2004年02月

2004年02月17日

『王様のレストラン』が達成したこと

当地で再放送中の王様のレストラン。今日はその第6話。
「トマトに塩をかけるとサラダになる」ミッチェル・サラケッタ。
というイントロで始まる、『一日だけのディレクトール(総支配人)』のお話。

このお話が、フランク・キャプラ監督の映画『一日だけの淑女』をネタにしている、と気付いて見ているお茶の間の奥様は少ないのだろうか。
貧乏街に住むばあさんが、たった一人の肉親である娘に手紙では裕福に暮らしている、と書いていたもんだから
その娘が訪れることになって大慌て。
ばあさんに泣きつかれて、周囲の人間が全員助け合ってばあさんを一日だけのマダムに仕立て上げてやろうとする、人情ものの極め付け。
あまりに優れた脚本であるがためか、白黒時代に一回撮ったネタでありながら、
のちにカラー時代にキャプラは自分でリメイクしている。
それが『ポケット一杯の幸福』。
街のギャングのボスまで駆り出されてというかほだされて、ばあさんのマダム化に力を貸してしまうんですが、
カラー版でのギャングのボスには、なにかとボヤッキーな部下(コロンボことピーター・フォーク)がついてまして
この部下が実に最高なんですな(笑)。

白黒版を実は見てない私ですが、カラー版だけでも十分に良かったです。
製作当時は、キャプラもヤキが回っただの(自作のリメイクだから)もう古いだの、その後もくり返される批判が多かったようですが、
ポケット一杯の幸福、という一本だけでもキャプラに惚れしまう。そういう映画でした。(また見たいなぁ)

群集劇に手腕を発揮する三谷幸嘉脚本なだけあって、このシリーズ真ん中のエピソードにあたる第6話には、『一致団結のパワー』を絶妙の語り口で描き、
大いに楽しく、笑わせてくれてます。
それまでに紹介されつくした各登場人物のキャラクターを完璧に活かして笑いのポイントを積み上げて行く快さ。
シリーズとしては、ここが団結性を発揮する最上点で、この後は個々のキャラクターのドラマ性が高くなって終焉を迎えます。

その最後のエピソードで、毎回「それはまた別のお話」とナレーターの森本レオが言っていた台詞を、
伝説のギャルソンである松本コウシロウが言って終幕となる。しゃれてる。
でまあ、その台詞がビリー・ワイルダー監督の『あなただけ今晩は』の台詞と知ってて見ているお茶の間の…(以下略)
しかもその最後の客、顔の見えない驚きの客、それがこれまた『あなただけ今晩は』のジャック・レモンが演じた***を、
三谷さんがパロディで演じているというのを知っている…(以下略)

三谷さんはワイルダーの猛烈なファンだというのは自他共に認めること。
アメリカの同じようなファンで有名な監督に、『あの頃、ペニー・レインと』のキャメロン・クロウがいる。
クロウは思い高じてとうとう『ワイルダーならどうする?』という本まで書いた。(未読だけど読みたい!)

どんな小さい役にもキャラクター性や役割をおろそかにせず、話に活かすという姿勢はキャプラやワイルダーに共通するものだと思う。
あの2御大に限らず、昔のアメリカ映画は登場人物をそんなに無駄に使うようなことはなかった。
脚本家が良かった、と言うべきかもしれないが。
要は「まずい脚本でいい映画は絶対にできない」と熟知した監督と製作者ばかりだった時代っちゅーことだろう。

ワイルダーやキャプラに浮かれててはまだ甘い、その上にエルンスト・ルビッチがいるのだ(ハワード・ホークスも忘れるな)と、ものの映画本などひもとけばすぐに出てくると思うけれども、残念ながら私はまだそっちあたりを見てないもんだから、語る資格がないのです。
いずれも、都会派コメディの雄、ということです。

