すだれ滝DSC03274

9月15日(日曜日)のすだれ滝です


 今年61回目を迎えた仙台市野草園の「萩まつり」が好評開催中です。

秋保大滝植物園の萩も少しずつ咲き始めています。

皆様ご存じと思いますが、遠い昔、万葉集の中にこのような歌を残した歌人がいます。

『秋の野に咲きたる花を指折(およびお)り かき数ふれば七種(ななくさ)の花』

 『萩が花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花』

これは山上憶良が詠んだ歌です。

「秋の野の花を指を折って数えてみると、次の七種類の花が美しい」

 「萩 尾花(すすき) 葛 撫子 女郎花(おみなえし) 藤袴 朝顔(ききょう)」

ただ、植物の名前を並べただけの歌のようですが、実際に野山に出て草花に目を向けたところが歌人らしく思われます。この七種の花が詠まれて以来、この七草が秋の代表的なものとなっています。

 昔は自然の中で当たり前のように見ることができた秋の七草ですが、空き地や茅野が減少し、里山は荒れ放題になり、山野草ブームで乱獲されたこともあり、山上憶良が詠んだ頃の野生の七草はほとんど見られなくなりました。一方、荒れ地が好きな葛はその蔓を四方に這って電柱を這い上り電線に絡み、木々を覆って枝葉を枯らし、厄介者と嫌われながらたくましく生き続けています。

園内にある七草で確実に野生と言い切れるのはススキとクズのみです。あとは品種改良されたものと、ハギについては元々自生していたものか?植栽したものか?も確認できないのが現状です。

 そこで、せっかく美しい花を選んでくださった歌人(山上憶良)には申し訳なく思いながら・・・皆さんに是非見ていただきたい「秋保大滝植物園の秋の七草」を選択してみました。

五七五のリズムにはのれていませんが・・・(#^.^#)

「吾亦紅(われもこう) 薄(すすき) 竜胆(りんどう) 亀甲白熊(きっこうはぐま)

 薬師草(やくしそう) また野紺菊(のこんぎく) 晒菜升麻(さらしなしょうま)」

ワレモコウ(吾亦紅) 咲き始めています。

ワレモコウDSC03277

「たとえ花びらはなくとも、自分も花だとひそやかに主張して咲いている。「我(吾)もこうありたい」または「我も恋う」とも解釈されて遠い昔から親しまれている植物です。


ススキ(薄)  咲き始めています。

ススキ659

山上憶良の七草にも詠まれていますが、今でも外せない大切な野草です。

リンドウ(竜胆)  園内では10月の花です。
リンドウ

爽やかな秋の青空と、リンドウの花の爽やかな青。秋にぴったりの花です。


キッコウハグマ  園内では10月中旬からの花です。

キッコウハグマDSCF9260

何故こんな地味な花を(?_?)・・・とお思いの方もいらっしゃるでしょうが・・・

全体的に全く目立たない植物ですが、植物園では秋の中頃から、西~北の遊歩道沿いにひっそりと咲く姿とクルンと巻いた花びらも素敵だと、秋に人気の植物なのです。

ヤクシソウ(薬師草) 咲き始めています。

ヤクシソウDSCF8938

その場所に「沢山咲いていたなぁ」と次の年も楽しみに行ってみるとほとんど咲いていなくて、全く別な場所で咲いていたり・・・上向きで咲いていた花が、花後はうなだれるので、枯れてしまうのかと心配させたり、ちょっと気まぐれだけど気になるキク科の二年草です。


ノコンギク(野紺菊) 今が最盛期です。

ノコンギク (2)

秋になるとどこでも普通にみられますが、日本固有種の野菊ですので外せません。淡い青紫色から濃い青紫色まで、個体によって色に違いがあるのも魅力です。


サラシナショウマ(晒菜升麻) 園内では10月中旬からの花です。

サラシナショウマ

灰汁を抜くために水に晒して食べたから「サラシナショウマ」とか。
かなり大形の植物です。七草の最後を飾る風情はありませんが、一つ一つの花は良く見ると可愛いし、長いブラシのような姿も良い感じです。


春の七草も秋の七草も、定めによって決められたことではありませんので、春夏秋冬、園内を散策しながら皆さんそれぞれの七草を考えてみるのも植物と親しむきっかけ作りになるかもしれませんよ(*^^*)

それではまた~(*^-^*)                 秋保大滝植物園 佐藤