2015年07月

ヨーロッパ旅行―③

  3ヵ国のビール

 

 オーストリアからチェコ、ドイツまでのバス旅行は車窓からの景観も良くのどかな

農村地帯が多く楽しい旅行だった。

 

 日本と収穫時期が同じかどうかがはっきりしないのとバスを降りて実際に触ったわけでもないのではっきりしないが青色の小麦畑と黄色の大麦畑が収穫間近だった。

 

 沢山飲んだわけではないがどの国のビールも美味しかった。旅行中日ごとに気温が上がっていくので冷えたビールを飲みたかった。

 

 どのレストランも飲み物の注文を聞いてから飲み物が出てくるまで時間がかかりすぎた。料理はすでに注文してあるので到着したら出せるようになっているのだろう。比較的速やかにスープが出て来た.

 

 メイン料理が出てくる頃ビールが出てくる。「日本ではまずビールでしょう。遅いよね。」と言い合いながら待つしかなかった。やっと来たビールでテーブルごとに乾杯していた。

 

 いろいろなビールがあり普通のビール、黒ビール、白ビールが大体主流だった。ネットで検索したシロップの入った珍しいビールを飲んでいる人もいた。ほとんどはいわゆる地ビールだ。アメリカのバッドワイザーはチェコのビールが発祥だそうだ。

 

 日本ではドイツのビール祭りが有名でドイツがビールを一番多く飲んでいるように思うが実はチェコ人が一人当たりの消費量では世界だそうだ。3ヵ国ともどこへ行っても店の外で昼間からビールを飲んでいた。

 

(日本人は昼間から酒を飲むことを軽蔑している節があるが最近は昼間に飲んで夕方早く帰るのが老人にはいいとされる。事故が少ないからだ。年金生活になって昼間からビールを飲めるのは至福の時間だ。)

 

レストランによっても違うが水(250ml)が2.5ユーロ、ビール小カップが2.5~3ユーロ、大カップが3.5~4ユーロ、グラスワイン(赤・白共)が4~6ユーロ。水よりビールの方が断然安い。※ コーラ・リンゴジュース(2.5ユーロ)等。どこへ行っても安い。(小)350円 (大)700円ぐらいだ。

 

ドイツでは白ワインがおいしいというので白ワインも毎日飲んだ。赤ワインも結構いける。ヨーロッパはどこもワインもおいしいのだろう。

 

おまけにヨーロッパの水は硬水で浄化装置も完備しているのだが日本人は硬水に慣れていないので直接飲むと腹下しをするそうだ。そのため料理も煮物ではなく蒸したり、油でいためたりワインや牛乳で煮たりするのだそうだ。スコットランドだけは水がおいしいく湿潤なのでウイスキーづくりに適しているそうだ。

 

それでもレストランでは水道水が出ているところもあった。のどを潤したり薬を飲んだりするのに利用した。家人も腹下しはしなかった。

 

  どこもクーラーはない

 

3ヵ国ともどこもクーラーはないということだったがホテルはドレスデンだけがクーラーがなかった。レストランは半数がなかったように思う。

 

 かつて北海道もクーラーがなかったそうだが最近では大体クーラーは完備しているという。ヨーロッパも連日30~40℃が続くようになったのでそのうちクーラーも完備することだろう。

 

 緯度か高いので夕方になってもなかなか日が暮れない。22:00頃まで明るいのだ。そのため日差しがあるときはいつまでも部屋も暑い。ちょうど夏至を過ぎたあたりだから一年中で一番昼間が長い季節だったのだ。空気が乾燥しているせいもあるが日没(22時頃)を過ぎると急激に気温が下がり始める。冷房があってもクーラーを切って寝るのがいいようだ。

 

  日本製品を見た

 

3ヵ国で見た車はベンツ、BMW、フォードなどが多かったが北欧の車も多かったように思う。その中で日本車(日産、トヨタ、スズキの車が多かった)も結構たくさん走っていた。世界で売れているのが分かった。「スズキはポーランドに工場があるんですよ。」と教えてくれた人がいた。