どーにしてもこーにしても、アメリカの映画ファンならまだしも、そして日本の探究心旺盛な映画ファンならまだしも、
なかなかワイルダーやキャプラの映画を追っかけて見てくれるようなお茶の間の人々はいないと思われます。
そんな人々に、映画なんて全然見ないような人々にも、キャプラ映画の良さというものを分かりやすく共感しやすい形で提供した。
そこに『王様のレストラン』の意義を私なんぞは感じるのです。
三谷さんがパクリだ、などとそしる気持ちは全くありません。
彼の手によって、キャプラの『一日だけの淑女』が換骨奪胎され、リバイバル(再活性)されて日本のお茶の間を楽しませる。そこに嬉しいものがある。

キャプラ映画にある、人情喜劇のエッセンスをみごとに日本ドラマへと
移しかえているからこそ、『王様のレストラン』がこうもたびたび再放送されるほどに
お茶の間に愛されているんだと。
キャプラのファンであるオイラなんかはそう思っちゃうわけなんですねー。

『王様のレストラン』は演出や音楽も最高なんですけどね。
こういう、すべてが上手くいっちゃったドラマってのは、たまにあるのよね。

ああ、どっかの放送局で『一日だけの淑女』をやってくれないかしら。
いっそ『ポケット一杯の幸福』でもいいんだけどな… 笑って泣きたい。

sith_ko2 at 05:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 外国映画 

2004年02月12日

ちょっとウキウキな日

今夜の衛星はレッドフォード初監督作の「オーディナリー・ピーポー(普通の人々)」なので惜しいものの、
早く見ないと終わってしまいそうな映画が溜まっているのであきらめて
レディースデーの映画三昧へ。
都合のいいことにいつもの木曜レッスンが夜なくなったので、
意気込んで2本はしごでごんす。
オーディナリーピーポーは名作系だから、またいつか見られるさ。と。
ごめんよドナルド(サザランド)。1980年以来、こればっかだね。

バイトあがって街へゆく
まずは母上からもらった百貨店券でお買い物。こんなもんを貰わない限り
絶対買い物なんてできないもんでのう
懐があったかいと、店を覗く気分が盛り上がるとこがミソだのう(笑)
チョコを物色。せっかく金もどきがあるのだからパパ上にあげましょう。
グラマシー ニューヨークなる高級品が気に入ったので購入。
6枚で1500円 たけぇ。
3cm×3cm 高さ1cm、すなわち9立方cm そういうチョコが6個。
すべて違う味。幾何学模様が表面に。白い柄と黄色い柄。
ミルクチョコベースで ブランデー、アールグレイ、珈琲
ビターチョコベースで キルシュ、コアントロー、グランマニエ
といった6味。(ミルクベースとビターベース間違ってるかもしれません)

もちろん、一口食わせてもらうのを前提に選んでます。おほほほ

今度は『デメル』のチョコケーキ(ザッハトルテほか)を買って姉(ユミタン)にあげるとしよう。ブヒヒ
お、それに東京にまでヒットが及んだという「なめらかプリン」を姉(エリチャン)に食わせてやるとしよう。それはデメルの次で。ブモモ

ああ、お金(もどき)があるって素晴らしい…(笑)
おまけにこの券、現金でおつりくれるんだよね…うわ〜カンゲキ〜
思わぬ臨時収入だわ(笑)
ブホホホ
****

こうして、シス子は年に一度あるかないかという百貨店での買い物にいそしむのであった。後半に続く(まるこちゃん調で)

****
ちゃちゃっとお気に入りの下着を2枚買ったりしてから1本目の映画を見る。
『ハリウッド・ホーミサイド(ハリウッド的殺人事件)』
監督が気に入っているロン・シェルトンなので、クレジットを見て期待少し。
まぁ、シェルトン印はいつものロリータ・ダビドビッチ姐御が出てくるとこと
音楽関係にうとい私にはフォローしきれない(クレジットで漠然と感じ取るくらい)ほどの、音楽関係のゲストがすごく充実しているムード?くらい。
ハリソン・フォード扮する刑事が、さんざん追っかけ回した悪党とのバトルの
最後に………してしまうとこがちょっと…ノレなかったな〜

