dfe87452.jpg今日は午前中にメコン大学に行き、来年度に計画している学生間交流の話をしてきました。

午後はスラム地区にあるボランティア小学校VDTO(Vocational and Developmental Traning Organization)に行きました。 この学校はトタン屋根があるだけで、片方しか壁のないほとんど青空教室です。そこで勉強している子どもたちのかわいいこと!
本当に素直で、純真な子どもたちに心をすっかり奪われました。

しかし、子どもたちが実際に住んでいる地区に行って驚きました。路地にはゴミが散らかり、何ともいえない臭いが漂います。おとなたちは文字の読み書きができないため、家政婦やゴミあさりぐらいしか仕事がないそうです。日長、ギャンブルして遊んでばかりで、仕事する気力もありません。

道も舗装されていません。彼らの地区の前で舗装を止められているのですが、これは、自治体の嫌がらせ、差別だそうです。

それでも、ここに住む子どもたちにとって、ここが世界のすべてなのです。何もしなければ、ここで一生過ごすことになります。子どもたちは学校さえ行けません。学費が払えないからです。

そこでさまざまなNPOが学校支援を行っており、VDTOもその一つです。この学校を経営しているカンボジア人の校長は自分で学校を作り、親の家を回って子どもたちにVDTOに行くように、説得して回ります。

ボランティアで教師をやっているのは大学生や英語を教えるイギリスの高校生たちでした。そして日本からもサポーターが来ています。

僕がここにインターネットを引いて、日本の子どもたちとの交流をしたいというと、校長先生も教師をやっている大学生たちも大賛成してくれましたが、インターネットの回線を引くことが大きな問題です。この国ではスカイプができる程度の回線を引くのに、月500ドルかかります。彼らにとっては途方もない金額です。

なんとかしてここにインターネットを引いて、子どもたちにパソコンを教え、世界を教え、世界中の子どもたちと交流させたいと思っています。

貧しい生活の中で子どもたちの笑顔をたくさん見ました。その笑顔に本当に救われた気がします。

これからの自分の仕事の目的を改めて実感しました。今年の秋か冬にゼミ生たちをつれてここにもう一度来ます。そのときにはなんとしても思いを実現させなくては!と思いました。

明日はポルポト政権時代の強制収容所跡と処刑場跡(キリングフィールド)に行ってきます。そして夜の便でソウル経由で帰国予定です。