2012年01月27日
写真劇『ジーヴズ&ウースター:ごーどんシニア登場』
ぬいぐるみ写真劇場、第5弾。///
しつこいようですがこの写真劇シリーズが『Fry&Laurie関連』カテゴリなのは、英国テレビドラマ版でそのお二人がJ&Wを演じていたから(=あくまであの二人ベースのイメージだから)…でございます。分かりづらくてスミマセン。
J=ジーヴズ(バーティの側仕え)
B=バーティ・ウースター
G=ごーどん(店の主人)
GS=ごーどんシニア(ごーどんの父)
世にも珍しい『イットクッキー』を見物に来たバーティ。
B「おや…?そこにいるのは…ごーどん? …いや違うぞ…ごーどんじゃない…もしや、貴方はごーどんのお父上?面影が…」
GS「…」
B「どうかなさったんですか?様子が変だ」
バーティの予想は的中し、『イットクッキー』の背後で壁のようになってしまっていたのは<近頃流行りの王冠ショップ、The Gordon's(ざ・ごーどんず)>の店主、ごーどんの父親でした。
街角で動けなくなってしまっていたごーどんシニアを、街の人々の手助けも借りてなんとか病院まで運んだバーティ。ごーどんを呼びにメッセンジャーを出す傍ら、息子のごーどんが到着するまでは発見者である自分が責任を持とう、と誠意を尽くします。
B「ごーどんさん、じきに息子さんが到着します。どうか気分をへこませずに…」
…と、花束を渡すバーティ。
GS「どうもすいませんね、ウースターの若旦那。こんな綺麗な花まで頂いちゃって…何から何までお世話になっちゃいまして。なんですか、目が覚めたら体がこんなことになっちまってて勝手がききゃしない。でも御安心下さい…体はへこみましたが気分はへそほどにもへこんじゃいません(笑)」
B「ははは(笑)貴方は卓越したユーモアをお持ちだ、ごーどんさん」
そこへごーどん、到着。バーティに挨拶も早々(そうそう)に、父親の変わり果てた姿を見て驚きます。
G「お父さん、なんて姿に!」
GS「『ジャングル大帝』(@手塚治虫)みたいだろう〜?(笑)」
G「…ぺっちゃんこのくせにまるでへこんでないんだな」(ぺしっ)
B(オフ)「この父にしてこの子ありか(笑)」
(oh this is precisely [Like father, like son] case!)
GS「ジュニア、お父さんを助けると思って、頼まれちゃくれないかい」
G「この状態がなんとかなるなら何でもするよ。いい治療所でもあるのかい、お父さん?悪いが私の収入じゃホームだかハウスだかいう名医がいるって病院には連れて行ってあげられないよ…海の向こうだっていうし」
GS「そんな大したこっちゃないんだ」
G「?」
G「…これでいいのかい?こんなものを詰めるだけで?(ヨイショ、ヨイショ)」
GS「そーうそう、それでいいんだ。いい塩梅(あんばい)だぞジュニア…ウムム、ウムウム…」
B(オフ)「僕も手伝おうか、ごーどん?」
G「とんでもありません、ウースター様。私ひとりで大丈夫です…(わっせ、わっせ)」
シニア、大地に立つ!
GS「ふっかーつ(復活)!」
G「いや…立てたのはいいけど…あの…お父さん…これじゃ『妖怪ぬり壁』なんじゃ…」
GS「これで充分だよ、ジュニア!」
G「ウースター様、何もかも本当にお世話になりましてありがとうございました。この通り、父もなんとか自力で動けるようになりましたので、もう心配御無用です」
B「そりゃ良かった」
GS「ありがとう息子よ(むぎゅう)」
G「お父さん、私ゃウースター様とお話し中なんですよ?!」
B「ははは(笑)浮かれる気持ちも分かりますよ、ごーどんさん」
GS「わっははは(笑)ウースターの若旦那、どうもありがとうございました。一生恩に着ます。貴方が息子を呼んで下さらなかったらどうなってたことやら!」
G「私にのしかかったままでお礼を言うものじゃないだろ、お父さん!すみませんねウースター様、まったく困った親で…」
B「何を言うんだごーどん、君のお父上が快復してなによりだよ。じゃあ僕は帰るから…はばかることなく親子ごーどんで盛り上がってくれ。
じゃ、ね」(Toodle-pip, Gordons!)
