3C1×12^3)× (4C1×4)=82944通り

上記から十三不塔成立の組み合わせは全部で133888通り。ハーベストタイムで予約された10牌を除く126枚から4種引く組み合わせは10009125通りなので十三不塔成立の確率は
133888/10009125=0.0133
約1/75の確率となります。