 

 蚤の市では4時から6時まで見学するつもりだったが暑くて客もなく4時過ぎにはどの店も店仕舞いを始めてしまった。日本製の見事なカメラがずらりと並んでいる店もあった。(ニコン、ミノルタ、キャノン、オリンパス等)

 

 見たり聞いたり食べたりしながらの6日間だったが初めてのことも多く旅に出なければ味わえない経験もできた。特にトイレは自分でやらざるを得ないので家人共々貴重な経験ができた。ベルリンの壁跡では共産主義圏の不自由さを考えることになった。

 

 トルコに行ったときは初めての有料トイレにびっくりしたがあの時は開発途上国だからトイレで料金の徴収することが収入源だと思っていた。スペイン・フランスも有料だったが添乗員が無料トイレを上手に見つけてくれていた。

 

 ハワイのトイレは無料だがくるぶしの中ほどまで見えるような高さまでドアの下部が開いている。これは犯罪防止の目的だそうだ。トイレが犯罪の場所なので恐ろしいことだ。

 

どこの店でもトイレは地下の奥にあった。入り口近くにあるのはホテルだけだ。トイレの場所も日本との考え方の違いであるような気がする。ヨーロッパのトイレ事情はなぜ有料でいつごろから始まったのか調べてみたいと思う。チップの歴史も調べてみたい。

 

 チェコ、東ベルリンではかつて共産圏だったので従業員も客も同等なんだと教えてくれた人がいた。それではチップはいらないだろうと思うがこれは別物だろうか。


  トイレだけは日本が世界一だと感じた。トイレに対する考え方が違うのだろう。障害者(車いすの人)には大変不便な街だということが分かった。障害者が暮らしにくい町は健常者も暮らしにくいはずだ。 

ヨーロッパ旅行ー②

  都市巡り

 

今回はウィーン、チェスキー・クロムロフ、プラハ、ドレスデン、ベルリンの5都市を巡る旅だった。

 

 

 特にチェスキー・クロムロフとプラハというチェコの2都市は世界で最も美しい都市と言う触れ込みだったので大変期待していた。

 

 どこの町も中世ヨーロッパの都市景観をそのまま保存してありカトリック教会はバロック様式、ロココ様式で作られたまま保存(現在も教会として使用されている)されている。屋根の色、壁の色なども統一されているので人工的に作られた都市の美しさが概観された。

 

 日本の地方都市は川、道路、山などを借景にして自然の中に溶け込むように作られている。この辺りが全く違っていると言える。

 

 20世紀に入って2度の世界大戦を戦ったドイツの町が見事に保存されているのにびっくりした。中には町の4分の一が崩れ落ちたので戦後忠実に再現された処もあったそうだ。

 

 このようにして旧市街、新市街、現代市街地と都市景観を壊さないようにして使い分け、棲み分けていることは不便なこともあるだろうが歴史的な意味合いも残しているのですごいことだと思う。

 

 街の中心部には観光馬車が沢山あった。御者の服装は中世の服装で馬車も当時の雰囲気のあるものだった。ウィーンでは広場中に馬糞の匂いがしていた。

 

 昔はどの家も建物にもトイレがなく人糞・馬糞が広場に捨てられものすごく臭かったという話を聞いたことがあったがあれは本当の話だったのだなと思った。

 

 訪れた5都市は中世の佇まいを忠実に残しているのですべての道路が石畳だった。石畳はでこぼこしているので歩きにくかった。見ていると馬も歩きにくそうだった。

 

 旅行中一番気を使ったのは膝の痛みが出ないかと言うことだった。こんなに歩きにくい石畳の街だということは想像もしていなかった。それでも足は一度も痛くならなかった。毎日ホテルで朝夕に30分ずつストレッチ体操を入念にやったことも良かったのだろう。

 

