
山の上に上るとそこは断崖絶壁で、カンボジア平原が見渡せるすばらしい光景に出会うことができます。ちょっとした地元の人たちの観光地になっているようで、飲食のできる休憩所がありました。
ポルポトの墓はその山を下ったところにあります。たまたま案内してくださったホテルのオーナーの夫妻は、かつてカンボジア難民として日本にすんでいたこともあり、日本語を話せます。奥さんはこの地の出身でもありますが、兄弟を3人もポルポトに殺害されたそうです。
ポルポトは250万人を殺害したといわれており、いまでも裁判が続いています。そのお墓に行くことはとても複雑な思いのようでした。ポルポトの墓はすごく質素なもので、屋根は荒びたトタンでした。政府観光省が管理していますが、訪れる人もほとんどありません。
葬儀の時はタイヤを燃やして黒い煙を上げたそうです。カンボジアの人たちはポルポトという名前さえ知らなかったそうです。そもそもこの名前自体も本当の名前ではありません。ちなみに、近所に住んでいるのはポルポトの親戚や元ポルポト兵士の家族だと思われますが、そうしたことも隠してひっそり住んでいるとのことです。