2009年05月12日

首塚霊神

皐月も間もなく半ば。
5月10日は蚯蚓出(きゅういんいづる)、
ミミズが地上に出てくる日でした。
いよいよ気温が上昇してきそうです。

葦原
さて葦始生の頃、ウチ(名古屋市某区)の近所の住宅地の一角に、
ひっそりと葦が茂っている場所があることをお伝えしました。






その葦原の北側(手前)に、やはり水の痕跡ありました。池の跡地です。
蓮池弁財天「蓮池弁財天」と書かれ、弁天様が祀られています。

左側のアスファルトが敷きつめられている所、かつて池があったそうです。

今は石碑と、小さなお社だけが残っています。

どうりで、湿地に生える葦が、ここに生えているわけです。





でもって、この蓮池弁財天の近くに、これまたひっそりと、でも沢山の白いのぼりが立っている場所があります。
首塚霊神1
のぼりには、「首塚霊神」と書かれています。

日本には古来より、沢山の首塚があると聞きます。



その多くは、戦で勝ち取った敵方武将の首を埋葬した地という、血なまぐさい伝説と聞きます。




こののぼりに「首塚」と書いてあるのを見て、
最初は少しビビりましたが、このちいさなお社の伝説について調べてみました。


江戸時代、この地(尾張東半里)に竹腰(たけのこし)家というお屋敷がありました。
あるとき虚無僧が、この屋敷の前で尺八を吹いていました。

門番に「いれ(入れ)」と言われたので、虚無僧は挨拶をし、屋敷に入ったのだそうです。
ところがこの「いれ」は「いね(去れ)」だったらしく、
門番は怒り、「無礼者!」と虚無僧の首を刎ねたのだそうです。

その首は、屋敷の台所の釜の蓋の上に飛んだということです。

後に竹腰家の家人がそれを知り、
実は虚無僧は、門番の言葉を聞き間違えて首を刎ねられたのでは…
と哀れに思い、塚を作って葬ったそうです。

どうやらこの首塚は血なまぐさい伝説とは無縁で、
誤解され殺められてしまった者への供養として建てられたようです。

首塚霊神6のぼりの横に、社の入り口があり、石碑が立っています。

この石碑横の木は、首の部分がありません。


別説として、竹腰家にいた水戸藩隠密の松本露仙が殺され、葬むられた塚、とか

松本露仙が刺客に殺され、葬られた塚、とか

また、敵に狙われた山伏の首が、竹腰家のかまどの上に乗っていたので
その首を竹腰家の裏に埋めて塚にした…

等の伝説があるそうです。

こちらの伝説は、少々血なまぐさいですな。






首塚霊神4
中に入ってみると首塚霊神以外の神様も祀られている様子でした。

奥にはお地蔵様と石が祀られていましたが、これ以上内部を写真に撮るのはやめました。

小さいながら、きちんと手水舎(ちょうずや)も設けられていました。
きっと、情け深い家人に、手厚く葬られたのだろうと感じました。


この社に、お参りに来られていた御年寄がいらっしゃったので、
少しばかり、立ち話をしました。

「ここは昔、誤って首をはねられた方が葬られていて、何でも、首から上の病が治る、とか…。」

詳しい事ははご存じないと仰っていましたが、
遠方より、よくお参りに来られるそうです。
信心深い心を持つって、いいなぁ、と思いました。

貴方の家の近くにも、隠された伝説があるかもしれませんね。


skaorukaoru at 00:00│Comments(4)TrackBack(0)clip!日々の徒然 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by rikakogane   2009年05月13日 21:58

お久しぶりです。遊びに来ました^^
近所のそういう話ってあまり知らないですね〜。
古いお寺や名所をめぐるのは好きなんですが、灯台下暗し。
たまには氏神様をお参りしてみようかな^^
2. Posted by skaoru   2009年05月14日 14:10
>rikakoganeさん
わ〜!!お久しぶりです〜
そうそう、近所にも意外な事実が隠れてるんですよね。
区や市の図書館の郷土資料なんかに、
結構資料がシッカリ置かれてて、
意外な情報がタダで手に入ったりします。

そうそう、ウチは下の子のお宮参りも、
超☆地場の伊奴(いぬ)神社というところでやりました。

手水(ちょうず)のやり方もマスターしなおしましたよ。
今は完璧です
3. Posted by ISA   2009年05月21日 10:41
ちょっと夜行ったら怖そうなスポットですね〜。
うちの近所にも首塚ありますよ。
4. Posted by skaoru   2009年05月22日 15:15
ISAさん
ISAさんの近所にも首塚あるんですか?
結構、いろいろなところにあるんですね〜。
そして、今でも残ってるんですね。

こういう所って、お社を取り壊したりすると、
土木作業員に災いがふりかかるっていうから、
簡単に取り壊せないのかもしれませんね。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