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今年10月に30周年を迎える長寿番組「笑っていいとも」に打ち切りの話が出ているという記事を読んだせいではないが、今日は今からちょうど30年前のUtopia『Utopia』(1982)とHall & Oates『H2O』(1982)を聴いていた。続けて聴いたせいか、サウンドの質感とか楽曲の雰囲気なんかが似ているなあと思った。両者には少なからず共通点があるので当然といえば当然なのだろうけど、日本においても、たとえば子供の頃に大好きだった『Pineapple』(1982)などの作品にもそれらに似た肌触りがある。これが時代性といったものだろうか。

あれからちょうど30年が経とうとしているが、当時と違うのは作詞作曲のレクジットを気にするようになったくらいで、ほぼ同じ曲の同じ場所に反応してしまうのには驚かされる(進歩がないということだ)。たとえば、よく知られる"赤いスイートピー"と"渚のバルコニー"(いずれも呉田軽穂こと松任谷由実の素晴らしいポップス)や、要所でひねりを利かせた原田真二らしい"ピンクのスクーター"、軽快なリズムが楽しい"レモネードの夏"(呉田軽穂)などは、やはりいい。

久しぶりに聴いてあれっ?と思ったのが、気のせいだろうか声がややハスキーというか、かすれているようにすら感じられるところ。それに、細かいところだがピッチが甘いところもある。多忙による披露のあらわれだろうか。明るくはじける夏をコンセプトにしたはずのアルバムだが、どことなく人気のいない晩夏のビーチを思わせるせつなさがあるのは、そういったズレとかノイズのせいかもしれない。などと、かわいくないことを書いてしまう薄汚れちまったおじさんも少しだけオセンチになってしまう名盤だ。

これからの季節にと思ったけど、夏の終わりに聴きたい作品かもしれない。

ピンクのスクーター