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Side-A準決勝の大将戦における穏乃の和了りは4回。全てダマ聴です。 穏乃がダマ聴を貫き通した理由は何故なのかを考えてみます。 

穏乃がダマ聴を貫いた理由として私は以下の4つを考えました。勿論これ以外にも麻雀の一般論としての立直の是非もあるでしょう。しかしあの場面で穏乃がダマ聴を貫いた理由としては以下の4つが大きかったのではないかと考えています。

①淡の能力を警戒
赤土さんからの助言で淡はダブリーしている状態で槓をすると直後の牌で和了ることが多いことを指摘されています。穏乃が立直をかけてしまうと危険牌と分かっていても切らなければならないため、それを避けるためにダマ聴にしていたというのは真っ先に考えられる理由です。実際淡が本気を出した前半戦南4局ではダマだったおかげで放銃を免れています。
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この時の淡の待ちは8筒9索のシャボ待ちでしたが穏乃は淡を警戒して北の対子落としで回ることで放銃を避けています。

②立直をかけない方が和了り易いから
聴牌時の待ちが親や立直者の現物ならば他家の降り打ちを狙ってダマ聴という選択があります。例えば穏乃が和了った前半戦南1局1本場の待ちは淡の現張りである5-8筒です。
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その時の捨て牌はコチラ。右側が淡です。
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淡が槓をしてから数巡経っているのに立直をしなかったのは竜華と姫子からの8筒の降り打ちを狙ったものと思われます。結果は淡からの赤5筒の出和了り7700点でした。
これ以外の場面での穏乃の和了も見てみましょう。まずは後半戦東4局の和了。
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穏乃の待ちは2-5-8萬の三面張。この時も8萬は淡のダブリーの現物でした。立直をかけるとドラの2萬が出づらくなるのでダマの選択は確かにアリに見えます。結果はこの局も淡からの出和了り。タンヤオ赤1の2600点です。
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続いて後半戦南1局。穏乃の待ちは4-7筒。その時の淡の捨て牌がコチラ。
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淡が4筒を捨てているのでやはり現張りですね。ここまで徹底して現張りダマを貫くのは見事です。結果はまたも淡からの出和了り11600点。現張りで脇からの出和了りを狙っているのに和了牌がことごとく淡から出てくるのはちょっぴり残念な結果です。
最後に後半戦南2局。姫子の4索を見逃して1索で和了した場面です。このときの捨て牌はコチラ。
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これも淡の現張りですが現物の1索では出和了りできない待ちです。ですから穏乃がダマにした理由は「淡の現物だから」だけではなさそうです。まあ淡の捨て牌は4索も通りそうですが…

ここまでの2つが穏乃が立直をしない理由の大部分を占めていると思われます。ですがそれ以外にもこんな理由もあるのではないでしょうか?
③槓裏への支配を淡に知らせないため
立直をすることのメリットとして「裏ドラを見ることができる」というものがあります。確かにこれは通常の麻雀ならばメリットですが、ちょっと視点を変えて見ると実はデメリットにもなりえます。すなわち立直を掛けて和了ると「裏ドラ表示牌を見なければならない」のです。
ご存知の通り、準決勝大将戦のラストは淡が立直を掛けて和了りますが穏乃の支配が槓裏まで及んでいたため穏乃を捲れないまま2位で終了しました。ですがもしもオーラス以前に穏乃が立直で和了って槓裏を見る場面があったとすると淡は自身の槓裏への支配が及んでいないことを悟ってしまいます。もしそうなった場合、オーラスの展開は全く別のものとなっていたでしょう。
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勿論穏乃がオーラスのあの展開を完全に見据えてダマにしたわけではないでしょう。しかしそんな展開もあるかもしれない、と感じてのダマだった可能性は十分にありえます。これはトシさんのいう「何かを見通す力」の一端なのかもしれませんね。

最後に4つ目。これは今までと違いメタな視点からの推測となります。
④穏乃と淡の対比をハッキリさせるため
ここまでで穏乃は和了時は全てダマを貫いてきたことを見てきました。これは和了時に限定せず聴牌時に拡張しても同じです。例えば竜華がゾーンに入った後半戦南1局1本場では七対子で張っていますがダマでした。
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さらに言うと穏乃は2回戦でもダマ聴で七対子を和了っています。穏乃の闘牌描写は少ないですが今のところ立直をかけた場面は1度もありません。

穏乃がダマを貫いたのに対して淡は本気を出した前半戦の南1局から全ての局で立直を掛けています。それは姫子にリザベーションで破られる可能性が高いとわかっていた局でも変わりません。どんな局面でも立直を掛けること、それが淡の矜持なのでしょう。
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穏乃がダマ聴を貫く描写はどんな局面でも立直を掛ける淡との対比を演出したかった、という理由もあるのではないでしょうか。
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ダマ聴を貫いて勝った穏乃と立直を貫いて負けた淡。この2人の戦い方が決勝戦でどう変化するのか?これも決勝戦で注目すべきポイントですね。