背後に遠ざかるごーどん親子のふざけあう声をうっすらと耳にするバーティ。
G『お父さん!まったく!ふざけすぎですよ!(乗りっ)』
GS『病み上がりのお父さんに乗るなんてなんて息子だい!わっはっはっは(くすぐったいくすぐったい)』
B「…」
…幼少の頃に両親を亡くしたバーティは、ふと思いに沈みます。
B『お父さん、か…』
『……』
自分のアパートに帰り着いたバーティ。
B「…」
J「…旦那様…?」
B「………!」
J「(囁く)……旦那様……?」
B「ごめんよジーヴズ。…目にゴミが入ったみたいで…」
両目が赤くなっているバーティ。
J「…どのような具合でございますか?」
B「もうとれたみたいだ。君の手を煩わさずに済んだよ」
そう言って脆(もろ)い笑顔を浮かべる若主人に、ジーヴズは…
J「それはよろしゅうございました。お茶か…軽いカクテルでもご用意致しましょうか?旦那様」
B「うん、お茶を頼むよ!」
去り行く従僕の後姿にバーティは一人ごちます。
B『また主人としてみっともないところを見せてしまってごめんよ、ジーヴズ…
でも僕には…僕にとっての「家族」は…君だけなんだ。
こんな情けない主人を目にしても不平不満をまったく見せない君は凄い…君はいつだって凄くて、しっかりしてて、頼りになる…僕の感謝の気持ちを…それ以上の気持ちだってあるのに…ろくすっぽ表現することができなくて、すまない。ごめんよ、ジーヴズ』
…いっぽう、ジーヴズは…
J『危なかった…!』
…と、冷や汗をかいて台所へと退散してゆくのでした。
<終>
_____
◆カーテンコール◆
出演:バーティ…豪州生まれのウォンバット?君
ジーヴズ…どーも君
特別出演:
ごーどんJr.=ごーどん
ごーどんSr.=ティッシュごーどん
GS「こちょこちょ こちょこちょ〜」(くすぐってる)
G「わひゃへほふへら…(笑)もう!カーテンコールなのにー!」
原作P.G.ウッドハウス(『ジーヴズ&ウースター』シリーズより)
脚本・監督・撮影・照明・美術(要は原作以外全部)…暗黒シス子。
>この写真劇をティッシュごーどんを贈って下さったstiffyさんに捧げます!
m(_ _)m many, many thanks, stiffy!!!!!
〜関連記事〜(物語としての時系列順ではありません)
『ある午後のひととき』=バーティお土産もらってお遊び篇
『ジーヴズ&ウースターのショッピング』=王冠ショップのごーどん登場篇
『ジーヴズ&ウースターのティータイム』=甘々ヴァレンタイン篇
『ジーヴズ&ウースターのクリスマス』=ついに告白篇
J=ジーヴズ(バーティの側仕え)
B=バーティ・ウースター
G=ごーどん(店の主人)
GS=ごーどんシニア(ごーどんの父)
世にも珍しい『イットクッキー』を見物に来たバーティ。
B「おや…?そこにいるのは…ごーどん? …いや違うぞ…ごーどんじゃない…もしや、貴方はごーどんのお父上?面影が…」
GS「…」
B「どうかなさったんですか?様子が変だ」
バーティの予想は的中し、『イットクッキー』の背後で壁のようになってしまっていたのは<近頃流行りの王冠ショップ、The Gordon's(ざ・ごーどんず)>の店主、ごーどんの父親でした。
街角で動けなくなってしまっていたごーどんシニアを、街の人々の手助けも借りてなんとか病院まで運んだバーティ。ごーどんを呼びにメッセンジャーを出す傍ら、息子のごーどんが到着するまでは発見者である自分が責任を持とう、と誠意を尽くします。
B「ごーどんさん、じきに息子さんが到着します。どうか気分をへこませずに…」
…と、花束を渡すバーティ。
GS「どうもすいませんね、ウースターの若旦那。こんな綺麗な花まで頂いちゃって…何から何までお世話になっちゃいまして。なんですか、目が覚めたら体がこんなことになっちまってて勝手がききゃしない。でも御安心下さい…体はへこみましたが気分はへそほどにもへこんじゃいません(笑)」
B「ははは(笑)貴方は卓越したユーモアをお持ちだ、ごーどんさん」
そこへごーどん、到着。バーティに挨拶も早々(そうそう)に、父親の変わり果てた姿を見て驚きます。
G「お父さん、なんて姿に!」
GS「『ジャングル大帝』(@手塚治虫)みたいだろう〜?(笑)」
G「…ぺっちゃんこのくせにまるでへこんでないんだな」(ぺしっ)
B(オフ)「この父にしてこの子ありか(笑)」
(oh this is precisely [Like father, like son] case!)
GS「ジュニア、お父さんを助けると思って、頼まれちゃくれないかい」
G「この状態がなんとかなるなら何でもするよ。いい治療所でもあるのかい、お父さん?悪いが私の収入じゃホームだかハウスだかいう名医がいるって病院には連れて行ってあげられないよ…海の向こうだっていうし」
GS「そんな大したこっちゃないんだ」
G「?」
G「…これでいいのかい?こんなものを詰めるだけで?(ヨイショ、ヨイショ)」
GS「そーうそう、それでいいんだ。いい塩梅(あんばい)だぞジュニア…ウムム、ウムウム…」
B(オフ)「僕も手伝おうか、ごーどん?」
G「とんでもありません、ウースター様。私ひとりで大丈夫です…(わっせ、わっせ)」
シニア、大地に立つ!