素直に面白いと言えるのは、ハリソンの着メロが「マイガール」で
ジョシュ・ハートネットの着メロが…えーと、あれ、なんてったけか。
よく聞くやつなんですが。思い出せないタイトル。80年代の歌。
ま、とにかくその世代のずれが良かった。
映画の全編において、携帯電話ばっかりしている刑事コンビのお話だったような仕上がり。

ハリソン、人の運転ケチつけといて、自分が運転すると壊してたよ…
さすがハン・ソロ(笑)
ハリソンとゲストのマーティン・ランドーの掛け合いは楽しかった。
ランドー(往年の名プロデューサー役)の住む豪邸は700万ドルくらいだった。
ああ恐ろしい恐ろしい… ハリウッドってとこは!

***

かわゆいハリソンだったが映画は今一つ冴えないってな気分で
映画館のビルの地下へ。そこにはエレベーターから20歩でどとーるがある。
なんと、今見た映画館の半券で50円引きだという!
捨てなくて良かった!やった〜!
こないだ姉(エリチャン)が食っていてうまそうだった鳥べーグルを頼む。
さらに、キタハラリン&フレグランスさんも御推奨のココア(ホット)を頼む。
50円引きで計430円也。うわ〜んおトク〜 ワンコイン以内食。最高。

初、鳥べーグル。旨い!旨いよ!!!べーグルがちゃんとしたべーグルだよ!
波利師匠がマックのべーグルは地獄だ、と言ってらしたので
きっとそれに比べたら雲泥のべーグルだよこのどとーるべーグルは!と思う。
鳥肉のスライスの上に、ゆで卵のスライスがのってて、レタスがパリっ。
べーグルがむきゅっ。
ムキュキュ〜〜〜〜!
うまい〜〜〜!
安いくせに、食べでがあって旨いとくりゃあ… 俺はこれから当分これだー!
もうBサンドとはサヨナラ(sayonara セイヨナラとか脳内変換されてます)だぜ!
第一今のBサンドは…いや、今ってあれはCサンドだったかもしれない…ツナサンドじゃないからな!海老が入ってて…
このべーグルを『親子べーグル』と命名し、その姿が消えるまで愛おしむことをここに宣言する!(アホ〜)

さて親子べーグルで咽をならしつつホットココアに挑戦だ。
いつもの白いカップ(Sカップ)にココア、白いクリームもぽこりとのってます。
このシンプルな佇まいがええんだわな。
あついかな。ぐび。
お〜 ええ加減じゃのー ぐびぐび ごくごく
うめぇ〜〜〜〜
うめえですよ!
親子べーグルにも合うよ!(これは個人差あるでしょう)
腹ぺっこーな今の俺には完璧な組み合わせだよ!もぐもぐ ごきゅごきゅー
ぷはー 
満足だよー 明日への活力みなぎる味だぜよ!(いやまだ今夜があるから!)
キタハラリン&フレグランスさんに感謝感謝だよ〜
どとーるでの晩飯、気持よくクリア

***
次の映画までに後30分ちょいあるので、きんこーずへコピーに行く。
珍しく通販の御注文があったので、せっかくだから絶版本の一部(「酔いたいけど酔えない」論)をコピって添付することに決めた。
いやだって全巻在庫を注文してもらえちゃうと。嬉しいもんで。つい(笑)。
なぜかレザボアを「レゼボア」と表記される方なんですけども(そんなとこをイメージとして挙げるのはどうなんだ俺)。

B4 3枚コピー 30円切って支払い。安くて助かるねぇ。綺麗だしねぇ。

しゅしゅしゅと移動して、お次は『ミスティック・リバー』
ノミネートも多いので何かと話題(名作だどーだと)な一本。
イーストウッド!ペン兄貴!毛貧ベーコン!テムロビンス!
テムロビンスはショーシャンクに続いてまたも…な役まわり。おうおう。
はっきり言って『スリーパーズ』がやろうとしてやれなかったことをきちんと達成した映画。

