数日前のエントリーですら書きかけのくせに別の話題を書いてみる。
ちなみにここ最近のフィールドノートはまだ整理できていない。お勉強用の文献もまだきちんと読めていないorz

さて、ちょっと前のnewsで話題になったかどうかは知らないが、個人的にクリップしていた記事を貼り付けてみる。お題目はアダルト雑誌の「英知出版」が倒産したという話。
まず第一報は2007年4月19日のLivedoor News(提供:毎日新聞)だったはず。
[英知出版]自己破産 負債総額は23億円
2007年04月19日20時01分
 アダルト雑誌・ビデオなどで知られる出版社「英知出版」(本社・東京都渋谷区)は19日、東京地裁に自己破産を申請した。帝国データバンクによると、負債総額は23億円。82年に設立され、アダルト雑誌や若者向けファッション雑誌を手がけた。94年に、わいせつ図画販売容疑で警視庁の家宅捜索を受けた。96年には、東京国税局から関連会社3社とともに計11億円の申告漏れを指摘されるなど、経営上のトラブルが相次いだ。インターネットの画像配信の普及を背景に業績が低迷していた。

同じ内容かもしれないが2007年4月20日の『朝日新聞』にも類似の記事があった。
アダルト雑誌「Beppin」の英知出版が自己破産
2007年04月20日07時02分
 アダルト雑誌の「Beppin」や「デラべっぴん」などで知られた出版社「英知出版」(東京都渋谷区、上野文明社長)が19日、東京地裁に自己破産を申請した。民間の信用調査会社、帝国データバンクによると負債総額は約30億円。
 英知出版は82年創業。94年にわいせつ図画販売容疑で警視庁の家宅捜索を受けるなどしたが、アダルト雑誌やビデオ出版の代表的存在として成長を続け、ピークの96年3月期の売上高は約85億円に上った。しかし、近年はインターネットを通じたアダルト画像配信に読者を奪われ、04年3月期の売上高は32億円まで落ち込んでいた。

いま思い出して調べてみたら、このITmediaの記事(提供は『産経』系の『ZAKZAK』)がもっとも詳しいそうだ。だがこの記事の日付は2007年4月5日。たしかに「英知出版倒産」ということを知ったのはよくよく考えればだいぶ前のことだった。以下引用。引用先は2007年4月5日のITmediaの記事
ネット普及も影響か…あの英知出版が倒産
「デラべっぴん」など男性用アダルト雑誌を発売していた英知出版が倒産した。
2007年04月05日 18時33分 更新
 『ビデオボーイ』『デラべっぴん』など男性用アダルト雑誌を発売していた英知出版(上野文明社長)が倒産していたことが5日、分かった。3月30 日付で事業活動を停止し、今月中に自己破産を申請する予定という。負債総額は約23億円の見通し。出版不況やインターネットの普及など外部環境が悪化するなか、ヒット作に恵まれなかったことが経営を直撃したようだ。
 民間信用調査機関によると、英知出版は1982年7月に設立。アダルト雑誌のほか、『411(フォー・ダブワン)』『韓国TV映画ファンBOOK』など一般雑誌の出版・販売を手がけて成長してきた。
 96年3月期には単体売上高が85億円、従業員も100人規模まで拡大したが、半面、94年12月には、約26万部のアダルト雑誌『Beppin (べっぴん)』がわいせつ図画販売容疑で警視庁に摘発されて廃刊。96年1月には、東京国税局に約11億円の申告漏れ(関連3社を含む)を指摘され、追徴税額約5億6000万円を支払うなど所得隠しが判明したこともあった。
 一連の事件、騒動を受けて、96年3月に別会社を設立してアダルト雑誌の出版事業を移管。その後、英知出版は主力をファッション雑誌の出版・発売に切り替えた。
 だが、これ以降、ヒット作に恵まれず、出版不況とネットの隆盛など外部環境も加わり、資金繰りが悪化。01年に同社の全株式をセブンシーズホールディングスが取得するなど、親会社が転々とし、04年にはティーケーパートナーズに全株式が譲渡されていた。
 「そのティーケー社が3月27日に自己破産申請の準備に入り、連鎖倒産したようだ」(民間信用調査機関)という。
 同社を知る関係者はこう振り返る。
 「ブルセラがブームになった1990年代までが黄金期だった。1999年11月の児童ポルノ法施行で、営業環境が一変し、女子高生のセミヌードや中学生のきわどい水着姿が掲載できなくなった。その後は(タダで無修正動画が手に入る)インターネットの普及もあり、別会社に移管したのは正解だったが…」
 英知出版をめぐっては、カトリック系の英知大学(兵庫県尼崎市、学生数850人)が、「英知」をネットで検索すると、アダルト雑誌のイメージが強い同社がヒットすることなどを問題視。同大は08年度から学校名を「大阪聖トマス大学」に改める騒動もあった。
[ZAKZAK]
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さて、どこの街のコンビニにでもある雑誌コーナーを観ればわかることが思うのだが、いわゆるアダルト雑誌とカテゴライズされる雑誌は受容がないわけではない。ちゃんと毎月・毎週のように創刊されているし、新たに創刊される雑誌もある。さらに専門店にいけば、アダルトビデオなどの情報誌はさまざま出ている。
だがこの雑誌は「読むもの」「観るもの」とは違う傾向にあるように思う。とくにコンビニなどで売られている雑誌には必ずと言っていいほど、「付録」(?)のDVDがついている。しかも雑誌の内容はDVDの映像内容を紹介するものになっているような作りになっている。
一時期、「最速・最大・格安」のアダルト情報雑誌として売り出した、三和出版の月刊ナオ(naoDVD)の価格は、350円だ。
ここで上記のニュースでも指摘されていることだが、エロに関するメディアとしての「雑誌」というカテゴリーが必然的に存在し得ない状況になっているのではないかと思える。もちろんエロマンガというのは未だに健在だが、実在する人物が裸になったり、そこでセックスを「労働」の1つとしてすることを発表できる場がなくなったということかもしれない。
現在、ある程度のシェアを獲得している雑誌(もちろん、自室の近くのコンビニの成人雑誌コーナーにて)はDVD付きだ。どこかで読んだのだが、忘れたのだが、エロ雑誌に関わる編集者の言葉として

「今のエロ本は、本や雑誌を作るのではなくて、DVDなどの映像を作らなければならない」

という言葉を思い出した。おそらくうろ覚えだけど、この本かもしれない。

安田 理央・雨宮 まみ著,2006,『エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること』翔泳社.
(続く)