2004年11月24日

--- バルザック『谷間のゆり』4

バルザック『谷間のゆり』。一ヶ月くらいかかってようやく読み終わりました。
この本がまぁ 改行も少ないわ文字も細かいわ 
しかも分厚いわ古めかしすぎて読みづらいわで いい加減途中で投げ出そうかと思ったのですが、
なんとか最後まで読めたのは 
飽きそうになるといい按配におもしろくなってくるからなのでした。

ま 古典ですからねネタバレしながらお話しましょうかね。
-----(以下思い切りネタバレしてます)

両親に愛されず不遇の少年時代をおくった青年フェリックスが
初めての社交界で出会った 美しいモルソーフ伯爵夫人との恋の物語なんですけれど
結論から言うと 片方が死んじゃうという哀しい物語なんですよ。

フェリックスはただひたすらに伯爵夫人のことを愛しているんだけれども
モルソーフ伯爵夫人は貞淑な妻であり母であることを棄てられなかったのね。
あくまでもプラトニックな関係なのよ。

で、伯爵夫人は愛するフェリックスが社会で成功するためのあらゆる助言をおくり 
フェリックスは夫人の助言を忠実に守って 
やがて国王の秘書官にまで出世していくわけだ。

すると
・・・どうやらあの子は純愛を貫いている好青年らしいぞよ 
って噂が広まって
社交界の貴婦人達がこぞってフェリックスを狙うってことになるのよ。

フェリックスは伯爵夫人を心の底から愛しているんだけど・・・
でも 彼の若い肉体は 
伯爵夫人とは違うタイプの色気漂うイギリス貴婦人の誘惑に勝てなかったわけだ。
このイギリス女がよくわかってる女で 伯爵夫人の事なんか口にしたりしない。 彼の足元に横たわって 私はあなたの奴隷よ・・・とか言っちゃったりするのよ もう
ウブいフェリックスは まんまとはまっちゃうのね 愛欲の日々に。

で当然伯爵夫人にバレちゃうわけよ。

伯爵夫人はフェリックスを愛して愛して愛しているんだけど
根が真面目だから 母のように姉のようにと自分に言い聞かせていたのね。

でも 綺麗ごとで感情は片付けられなかった。
ムラムラと燃える嫉妬の炎をどうすることも出来ないの
天使が わが肉体の悪魔に気づいてしまうのよ・・・・・


って感じの話なんだけどー
まず伯爵夫人の助言がいいとこついてるのよね 結構感心しながら読んじゃった。
フェリックスの屈折した少年時代の心理描写とか イギリス夫人の描写とかやっぱり上手いと思いましたよ はい。

1835年に書かれたこの作品
さすがに百年以上も生き残るだけあってやっぱり古典はおもしろいと思うのでした。
★は★★★☆ ちょっと長文だらけで読みづらかったのがマイナスかな


谷間のゆり

siro_blanc at 23:23│Comments(0)TrackBack(0)--- 本 | 海外小説

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