なんだったんだスリーパーズ。というかスリーパーズの問題点は何だったんだろう。
最近ではnanashi先生が読ませて下さったスリーパーズがらみ3者トリプル(ブラッドブラッド毛貧ベーコン)ほにゃららRP/のほうを先に思い浮かべるってのもいけませんねいけませんよ(笑)
スリーパーズの問題…敗因…たぶん、オールスターキャストすぎたんだろうな。
だって、子供達ばっかりの前半はすんげ〜〜〜よかったもんな。
大人になったとたんくっだらねぇ〜と思えてきちゃったもんなぁ…
別に大人キャストたちだっていいもの持ってんのにな〜
ドピットが浮いてたのかな〜
いや違うな〜浮いてたのはスピード2もだもんなー(パトリックなんとか)。
あの子供達が育ってこうはならねぇよな。ってドピットとパトリックの2人に関しては思わされたのがいかんのかも。
いや、ホフマンの無駄な使い方にも疑問が。
根本的に、脚本が弱いのかも。なにかこう、訴えてくるもんが散漫だった。

と、なぜかスリーパーズについて悩みだす始末ですが(笑)、
聖なる川で何かが起こるこの映画。コミュニティーで生きるとゆーことは
こーゆーことなんだよと語っている映画かと。
ショーンペンの泣き演技は例によって素晴らしい〜 ぐっとくるね!
涙が流れてなくてもね。
悪夢に囚われているテムロビンスの闇(実際に部屋の中が暗いんですが)を、
闇を撮るのが大好きなイーストウッドはきちんと撮ってくれます。
毛貧ベーコンの刑事っぷりも適役です。
これだけ上手い役者ぞろいだと、3者を入れ替えた場合の演技なんかも見てみたくなっちゃうのだ。この3人ならどれでもできるね!
女房に信頼されるかどうかが、男の一生を左右する、という展開は
ふと『ゴッドファーザー』シリーズでの「女房家族を大事にしない奴はダメだ」という鉄則を思い起こさせるのでした。
ゴッドファーザーもコミュニティの映画ですもんで。

重い。それは許せる。だってそもそも重いのを見に来たんだし。
しかし、長い。それはちょっとね。もすこし、短くできると思うんですが。

終わった途端、隣の娘(2人組)がぶうぶう文句たれぞうになっていた。
いわく「あたしショーンペンって嫌いなんだわね。なにが嫌ってあの顔あの口。あの喋り方もイヤ。去年さ〜アイアムサム見たじゃん。あれもイヤだった!もー演技も嫌。この映画の今の展開もだから余計イヤ」
そんなに嫌いなのにこれを見に来たのか。君の努力に乾杯!
なぜ見に来たんだろう。え〜と。話題作だから、会話についてゆくため?
それとも今度こそショーンペンを好きになれるかという気持ちも少しはあって?
わっかんねぇなぁ。女の子の気持ちってのは。
あそうか、他の連中のファンですか。(それもどうだろう)

まあどおでもいいんだけどね、そんなでかい声で開口一番そんなこと言うなって。
一応感動作なんだし。感動、というか深く考えさせてくれる内容だっつーのは分かるんでねか?
周りの人は考えてるかもしんないんだからさ〜
君の顔的好みというレベルに引き込まないでくれよ。好きだ、というならまだしも。

どうせ突っ込むなら、死体の役の胸が上下してて参ったよねーくらいのことを言ってくれよ(笑)。
おかげで泣けるはずの場面で変なとこばっかり注目しちゃったじゃないですか監督〜とかね(笑)。

どうもこの映画館では先週ニモニモを見たときにも、この手のことが。
本編開始前に予告で斬るビル2がやりましてねぇ。
そのマカロニ〜な音楽にあたしなんかはシビレてたりしたんですけどねー(笑)
まーシンプルな仕上がりの、速報的予告編なんですけどもー
そのすぐ後のロドりんの『Once upon a time in Mexico』のこれまたマカロニニニニ〜な予告との連打に
タラちゃんとロドりんの兄弟っぷりをびしばし感じて感動なんですけども〜
背後の列の女性がですねー 連れの女性の「あたしこれも見たかったんだよねー(1のことらしい)」に対して
「タランティーノってさー 結局くだらないんでしょ?」と。
くだらねぇからいいんだけどなぁ。

