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WOWOW録画の視聴。
監督・脚本 原田眞人
原作 司馬遼太郎
製作 市川南、佐野真之
製作総指揮 上田太地、豊島雅郎
音楽 富貴晴美
撮影 柴主高秀
編集 原田遊人
美術 原田哲男
録音 矢野正人
VFX オダイッセイ
ナレーター 木場勝己
出演 岡田准一、有村架純、平岳大、役所広司、東出昌大、伊藤歩、中嶋しゅう、音尾琢真、滝藤賢一、北村有起哉、大場泰正、中越典子、西岡徳馬、松山ケンイチ
149分
配給 東宝=アスミック・エース
公開日 2017年8月26日

原田眞人が司馬遼太郎原作の映画化を考えたのが1999年だというから、およそ20年かかって実現されたわけである。最初は島左近を主役に考えていたが、その後、小早川秀秋、島津義弘に変更になり、最終的には原作通り石田三成におさまった。そして、石田三成役として岡田准一を考え、岡田の年齢が三成を演じられるまで撮影を待っていたということであった。そうした脚本家・監督の意図が作品にそのまま表れたような映画だった。

関ケ原の戦いについては日本人なら誰もがその名を聞いたことがあるだろうし、日本を二分する合戦で、東軍の徳川家康側が勝ったということも知っているだろう。しかし、その戦がどうのように起こって、どんな人物が関わったかということについてはある程度歴史が好きな人でなければ詳しくは知らないだろう。正直言って、この映画はある程度の予備知識がなくては観るのがつらいと思う。
とにかく、登場人物が多い。こういう登場人物の多い群像劇のような作品が得意な原田監督といえども、やはりこれだけのスケールの話を2時間30分の時間でおさめるには難しさがあった。
であるのに、どうして有村架純演じる忍びと石田三成の恋愛話を物語に取り入れたのか、その意図がわからない。この話がなければ、もっといい映画になっていただろうことを思うと残念だ。
三成と初芽の話の対極に、家康とおつきの忍び・蛇白(阿茶)の話をもってきて、三成と家康の人物を対比させたという意図があったかもしれないが、それにしても私は不要に思った。

ネットでも何人かの人が書いていたが、とにかくセリフの言い回しが早口で、しかも方言が入っているので非常に聞き取りにくかった。だから、テレビで観たときは、字幕スーパー入りで観たのだが、それでやっと何を言っているのかわかったほどだ。おそらく、限られた時間で物語を進めなくてはならないから早口でしゃべったのかもしれないが、それなら、挿入するエピソードをもっと絞ったほうがよかった。

全編の3分の1を占める合戦シーンはさすがに迫力があった。黒澤明の戦国映画とまではいかないが、金のかかる合戦シーンを臆することなく正面きって描いたことには拍手をおくりたい。

世間の一般的なイメージとは違う石田三成、徳川家康、小早川秀秋が描かれていたこともよかった。そのなかでも、島左近を演じた平岳大の重厚な演技が光った。原田監督の最初の意図通り、彼を主役にした話にしてもよかったかもしれない。

時代劇映画が少なくなり、ことに戦国時代の映画はめったに作られることがなくなった昨今であるが、やはりこうした作品は何年かに1本は作り続けてほしい。それが、日本映画の伝統を繋いでいくことになるからである。

<あらすじ>
1600年10月21日、長く混迷を極めた戦国時代を終わらせ、その後の日本の支配者を決定づけた戦国史上最大の天下分け目の決戦“関ヶ原の戦い”は、たった6時間で決着した。石田三成(岡田准一)は豊臣家への忠義から立ち上がり、圧倒的に有利と言われた西軍を率いて合戦に挑んだ。しかし、権力に燃え、天下取りの私欲のために戦う徳川家康(役所広司)に敗北を喫する。そして、命懸けで三成を守り、愛し続けた忍び・初芽(有村架純)との許されない淡い恋の行方は……。

《関ケ原  予告編(ロングバージョン)》