2011年04月08日

住宅設計―現場屋根上での恐怖の緊張感 と ヨットの上での爽快な緊張感とは

 信じられないような災害をテレビ報道に見ながら無力感に陥っていたあの日から1ヶ月になる

 こんなことで日本がダメになるわけないぞ 住宅設計のプロとしての己れの役割をしっかりとこなしてゆくのが災害の復興を願う一日本人としてのおこなうべき道だぞ と己れに云い聞かせて積極的な気持ちになったり 
また 被害地の惨状の映像を見て落ち込んだり
 そんな己れの感情の起伏の変化が大きかったのが段々と落ち着いてきているのがわかる

 今度の休日には大好きなヨットで久しぶりに海へ出てみよう
 広い海を見て もっと大きな気持ちを取り戻したい



 今日は一昨日に引き続いて 己れの設計で建てられた 築後30年が経過した住宅の ライフスタイルの変化に対応させるリフォーム(リノベーション)設計RIMG0004打合せのため 建築主宅を訪れる

 震災で中断していた 建物の現状調査を 半日ずつ2日間も費やして スタッフと2人でおこなう

 今回の震度5強の揺れで左官仕上げの室内壁上塗りに小さなひびの入ったところが見受けられたが 建物全体はきちんとしていて損傷も殆ど無いので安心する
RIMG0108
 トップライトの周囲を確認するために屋根に昇る

 この大型住宅を1階から2階まで覆う瓦葺の大屋根は5寸勾配なので 己れの履いてる靴はゴム底ではあるが 瓦面に滑り 恐怖感を覚える

 プロを自認する己れであっても 足場が無いこの勾配屋根に昇るのは恐ろしい
 だが 30年を経過した 屋根のウィークポイントと云われるトップライト周りの状態を己れの目で確認したことで安心する 
 板金の補修 シーリングの更新と金物の塗装 などの工事計画 その適正な工事費を判断することが出来るのだ

 このような 恐ろしい緊張感を味わうと 大好きなヨットの上での 緊張する場面の爽快な感覚を思い出す

 あくまでも己れの修業で磨いてきた能力の範囲内で判断が出来るであろう話なのだが
 緊張感が恐怖感に変わる境目は 己れの修業で磨いてきた能力の範囲で味わう緊張感 それを越えているかもしれないと思う時に生ずる恐怖感との間なのだろう

 足場の無い2階の屋根に這い蹲って昇る 醜い己れの姿を思う時 とび職 大工職の人達が 軽々と急勾配の屋根上を飛び歩く姿を思い出し 彼我の 修業で磨いてきた能力の差を思い知らされる

 己れは建築家だぞ と云い訳をしてみても 恐ろしいからといって 今回のような確認作業をしないわけにはいかない

 辛いところだ

 いつの日か 己れの能力の範囲内でのほんの少し厳しい海況のセーリングに 親しい大工さんを誘って 彼らが恐怖感を味わうのを横目で見ながら 己れは爽快な緊張感を味わってみたい と思っている



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skimura16jp at 17:58コメント(0) 

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