GS「ふっかーつ(復活)!」
G「いや…立てたのはいいけど…あの…お父さん…これじゃ『妖怪ぬり壁』なんじゃ…」
GS「これで充分だよ、ジュニア!」
G「ウースター様、何もかも本当にお世話になりましてありがとうございました。この通り、父もなんとか自力で動けるようになりましたので、もう心配御無用です」
B「そりゃ良かった」
GS「ありがとう息子よ(むぎゅう)」
G「お父さん、私ゃウースター様とお話し中なんですよ?!」
B「ははは(笑)浮かれる気持ちも分かりますよ、ごーどんさん」
GS「わっははは(笑)ウースターの若旦那、どうもありがとうございました。一生恩に着ます。貴方が息子を呼んで下さらなかったらどうなってたことやら!」
G「私にのしかかったままでお礼を言うものじゃないだろ、お父さん!すみませんねウースター様、まったく困った親で…」
B「何を言うんだごーどん、君のお父上が快復してなによりだよ。じゃあ僕は帰るから…はばかることなく親子ごーどんで盛り上がってくれ。
じゃ、ね」(Toodle-pip, Gordons!)
背後に遠ざかるごーどん親子のふざけあう声をうっすらと耳にするバーティ。
G『お父さん!まったく!ふざけすぎですよ!(乗りっ)』
GS『病み上がりのお父さんに乗るなんてなんて息子だい!わっはっはっは(くすぐったいくすぐったい)』
B「…」
…幼少の頃に両親を亡くしたバーティは、ふと思いに沈みます。
B『お父さん、か…』
『……』
自分のアパートに帰り着いたバーティ。
B「…」
J「…旦那様…?」
B「………!」
J「(囁く)……旦那様……?」
B「ごめんよジーヴズ。…目にゴミが入ったみたいで…」
両目が赤くなっているバーティ。
J「…どのような具合でございますか?」
B「もうとれたみたいだ。君の手を煩わさずに済んだよ」
そう言って脆(もろ)い笑顔を浮かべる若主人に、ジーヴズは…
J「それはよろしゅうございました。お茶か…軽いカクテルでもご用意致しましょうか?旦那様」
B「うん、お茶を頼むよ!」
去り行く従僕の後姿にバーティは一人ごちます。
B『また主人としてみっともないところを見せてしまってごめんよ、ジーヴズ…
でも僕には…僕にとっての「家族」は…君だけなんだ。
こんな情けない主人を目にしても不平不満をまったく見せない君は凄い…君はいつだって凄くて、しっかりしてて、頼りになる…僕の感謝の気持ちを…それ以上の気持ちだってあるのに…ろくすっぽ表現することができなくて、すまない。ごめんよ、ジーヴズ』
…いっぽう、ジーヴズは…
J『危なかった…!』
…と、冷や汗をかいて台所へと退散してゆくのでした。
<終>
_____
◆カーテンコール◆
出演:バーティ…豪州生まれのウォンバット?君
ジーヴズ…どーも君
特別出演:
ごーどんJr.=ごーどん
ごーどんSr.=ティッシュごーどん
GS「こちょこちょ こちょこちょ〜」(くすぐってる)
G「わひゃへほふへら…(笑)もう!カーテンコールなのにー!」
原作P.G.ウッドハウス(『ジーヴズ&ウースター』シリーズより)
脚本・監督・撮影・照明・美術(要は原作以外全部)…暗黒シス子。
>この写真劇をティッシュごーどんを贈って下さったstiffyさんに捧げます!
m(_ _)m many, many thanks, stiffy!!!!!
〜関連記事〜(物語としての時系列順ではありません)
『ある午後のひととき』=バーティお土産もらってお遊び篇
『ジーヴズ&ウースターのショッピング』=王冠ショップのごーどん登場篇
『ジーヴズ&ウースターのティータイム』=甘々ヴァレンタイン篇
『ジーヴズ&ウースターのクリスマス』=ついに告白篇
この記事へのコメント
1. Posted by stiffy 2012年01月28日 08:02
…!!ぬいぐるみ劇場の大ファンとしてはこれ以上の幸せはないです!!
ぬいぐるみ劇場に出演させてもらえたなんてテッシュケースごーどんもなんという幸せ者でしょうか…!!本当にありがとうございます!
お腹に乗っけてもらってる花束可愛いです:)
一々じゃれあうごーどん親子がまた可愛くて可愛くて…
バーティー切ない…切ないよ〜〜
ジーヴスの「危なかった…!」爆笑です!!
ぬいぐるみ劇場に出演させてもらえたなんてテッシュケースごーどんもなんという幸せ者でしょうか…!!本当にありがとうございます!
お腹に乗っけてもらってる花束可愛いです:)
一々じゃれあうごーどん親子がまた可愛くて可愛くて…
バーティー切ない…切ないよ〜〜
ジーヴスの「危なかった…!」爆笑です!!
2. Posted by stiffyさんへシス子 2012年01月30日 05:14
>stiffyさん 喜んでもらえて嬉しいです!!
\(^▽^)/
しょんぼりバーティ&キケンな(笑)ジーヴズ、楽しんで頂けてなによりです〜。
ティッシュケースごーどん、今も我が机の上に寝ております。ありがとうございますです!
\(^▽^)/
しょんぼりバーティ&キケンな(笑)ジーヴズ、楽しんで頂けてなによりです〜。
ティッシュケースごーどん、今も我が机の上に寝ております。ありがとうございますです!