
冷や汗が出るような出来事や、おなかを壊してしまった学生が数名出てしまったことをのぞけば、とてもいい研修になったと思います。クライマックスは、冷や汗ものだった江戸川区の小学校とスラムの小学校とのテレビ電話交流授業でした。ルーターの調子が悪く、ぎりぎりまでうまくいかなくて、一時はどうなるかと思いました。でも結果的にうまくいったのでほっとしました。結局ルーターは授業終了後に業者を呼んで治してもらったので、授業には間に合わず、携帯のデータ端末を使ったのですが。
また、メコン大学の学生の一日を取材するために、カンボジアの田舎まで片道3時間もかけて出かけていったグループと、スラムの小学校に通う子どものお家に行き、おばあさんにインタビュー取材をしたグループの活動も学生たちにとっては大きな思い出になったようです。
特に子どもの自宅を訪れる取材はできるかどうかぎりぎりまでわからないし、周りの環境の悪さを考えると、不安でいっぱいでした。しかし、こちらも実際にやってみると、思いのほかうまくいきました。メコン大学生と協力し合えたことも大きな力になりました。どちらの学生たちも取材を通して多くのことを学んだと思います。
とてもきれいとはいえない環境に「とても私には無理」と思っていた学生が、研修を終えて、日本に帰りたくない、また来たいとまで言うようになった背景には、カンボジアの人たちとの心温まる交流やたくさんの子どもたちの笑顔との出会いがありました。そして、日本にいるだけでは決してわからない多くのことを僕たちは学ぶことができたと思います。