カテゴリ: 専門特化の弊害

夏井先生のホームページの記事に、非常に共感できる内容がありました

 

傷の処置だけしてその後の経過を診なければ、縫合技術に軌道修正がかからないという事実です。

 

私も外科医ですので、大変共感できます。

 

私も自分で処置をした患者さんは、例え小さな傷でも、ある程度決着がつくまでは経過を診るように心がけています。

 

このような考え方は、他の疾患を診る場合も同じではないかと思います。

 

カッコよく言うと、点ではなく、線で診るということでしょうか。

 

以下、引用させて頂きます。

 

救急外来で縫合した裂傷や,他の病院で縫合した裂傷の縫合創を見ていつも思うのは,「この縫合をした医者は自分で抜糸することはないから,こんな縫合をするんだろうな」ということです。

  非常に細い糸で細かく縫っていても,バイトが小さすぎたり,強く締めすぎている場合は抜糸が非常に大変なんですよ。縫合する際は持針器を使って縫合するため,6-0でも7-0の糸でも簡単に縫合できますが,いざ抜糸するとなると,先がしっかりと噛み合った無鉤のアドソン鑷子がないと糸を掴むのも大変です。普通の鑷子だと7-0の糸は掴めません。それで強く締められていると患者さんが痛いだけです(医者は痛くないけど,患者は痛いのだ)。

  あるいは,手掌や足底の裂傷で角質表面だけを細い糸で縫合し,数日後には糸ごと角質が浮いてきて・・・なんてこともよくあります。

  自分で縫合した傷を自分で抜糸してみるとどこがダメなのかはすぐに分かるはずなんだけど,縫合した後は自宅近くのクリニックへどうぞ,というのが一般的になってしまったため,自分の縫合方法に対するフィードバックがかからず,縫合技術に軌道修正がかかりません。。

同僚の先生からの話。

 

他の病院で大腸癌のため通院している患者さんが、セカンドオピニオンとして受診してきました。

 

患者さんの現在の状態を一言で表すと、老衰。

 

糖尿病など、他の疾患もあったためセカンドオピニオンの紹介状は色々な科宛てに用意されていたようです。

 

もうそんな状況じゃない。

 

各臓器、各疾患で診療科が全く異なる診療体制の、弊害です。

 

馬鹿馬鹿しいので、当院では全て外科で診療することになったようです。

 

その方が方針は一貫するので、この患者さんにとって良いこと。

 

私は、もともとの主治医を批判する気はありません。

 

おそらく日本全国、同様の現象が起きている。

 

人体を各臓器のパーツを組み合わせた集合体と捉え、各臓器に専門家を据える。

 

人体を全体として捉えるという発想なし。

これでは、診療がうまくいかないのは明らか。

 

いい加減気が付かないと、頭が悪いとしか思えない。

 

医師として教育を受ける段階で、人体を臓器別に考えることを叩き込まれるので、なかなか現状を変えるのは難しいでしょう。

質的な栄養障害を放置しながら、表面に現れた症状を各臓器の専門家が一生懸命薬を使って治そうとしている。

 

今の医療の大部分を一言で言うと、こうなります。

 

人間の体を臓器ごとのパーツを組み合わせたものという捉え方。

 

私は以前からそのような考え方に懐疑的でしたが、質的な栄養障害の問題に気が付いてからは、やはり人体はトータルで考えなければいけないことに確信を持ちました。

 

例えば、肺の病気でも肺以外の全身の問題や環境を考えなければいけない。

 

栄養や空気、呼吸、運動、家庭環境などまで考えなければならない。

 

癌も同様。

 

癌の塊を取り除いても、解決ではない。

 

質的な栄養障害という実態に気が付き、これまで疑問に思ってきた診療に光が差した気分です。

 

生理学、生化学、生物学にとどまらず、政治・経済・歴史・古典など、あらゆる分野に関心を持つことが、結果的に診療の幅を広げることになると思います。

 

そういう意味では、私からすれば臓器別専門特化はむなしいシステム。

 

得意な臓器、疾患はあってもいい。

 

しかしその臓器に恋をしてはいけません。

 

専門家として異常なプライドが芽生え、その臓器しか診ない・考えないのは、はっきり言ってダサい。

 

面白くない。

 

私はスケールが大きな、もっと面白い診療を目指します。

前回記事のような感想を持ったのは、理由があります。

 

しっかり蛋白質と脂質を摂取すれば、肌がスベスベになる。

 

エステや高い化粧品を買うより、卵などの蛋白質をしっかり食べた方が肌がスベスベになります。

 

費用対効果は抜群でしょう。

 

さらに体に石鹸やボディソープなどを使用しなければ、余計な外部からの刺激が減り、肌が荒れない。

 

慢性上咽頭炎など、体の慢性炎症を改善させることで、肌荒れが治る人がいる。

 

このような体験に基づいたものです。

 

多くの皮膚疾患は、皮膚の問題ではなく体全体の問題。

 

このように捉えることが、正しく皮膚疾患を見据える条件だと確信しています。

皮膚の病変として現れる疾患があります。

 

皮膚は体の最も外側の臓器とも言えます。

 

切り傷や熱傷、虫刺されなど、外部からの直接の刺激による疾患は、その局所の対応で良いと思います。

 

しかし、それ以外の皮膚の疾患は、やはり体の内面の問題が皮膚に現れていると私は考えます。

 

特に食事、栄養の問題が見逃されているのではないかと疑っています。

 

つまり質的な栄養障害が、皮膚の病変として現れている。

 

でも99%の皮膚科医は、そんなことは考えていないように思えます。

 

あくまで皮膚の疾患として捉えている。

 

はっきり言って、視野の狭いつまらない診療。

 

試しにフェリチンを測定してはどうでしょうか?

 

皮膚科医に言っても変わらないと思うので、自分で勝手に調べてみたいと思います。

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