Cilla
Beatlesの成功に味をしめたBrian Epsteinが、Gerry & The PacemakersとかBilly J Kramer with the dakotasの次に連れてきたのが、よく知られているようにCilla Blackだった。とくに好きなタイプの声ではないが、彼女の歌うBurt Bacharachの"Alfie"はいつ聴いてもいい。

Cillaの歌についてGeorge Martinは著書『ビートルズ・サウンドを創った男』で、こんなことを言っている。「彼女は完全に"キャヴァーン"伝統のガーガー叫ぶスタイルのロックンロール歌手だった。それ自体は別にかまわないが、彼女に合う曲を見つけ出すととなると至難のわざだった」そうで、キャヴァーン時代の彼女のレパートリーでもあったBeatlesの"Love of the Loved"を仕方なく(?)1stシングルとしてリリースするも、Lennon & McCartneyなのにまったく売れず。

さて、どうしたものかと思っているところに、出張先の米国からBrian Epsteinが持ち帰ったのが、Burt Bacharachの"Anyone Who Had A Heart"だったという。この素晴らしい曲に飛びついたGeorge MartinはBrianがCillaのためにと考えていたことなど知らず、「実にシャーリー(Shirley Bassey:007のGoldfingerとかで有名)向きだ」と思ったそうで、彼女が歌いこなせるとは考えてなかったらしい。結局Brianにおしきられるようにしてレコーディングした2ndシングル"Anyone Who Had A Heart"(1964)が見事1位を獲得……。僕はそれが"Alfie"だとつい最近まで勘違いしていた。下記の映像の印象が強かったせいかもしれない。

Cilla Black - Alfie

この曲はCilla Blackバージョンが一番好きだ。彼女の小気味よい歌唱が濃淡をはっきりさせていて、よりドラマチックに仕上がっている。Wikiによれば彼女の"Alfie"(1966)はUKチャートで最高9位。