 今回の5都市巡りで一番がっかりしたことは、街全体が世界遺産になっているにもかかわらず落書きだらけであることだった。目の高さ以上に見られる中世の美しい街並みも目の高さに目を移すと落書きだらけで怒りを覚えるほどであった。でもあの落書きは世界共通の図柄であり書体のような気がする。何としても取り締まり美観保護に取り組んでもらいたいと思う。

 

 「世界一美しい街」と言う触れ込みは遠くからまたは写真で見た時の感想なのだということが良く分かった。中世のヨーロッパの景観やお城、宮殿に憧れる日本人の本音が出ている様だった。決して住みやすくはない街なのだ。

 

  ポツダムとベルリンの壁

 

 ポツダム会談の開かれたツェツェーリエンホフ宮殿の会議室を見学した。ア

メリカ、イギリス、ソ連の旗が飾られていた。ここではドイツの戦後処理をどうするかが一番の議題であって日本の戦後をどうするかは話し合われなかった。 

 のちにアメリカ、中華民国(蒋介石名)の名で発表されたのがポツダム宣言だった。あと数か月戦争が長引いていたら日本は確実にソ連の占領下に入っていただろうという説明を聞いてゾッとした。

 

 ベルリンでは「ベルリンの壁」跡を何カ所も見学した。道路に煉瓦が敷き詰められているところ、十数センチの壁の一部が残されているところ、捕虜を交換したグエル橋、エルベ川沿いの壁の美術館(壁にさまざまな人が絵を描いている。中にはあの落書きと同じものもあった。)壁の東ベルリン側では壁を乗り越えようとして百数十人の人が射殺された。

 

 ベルリンの壁の象徴とされたブランデンブルグ門にも行った。数十人の人がアイシルの戦争反対デモをやっていた。この門から真っ黒な煙を吐きながら自動車の車列が西ベルリン側へ出てきたのをテレビで見たことがあった。まさにこの門だなと思った。

 

  熱波のヨーロッパ

 

旅行中雨に降られることは一度もなかったが日に日に熱くなっていった。アフリカから熱波が来ていると
いうことだった。ウィーンは30℃だったが毎日気温が上がっていって最後のベルリンでは36℃以上だったそうだ。喉がカラカラになりひりひりする感じだった。乾燥しているのだが汗だくだくで最後の日は着替えに困るほどであった。

 

 案内の佐藤さんの話では先週は23度ほどで来週はまた23℃位に戻ると言っていた。こんなに暑くなることは10年ぶりとのことだった。そういえばドイツから来ていた小学生がドイツでは30℃を超えると学校が休みになるという話をしていた。さもありなんと感じた。

 

  自転車天国

 

どこへ行っても一番目に着いたのは自転車の多さだった。道路には自転車専

用帯と自転車のマークが描かれてあった。どこまで行っても平たんな土地が続いているのもいいことだなと思った。職住が近接しているのだろう。トラムと言う路面電車にも沢山の乗客が乗っていた。年間パスが一万円超と安いそうだ。

 

 スマホを見ながら歩いているのは日本では当たり前の風景だが今回の旅行ではあまり見かけなかった。スマホにのめり込んでいる人が少ないのだろう。良いことだと思った。

ヨーロッパ旅行ー①

  飛行機の中で

 

今回利用したのはカタール航空の飛行機だった。カタール(QTAR)はペルシャ湾に突き出た半島国家。オマーンの先端が国会でも何回も取り上げられているホルムズ海峡である。その上空を飛んで行った。

 今回のフライトはホルムズ海峡の上空クウェート、イラク・イラン上空を飛行した。窓からの眺めでは穏やかな青い海が広がっているように見えた。(帰りは雲だらけで雲海の上を飛んでいた。)


 イラクではイスラム国
(アイシル)が戦闘行為を働いている。ミサイルでも持っていたらたちどころに撃ち落されることだろう。

 ホルムズ海峡のソマリア海賊やアイシルの攻撃を受けかねない大変危険な地域であることが分かる。


 カタール空港は広い砂漠の中にあった。上空から見るとただただ広い砂の大陸である。飛行場の近くにはとってつけたような芝生の緑や数えるほどの樹木が生えている。飛行機を降りてバスに乗り換えたがものすごい熱波だった。40度をはるかに超えているだろう。作業員はマスクで顔を覆いつばの広い帽子をかぶり長袖シャツを着ていた。直射日光から身を守るためだと考えられる。


