糖質制限を診療に取り入れてから数年が経過しました。

 

今では様々な先生方の書籍が手頃な値段で発売されており、非常に勉強しやすい環境が整っています。

 

糖質制限を学習した当初は、積極的に患者さんに勧めていました。

 

実践することで大きく数値が改善し劇的に体調が良くなった方もいれば、継続できずに受診しなくなった方もいます。

 

うまくいかなかった患者さんを経験する度に、いつも悩んでいました。

 

どう説明し、どう経過を診れば良かったのか。

 

そもそも、勧めるべきではなかったのか。

 

このように様々な経験を経て、今の診療があります。

 

実際に私が診ている患者さんは、外科で診療する疾患の経過を診ながら糖質制限を指導する患者さんがほとんどです。

 

そういう人達に対しては、糖質制限を指導する前にある程度コミュニケーションが取れており、比較的スムースに導入できています。

 

難しいのは、糖尿病のみの患者さんです。

 

本来は糖尿病専門医が診るべき患者さんですが、多くの専門医達が糖質制限を否定する態度を取り続けるために、やむを得ず外科医である私が指導している状態です。

 

数は少ないですが、これまで何人かそのような患者さんを診てきました。

 

一部の意識の高い患者さんを除き、食事療法が続かないパターンが多いことに気が付きました。

 

大抵うまくいかなかった場合、糖質制限という考え方そのものを批判されがちです。

 

そのような経験から、最近では高めのハードルを設定しています。

 

いくら患者さんが糖質制限を希望して受診しても、書籍を自腹で購入して勉強する気がない人には、原則糖質制限は指導しません。

 

食事療法はあくまで患者さん自身が取り組む課題であり、そういう行動ができない人には私から勧めないようにしています。

 

私が推奨する関連図書を購入し読んで来た人は、非常に治療意欲が高い方です。

 

どんないい治療であっても、情報は提供しますが決して無理強いしない。

 

厳しい態度かもしれませんが、そこまでできなければ食事療法は継続できません。