くだらねぇ、っていったら映画なんてなぁ全部、くだらねぇんだけどなぁ
シャシンなんだからさぁ

でもニモニモには感動するんだろうな。そしてニモニモはくだらなくないんだろうな。彼女的には。
屁でもないことに目くじらたてても大人気ないんですけども。
どーもこの映画館の客層はよろしくない模様。レディースデー客だから余計しょーがないか。
映画館に来てくれるだけでありがたいと思わにゃならん。

***

ともあれ、ちゃんと作られた良品映画を見て充実の一日。
ロスタイムもなく帰宅できたし。今日はツイてました。
どとーるが美味しかったし。ほぼスムーズに予定をクリア。
駅前をうろつき回っていただけとも言えるけれど、ウキウキでした。
映画ファンの日常なんてこんなもん

あ、最後に一言。イーストウッド作曲の音楽…ちょっと、肝心の場面で、
効果的ではなかったと思いました。うるせえな、このBGM…とか思っちゃったよ;

sith_ko2 at 04:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 外国映画 

2004年02月11日

『イカス可愛いこちゃん(死語)』

2月はアカデミー賞の時期なので(例年より1ヶ月早くなった今年ですが)
BS-NHKでどんどこ受賞作品が放送中
今夜のトゥッツィー(ほんとはこーゆー発音)も…つい見ちゃったなー
なっつかしかったなー
主題歌がいいんだよなー
ビル・マーレイの頭頂ハゲがあまり進行してないころだなー
なにげに傍役がすごいんだよなー ジーナ・デイビスとか。テリー・ガーとか。
80年代ファッションばくはつーなジェシカ・ラングもまだ顔がぽっちゃりしててなー
そのままならターミネーターのサラ・コナーもやれるよと(いや綺麗すぎるか。いやいやこれはリンダ・ハミルトンに失礼すぎるか;)
もちろん男性傍役だって監督のシドニー・ポラック自身がホフマンのエージェント役だしなぁ
ホフマンに求婚しちゃうチャールズ・ダーニングも最高だわなー
真実を知る瞬間にドーナツ食っているとことか…(笑)

しかし、なんつってもお笑い場面の最高なとこはあらかたホフマンとマーレイの掛け合いの辺りだと思う。
2人はルームメイツなんですが。マーレイはホフマンの女装に協力してて。
ホフマンが仕事の共演相手(ロマンスグレー)に迫られているところに、
マーレイが帰ってくる場面も素晴らしかった。
ロマンスグレーのほうは、『こんな若い恋人と暮らしているのか!』とおそらく思って慌てて逃げ帰るわけですが。
マーレイの、黙って戸口に立つ表情のすべてに延々と笑わせてもらえます。
そして男が去った後、開口一番ホフマンに「You,slut!(この浮気女め)」と言う…(ガハハハ!)

ホフマンがジェシカ・ラングにうちに脚本の読み合わせに来ない?と誘われた時にも
どんな服を着ようかと迷うホフマンにあれはどうだ、これはどうだと言いながら(ホフマンはそれはこないだ着た、これは派手すぎる、などとケチつける)
マーレイ「これが男同士の会話か?」
この台詞でも爆笑しました。彼の言いっぷりが効いてんだなぁ。クールで。
ホフマンはすぐ「初めてのデートなんだ。きれいに見せたい」と答えるという連続パンチでさらに笑わせてくれるという…

ホフマンにしてもマーレイにしても、舞台がそこだから、というだけでなく
ニューヨーカーらしさがふつーに漂ってる感じでええでごんす。

トゥッツィーというと、最初の辺りの売れない役者のホフマンが、舞台のオーディションかなんかで、演出家の注文に文句を言う場面が印象的で、その後もまずそこを思い出したものです。
時代劇かなんか(シェイクスピアだったかも)の一場面をリハしてるかなんかで
舞台の中央に出て来て、台詞を言って死ね、と命じられたホフマンが
「死にそうになってる男が舞台の真ん中まで這って行けるもんか!」と突っ込み、そんな演技はできんと断る。
それで首にされる(笑)。
おかげで、ここを見て以来私やら姉(ユミタン)やらはわざとらしい死に演技を見ると「舞台の中央まで這って行けるもんか!(笑)」と言うようになった
のでした。