 広いひろい砂漠から石油が大量に産出される。世界で最も豊かな国の一つだそうだ。原油が採れる間は豊かさが続くのだろう。

 

  ヨーロッパのトイレ事情

 

家人は間質性膀胱炎で私はオストミーで内部障害者である。このツアーに参加する条件として旅行会社「てるみくらぶ」がトイレ付バスでの移動を最大の売りにしていたことである。二番目の理由はとんでもなく低料金だったことである。


 家人は会社に何回も問い合わせてトイレの状況や添乗員への伝達などを確認していた。また、排泄障害があることでツアーに支障がないかを確認していた。


 ウィーンに到着して初めて分かったことだがヨーロッパでは、バスの走行中はトイレの使用はできないということ。使用するときは路肩または駐車場に止めなくてはいけないという説明を受けた。旅行会社「てるみくらぶ」の説明とは全く違っている。

トイレは附いているので嘘ではないがほぼ使用できない状態だった。明らかに「誇大広告」だといえる。添乗員が就いているのだからただちに誇大広告をやめてもらいたい。


 ウィーンに入ってからベルリンを出るまでトイレ探しの旅が始まった。公衆トイレが極端に少ない。トイレのある場所には日本と同じようなマーク
(男女のマーク)やWCやトイレッテ(toilette)と書いてある。添乗員や案内人に聞いたりしていたが少しずつ分かるようになってきた。


 千葉市原から参加した夫婦のご主人はどこでもビールやワインを何杯も飲んでいるので毎回トイレを探していた。感だろうかトイレの場所を素早く見つけ出していた。この人を頼りにするとトイレがすぐに分かることが判った。


 全て有料だがコイン
(お釣りの出るところと両替機が別に設置してあるところとあった)を投入して回転式レバーを押して入るものや、受付の人(おばさんやおじさん)がいて料金を受け取る(勿論お釣りもくれる)ところもあった。

レストランやホテルでは利用客は無料だが外から入ってくる人は係員がいて有料だった。ベルリンの蚤の市広場近くのホテルでは「ここは公衆トイレではない」とすごい剣幕で(言葉が通じないのでそうかと思った)追い返された。ただホテルのバーで飲み物を注文したら快く使わせてくれた。


 ベルリンのレストラン
(昼食会場)のトイレには水を流すと便座が一回転して便座をクリーニングする面白い便座があった。参加者の中には「日本にもあればいいのにね」とか「日本でもすぐできるよ」とかいう人もあったが「ウォッシュレットの方が先でしょう」というのが大方の意見だった。


 トイレットペーパーの幅は大変小さい(狭い)。きっと紙の事情なのだろう。手を洗わない人もいるようだからトイレには気を使わないのだろう。歴史的に最近までトイレはなかったようだ。

どこのホテルにもティッシュペーパーが置いてない。歯ブラシ・剃刀・浴衣の類は一切ないしシャンプーもリンスもないところがあった。日本の旅館やホテルは旅行者が快適に過ごせる様にサービスを心掛けている。

 

  チップの事情

 

新大阪駅前のホテルでは歯ブラシや剃刀を利用しなければポイントが付く仕組みだったが申し出ればいつでも使用が可能だった。ヨーロッパでは有料で利用できるがチップも必要だという。チップはサービスに対する対価らしい。サービスしてやったからチップを寄越せと言う態度である。枕銭と言うベッドメイキングに対するチップもある。レストランでは料金の20~30%のチップが相場だそうだ。


 置いてある金を黙って持っていくと泥棒になる国もある。給料外の報酬は賄賂(袖の下)とみなされる。過剰サービスは当然必要ないが日本の方が断然いいと思う。

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