まだまだ梅雨は続きそうな天気予報です。

雨は人間の営みに必要ですが、大雨で被災された地域もあり、明日は我が身、改めて自然の怖さを感じています。

天候が悪いと、あるいはこれから天候が悪くなりそうな時に、心身ともに不安定になる方は多いです。

精神的に不安定になる方だけでなく、身体的な疾患も増加するように思えます。

日々診療する中で、明らかに天候と体調に関係があると感じています。

プロテインを始めとした栄養対策により、ある程度まで天候に左右されにくい体調は達成できます。

しかしそれでも、全く天候に影響を受けなくなる人はいないのではないかと思います。

私自身、分子栄養学的に最高の状態を遊び半分で目指していますが、それでも天候が悪いと思考パターンに変化があることを実感しています。

私に起こる変化を列挙すると、
①患者さんの経過がやたら気になる。何か不手際がないか不安になる。
②物事がうまくいかないのではないかと不安になる。
③自分の過去の行為、判断が裏目に出るのではないかと不安になる。
④私の人生はこれで良かったのだろうか?、別の選択肢もあったのではないか?、とウジウジ悩む。

大体が仕事絡みの不安ですが、天候が良い時には抱かない不安感です。

ナイアシンなど、不安感を和らげる作用のあるサプリメントを駆使しても、これらの感情がなくなることはありませんでした。

私の現時点での見解。

それが人間、緩くいこうぜ!

人間の感情や体調には波があり、あって当たり前。

悩むのが人間。

ある程度は克服できても、周囲の環境の影響を受けなくなるのは難しい、またそうである必要もない。

文明社会に身を起き安全を確保された状態にいると忘れがちですが、そもそも自然は畏怖すべきものであり、明日の命を保証するものは何もない。

人類が誕生してから現代にかけて天候不良の際に命を落とした人はたくさんいたはずです。

天候不良になる、あるいはなりそうな時に、本能的に思考や行動が慎重になる機能が人間には備わっているのでしょう。

現代においても、その機能はある程度必要です。

人間には波があって当たり前。

プロテイン飲みつつ、緩くいこうぜ!

最近毎日色々な人に言っている私の妄言です。







糖質制限について、現時点での私の指導方法についてまとめてみます。

糖質制限を診療に取り入れてから約9年。

私にとって糖質制限こそ、食事や栄養の重要性を認識するようになった大きなきっかけでした。

導入当初は周囲に全く受け入れられない、あるいは無関心という状態。

しかし今では、様々な人達の啓発活動やテレビ、スポーツ選手や芸能人が取り上げるなどの変化を経て、地方の普通のおっさんやおばちゃんにも「糖質取りすぎは良くない」と認知されるようになっています。

私の同僚も患者さんに糖質摂取量を減らすよう、いつの間にか指導するようになっています。

思い返せば感慨深い。

それに伴い、糖質制限に関する私の指導方法も様変わりしてきました。

現在の私の糖質制限指導のスタンスをまとめると、

①糖質制限という用語を使わない
②おかし、ジュース、アイスなど、砂糖を多く含む精製糖質を控える
③プロテインを駆使し、過剰な糖質への欲求を抑える
④ご飯、パン、麺類、果物は、患者さんの疾患、予定している治療内容、キャラなどに配慮して柔軟に指導
⑤無理強いしない、緩くてオッケー
⑥ガチでやりたい人には書籍紹介

だいたいこんなところです。

先日の記事の、サプリメントへのスタンスと多くが共通しています。

一番の変化は、糖質制限という用語を使わないことでした。

用語は便利ですが、用語そのものに不快感や嫌悪感を抱く人もいます。

形はどうあれ、私は常に実利をとります。

用語が大切なのではなく、現実にその人なりに実践できることが大切。

そしてたんぱく質不足の速やかな解消も、生理学的に糖質制限の開始と維持に重要であると実感できています。

プロテインがここでも大きな武器となります。

糖質制限よりも、たんぱく質不足解消。

このスタンスこそ、最適な栄養対策の第一歩であると様々な患者さんを診て感じています。


私のプロテインの勧め方についての経験を書いてきました。

三石巌先生や藤川徳美先生の本には、他にもサプリメントについての記述があります。

サプリメントについても、私の経験を書いておきます。

私はいかなる状況でも、過不足のない診療、シンプルな診療を日々追求しています。

サプリメントについても同様です。

結論を言うと、私からサプリメントを勧めることはありません。

プロテイン一択です。

私が栄養に関する内容を話す患者さんは、以下の2パターンに大別できます。

①本を読んでくる人
②本を読んでこない人

①の人は既に自分なりに学び、サプリメントを購入しています。

質問があれば簡単なアドバイスくらいはしますが、実際はほとんどその必要もありません。

最低限の教養と読解力、経済力と熱意があれば実践できるほど、両先生方の本の完成度は高いです。

①の人は私の外来には滅多に来ません。

知識がまだ普及していないのと、そういう意識の高い人達は健康のため受診する必要がないためでしょう。

続いて、大多数である②の人について。

②の人に対して、親切な人ほど色々なサプリメントを提案したくなるのは人情。

かつての私もそうでした。

一見順調に経過するように思えましたが、徐々に違和感を抱くようになりました。

②の人の大半は、人に言われたことをやるだけ。

ストレートに言うと、主体性がない。

自ら情報に当たり、学ぼうとしない。

自らの健康であってもです。

①の人には信じられないかもしれませんが、世の中の大半が②の人であるのが現実。

その現実が理解できた時に、あまりにも丁寧な指導は良い結果をもたらすとは限らない、と私は気がつきました。

同情=余計なお世話。

現在では、②の人こそ、プロテインのみ提案しています。

同時に、本の提案もします。

サプリメントは本を読んで、自分たちの意思で購入すればよし。

本を読まなくてもオッケー、サプリメントも飲まなくてもオッケー。

全てその人の選択、自由です。

結果的に、①と②のどちらも、私からサプリメントを勧めることはなくなりました。

時間も手間も患者さんの負担も軽くなり、一見して超手抜きのようで、最適な診療であると考えています。

例外は、癌患者さんの診療です。

癌患者さんには、プロテイン+ビタミンC。

ビタミンCの癌患者さんへのメリットは研究されつくされています。

ビタミンCの量を人それぞれ提案するだけです。

他のサプリメントは提案していません。

サプリメントに関する情報を提示するが、飲むかどうかはあくまでも患者さんの意思であることはここでも変わりません。

たかだかサプリメントですが、その扱いの考察だけでも、様々な人生の学びになっています。




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