***

月曜日の『フィッシャー・キング』のマーセデス・ルール(助演女優賞)が活躍する中盤部〜後半部も笑いに笑ってしまったなー
英語が昔よりもちょっぴり分かるようになっただけに余計笑えた。
それは結構嬉しかった。

フィッシャーキングはラストの歌(スタンダードソングの『ハウバウチュ〜』How 'bout you?…僕は6月のニューヨークが好き、君はどう?という歌)がなんとなんとハリー・ニルソンだったので驚天動地だった。
レザボア撮影してた頃くらいの映画だったんだけどもなー。さすがギリアム(?)

むか〜し西さんと会話していたときにこのフィッシャーキングを大好きなムードが伝わって来たのを思い出す。
「聖杯をとりに行く時に、さりげに素敵な格好をしているんですよね〜!」
と言われて、ジェフ・ブリッジスの格好を全然覚えていない自分が恥ずかしくなったものです。
西さんはいつもファッションにもきちんと目が行き届いていて、さすがなのです。
(というか、俺が全然そういうとこに目が行かないだけとも言える)
(いやいや、そもそも知人の女性はみな、目の利く人ばかりで…俺、どこに目をつけてんだろう?と思ってばかりだったり…)
ちなみに、今回ちゃんと見てみました。素敵な格好ってやつを。
ちょっとした『ホームレスのウィリアム・テル』ってな格好でした(笑)。
メーテル帽子に羽飾り1本、みたいな頭に、ヴァイキングみたいな毛皮?の上着??やらなんやら。
ラジオのDJあがりが盗賊まがいをできるのか?!というツッコミはおいといて
純粋にブリッジスの聖杯強奪がうまく行くよう祈ってしまう場面です。
なんといってもギリアムとパイソンズは『ホーリーグレイル』にホーリーグレイルそのものを一度も出さなかったもんな!(笑)

さて、聖杯の正体は…(笑)

でも、聖杯とロビン・ウィリアムズの場面はじんわりホロリなのでした。
ギリアムには珍しいとしか言えないくらい幸せな映画だな。
ちょうどエンパイアの『ベスト・デート10選』にもランクインしてたり!
デート先の中華料理店では、ブリッジスとルールが見守る前でウィリアムズとアマンダ・プラマーが『壊滅的』なマナーで食事をしてくれる(笑)
実は即興で撮影したらしく それでワイプ技法で編集されてるのかと納得。
名場面中の名場面でがんす。

デートの最後にプラマーをアパートへ送って行くウィリアムズ。
プラマーは、あんたも珈琲を一杯、とか言って部屋に上がり込んで私と一夜を過ごすだけが目的なんでしょうねと言う(すかさず「僕は珈琲呑まないので…」とウィリアムズは言う)。
そして、朝はそそくさと帰って行くんでしょう、せいぜい珈琲を飲むくらいで朝食をとってはいかないんだわ(「だから僕は珈琲呑まないって…」とウィリアムズは慎ましくも言う)。
それから、私がどんなに待ち焦がれても、あなたからの電話はかかって来ないんだわ…とプラマーは哀しく言う。だからここでさようなら。

そんなプラマーにウィリアムズが「僕の言うことを聞いてほしい」と前置きして語る内容は見てのお楽しみ。
プラマーは感動する。
そしてプラマーは心軽やかにアパートのドアを入って行きながら「電話してね」とウィリアムズに微笑みながら言ってゆく。
それに対する返答も素晴らしいので(笑)ここでは伏せる。
見てない人はぜひ見ましょう、といういい映画なのです。

丈が長いズボンや袖口はホッチキスでとめよう、という気になる映画です(笑)

アカデミーまでは毎晩、名作ばかりで嬉しい悲鳴ってとこザンス ちょんちょん


sith_ko2 at 03:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)