カテゴリ: 急性膵炎への仮説

膵炎を繰り返す女性に、糖質制限・低インスリン療法、蛋白質・脂質摂取、ビタミン・ミネラル処方を継続していました

 

膵切除術後の糖尿病もあるので、糖質制限が合理的。

 

なかなか意思が弱い方でしたが、治療開始後約4カ月経過。

 

今のところ、膵炎再発の徴候はありません。

 

糖質制限は、やはり厳密にはできなそうです。

 

膵炎がまた起きるのではないか?

 

こんな不安で、いつも頭がいっぱいだったようです。

 

HbA1cはまだ7%ですが、体調は明らかにいい。

 

数値を整えるのが目標ではなく、体調を整え元気に生活してもらうことが目標。

 

不安が緩和されるだけで、この方の人生は違ったものになるはずです。

以前記事にした、急性膵炎を繰り返す糖尿病患者さんに糖質制限+蛋白質・脂質摂取+ビタミン・ミネラル処方+低インスリン療法(メトホルミン+SGLT2阻害薬)というパラダイムシフト連発治療を行っています。

 

退院後一か月後の血液検査。

 

HbA1c 8.27.2%

 

これまでは何をやっても、改善しなかった。

 

次はインスリン注射導入と言われていたようです。

 

来月には正常化しそう。

 

体は元気。

 

フェリチンは19なので、まだまだこれからが本番。

 

それでも腹痛は全くなし。

 

表情も良い。

 

当初は半信半疑であったようですが、明らかな結果として現れました。

 

胡散臭い私の言動も、少しは信用してくれるでしょう。

 

「今までの治療は何だったのでしょうか?」と言われたので、

 

「全くのデタラメでした。」と正直に言いました。

 

たかが一例。

 

されど一例。

 

眼の前の患者さんこそ、真実であり、本当の教科書。

 

古今東西の名医たちが、残してきた言葉です。

 

中長期的に膵炎が予防できるかどうか。

 

この患者さんを注意深く診療することで、それが明らかになるはずです。

822日の夏井先生のホームページの記事に、糖質制限と急性膵炎への関わりについての質問メールが掲載されていました。


糖質制限を日常的に治療として患者さんに指導し、かつ軽症から重症までの急性膵炎の診療経験のある私の、現時点での急性膵炎の総括をしたいと思います。


単刀直入に言うと、急性膵炎の原因は糖質過剰摂取であると私は考えます。


少し詳しく説明すると、


     糖質過剰摂取による代謝障害(食後高血糖、血糖値の急激な変化など)による膵炎

     慢性的な糖質過剰摂取による胆泥・胆石の形成、それの落下による膵管の物理的閉塞に起因する膵炎


この二つではないかという仮説です。


過去の記事を参照ください


そもそも①の膵炎と糖尿病・動脈硬化・癌などは、私は同じ原因による病態だと思っています。②の膵炎も、元の原因は糖質なので、広い意味では同じです。


原因を踏まえたもっとも合理的な治療は、禁食+糖質ゼロ点滴による十分な補液+鎮痛です。


糖質ゼロ点滴をすると、膵臓由来の血中アミラーゼ値がどんどん低下します。


糖質を含んだ点滴をした場合よりも、明らかに低下します。


つまり、膵臓をより休ませている。


胆泥、胆石が関わっている②のような膵炎であれば、胆嚢摘出術や経皮的穿刺・内視鏡処置などの別の治療を追加します。


膵炎という病態だけであれば、言い換えると糖質制限+脱水予防のための点滴+鎮痛で良い。


若年者の重症膵炎へのこのような治療はまだ経験がありませんが、もしこの仮説が真実であれば、画期的なことです。


今後消化器内科医師と協力して試してみたいと思います。


ただ重症膵炎を起こした老衰患者さんに限っては、禁食+坐薬による鎮痛+希望するだけの飲水、という一見無茶苦茶な治療で軽快していくのを何人も経験しています。


点滴による過剰な水分負荷も良くないのでしょう


老衰の人で治るのだから、若年者はもっとスムースに治るのではないかと予想しています。


膵炎は、アルコールと脂肪摂取が発症のリスクとされています。


これまでの経験から、私はこの定説に懐疑的です。


この定説には、糖質摂取に関する分析がなされていません。


実際に膵炎を診療していると、膵炎を発症する人は“アルコールだけ”“脂肪だけ”摂取している訳ではありません。


“アルコール+糖質”“脂肪+糖質”など、糖質も一緒に慢性的に大量摂取しています。


私の意見はあくまで現時点では、専門家達にフルボッコにされるかもしれません。


しかし、私の眼の前で起きている現実です。


急性膵炎という病態も、糖質過剰摂取という観点から見直すべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

90歳代女性、間質性肺炎、急性膵炎などで私が内科主治医から引き継いで経過を診ている人の、その後です。

 

すごく元気。

 

血液検査も全く問題なし。

 

糖質制限+薬剤減量により、もともとの内服薬は一切中止できました。

 

どさくさに紛れて、間質性肺炎のために始まっていたステロイドも中止しました。

 

それでも、全く問題なし。

 

医療って一体何なんだ!!と叫びたくなる症例です。

 

その代わりに、ビタミン・ミネラル処方を継続。

 

さらに元気。

 

この方は、よく風邪を引くようです。

 

朝も口が乾く。

 

鼻呼吸や就寝時口テープを勧めましたが、なかなか実行できません。

 

ある事に気が付きました。

 

この方は、いつもマスクをしている。

 

自宅でもずっとマスクをしているようです。

 

何と寝る時も。

 

以前診てもらっていた内科の先生に肺炎予防のためにマスク着用を勧められ、真面目に守っていたそうです。

 

ただ、神経質に就寝時までしていたとは意外でした。

 

確かに、この方のマスクをしていない顔は、見た事がありませんでした。

 

私としたことが、迂闊でした。

 

マスクが口呼吸、さらに肺炎を悪化させていた原因と気が付きました

 

診察中から、マスクを止めてもらいました。

 

鼻呼吸の練習と、就寝時口テープをこれであればできそうです。

 

朝の口渇がなくなり、風邪を引きにくくなるはずです。

 

まさかマスクが、風邪や肺炎を起こしやすくしているとは、誰も思っていないでしょう。

 

パラダイムシフトとは、このことです。

 

パラダイムシフト好きの外科医の血が騒ぎます。

70歳代女性、膵切除術を数年前に受けた方がいます。

 

もともとの疾患は完治していますが、急性膵炎を繰り返しています。

 

膵臓の手術をきっかけに糖尿病を発症し、別の病院にかかっています。

 

血糖値のコントロールは悪く、3種類ほど内服しています。

 

食事は、糖質ばかり。

 

私は、膵炎と糖尿病は、同じ原因と診ています。

 

つまり、糖質過剰摂取が原因です。

 

大雑把に膵炎は外分泌機能の問題、糖尿病は内分泌機能の問題です。

 

今の医学の常識では、外分泌機能と内分泌機能を分けて考えがちです。

 

でもよく考えれば、同じ臓器の働き。

 

相互に影響しているはずです。

 

この患者さんも、今のまま通院していても良くならないと悩んでいました。

 

専門医にかかったって、もう無駄です。

 

彼らが自主的に糖質制限を勉強して、指導してくれることなど、あり得ない。

 

あり得ないことを期待しても、人生の無駄。

 

という訳で、私がそのまま経過を診ることになりました。

 

糖質制限を実践してみて、糖尿病と膵炎が改善すれば、糖質過剰摂取が膵炎の原因であることが証明されるはずです。

 

既に実践する前から、うまくいくことを私は確信しています。

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