9月の最初の休日、所属するY.C.C(横浜クルージングクラブ)と横浜港ボート天国実行委員会 主催の「ブラインドセーリング大会」が横浜港みなとみらい海面で開催された
視覚障害者セーリング協会のヨット選手が 同じヨットに同乗するサイテッドという健常者を自分の目の替わりとして 自分自身でヨットの舵を握りレースに参加するという大会だ
日頃 セーリングする時は セールを見上げて風向き風速を認識しながら舵を取るのだが 風向きを示す風見 見えない風の流れを見えるようにとセールに付けたリボン 風で変化する海面の様相 耳の後ろなどで感じる風 などなど これらの視覚 触覚 あるいは聴覚等を無意識のうちに総動員してセーリングするための情報を集めている
その中の大部分を占める視覚が使えないという今大会の選手の持つ他の感覚の凄さは私には想像することが出来ない そして 素晴らしい操船をすることも信じられないことだ
猛暑の中 クラブの一員として大会の手伝いをするのだが クルーとしてレース艇に同乗する時にはスキッパー(艇長)の命令に狭いヨットの上を這いずり回りロープを引いたり緩めたり、汗だくになりながらも、大好きな海の上ではゲンナリしていた昨日までとは打って変わり 体も頭も元気モリモリになる。
大会中ベイブリッジの方の海面が突然 一面に白くなって来た
大挙して魚の群れでも来たかと目を凝らすと だんだんと近づいて来たのは水上バイクの群れ 100台も200台もの集団だ。猛スピードで走って来た水上バイクの群れはレース海面の脇を同じ数十ノットの猛スピードで走り去って行った
この水上バイクの集団は統率するリーダーの存在があるのだろう 音だけは喧しかったが整然と現われて 整然と去って行った
このところ水上バイクの激走による事故が相次いでいるとの新聞記事を読む
水上バイクは60~70キロものスピードが出るとのこと だが、ブレーキが無い!
そんなスピードを出していて、いったいどうやって止めるのか
私のヨットにもブレーキは無い
港の中はエンジンでスクリューを回して走るのだが、クラッチを切っても5、6ノットの速さ(時速10キロ位)で進むヨットは波 風が無ければ6トンの重さの慣性で水の抵抗下でも30や40メートルは進んでしまう
緊急の場合など 機構への過剰な負担をかえりみずスクリューを逆転させて止めるような例外以外は ヨットを桟橋に着ける時など ヨットがクラッチに大きな負担が掛からないような微速になったところで水流で空転しているスクリューを逆転させてヨットを止めることになる
止めるにも予測と準備が必要なのだ
広々とした海も 陸に近付くと狭苦しい環境になってしまい 自由を謳歌するヨットの行動もいろいろと制約を受けてしまうのだなあ
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