野草園

仙台市野草園のスタッフが書いているブログです。 東北地方に存在する貴重な植物を植栽しております。 広さは、95,000㎡(約東京ドーム2個分)園内全体を歩くと1時間くらいで回ることができる自然植物園です。 開花情報やイベントのお知らせ等をこのブログで行っております。野草園のスタッフによる植物に関する豆知識もあります。植物を知ればいつもの道がミドリの道に変わります。どうぞ仙台市野草園にお越しください。

2011年08月

夏の港

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 8月後半の夏の寒さ!が一段落したら、また暑さが戻ってきましたが、くもり空が続いています。しかし、セミが元気に鳴いています。まるで夏の終わりを惜しむかのようです。「春の港」とは歌語にありますが、「夏の港」とは聞いたことがありません。でも今が夏の港ではないでしょうか。

 一番多く聞こえるのは、ミンミンゼミです。ミーンミンミンとあちらこちらから聞こえます。次に多いのが、ツクツクホーシツクツクホーシと鳴くツクツクホウシ。また、ゼミゼミゼミゼミ・・と(私には聞こえる)アブラゼミの順に渾然一体となって蝉時雨に満ちている野草園です。その中にシャーシャーと鳴く蝉もいます。多分エゾゼミでしょうか。7年間も土の中にいてやっと地上に出ると子孫を残す為に鳴くとのです。メスセミは鳴きもせず、じっと雄の来るのを待っているのです。

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 仙台平野海岸部の蝉も鳴いているのでしょうか。津波で木が枯れてしまったのでは、幼虫も生きられませんね。木が育ち、蝉が7年掛けて成虫になるまで待たなくてはいけません。

 野草園の蝉たちの元気が、私たちにも希望を呼び起こすようです。

野草園の萩

 野草園の一大イベントである第53回萩まつりが9月中旬に開催されます。今年は東日本大震災の影響で、一度は中止となり、5月に復活した催しです。「野草園といえば萩」というくらい萩が欠かせない存在です。萩については、それぞれ由緒にわけがありお伝えすることも楽しいことです。

 野草園が秋の景色に衣替えする様子は、新聞社や各テレビ局も取材に来てくださり、秋の七草を伝えてくださっています。

 さて、野草園には15種類もの萩があります。以下簡単にご紹介します。

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1ミヤギノハギ・・・

  葉は細く裏に細かい毛があり、優美に枝垂れます。

2ニシキハギ・・・

  ミヤギノハギの園芸種・より花が鮮やか。

3ツクシハギ・・・

  葉は厚く花序が長く、半低木

4ヤマハギ・・・

  近郊の山に普通に見られる萩

5マルバハギ・・・

  葉っぱの間に2・3の花をつける。

6シロバナハギ・・・

  ミヤギノハギの白花変種

7シロバナミヤギノハギ・・・

  園の萩が基準株として認定されている

8キハギ・・・

  2m以上の低木となり、花は淡黄色に紫斑。

9マキエハギ・・・

  小型の萩で白花が可憐です。

10  チョウセンキハギ・・・

  小型の萩で葉が密につきます。

11 ネコハギ・・・

  葉全体に毛があるのでそこから

12  ナンテンハギ・・・

  葉がナンテンのようで花は紫色。

13 ハイメドハギ・・・

  メドハギの変種。地を這うのでこの名。

14  ベニバナクロハギ・・・

  小ぶりのハギ。高山区東に

15  ヨツバハギ・・・

  萩は3枚の小葉が普通なのに4枚ある。

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 以上簡単にご説明しましたが、文章で書けばもっともっと長くなりますし、専門用語を使って細部の違いをのべるようになりますので、実物をご覧になることが、すぐに分かることです。是非野草園においで下さい。

第53回萩まつりの日程は次のとおりです。

第53回 萩まつり 

1 主催 第53回萩まつり実行委員会

2 共催 仙台市・(財)仙台市公園緑地協会

3 後援 仙台フィルハーモニー管弦楽団・NHK仙台放送局・東北放送・仙台放送・ミヤギテレビ・東日本放送・河北新報・朝日新聞・毎日新聞・読売新聞

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9月17日(土)    10:00~15:00

                     みやぎ草笛愛好会

         10:00~15:00

                 野点:裏千家 岡崎社中

         13:00~15:00

              開会式:すずめ踊り(六郷すずめっこ・荒町すずめっこ・長町南小すずめ踊り隊)

18日(日) ①11:00  ②13:30  ③15:00

       萩の音楽会:仙台フィル室内楽団

         10:00~15:00

                 茶会:仙台市役所茶道部

19日(月)   10:00~15:00

                 邦楽:磨真琴会・竹友会

         10:00~15:00

        野点:表千家 宮城教授者会・同門会

23日(金)   13:00~15:00

       ヴァイオリンとピアノの演奏:Petit Ruxe

24日(土)      10:00~15:00

                     篠笛:山口流社中

25日(日)   10:00~12:00

                     ハーモニカ愛好会

         10:00~15:00

                   野点:織田流煎茶道

         13:00~15:00

         花の詩の集い:仙台童謡愛好会

※それぞれ晴天の場合を想定して計画しております。もし、あいにく雨天になっても、野草館内で行いますので、音楽を聴いたり、野点の席を楽しんだりすることができます。

<今が花の盛りでもうすぐ盛りを過ぎる植物>

キキョウ・タチギボウシ・シロタチギボウアイ・ツリガネニンジン・ナツズイセン・キツネノカミソリ・ツルボ・タカサゴユリ・ヒヨドリバナ・アサマフウロ・イワタバコ・など

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<カンボクの実の色づき>

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<タチギボウシの群生>

<これから見頃の花>

ハギ類・オミナエシ・ススキ・ワレモコウ・マツムシソウ・ミソハギ・サワギキョウ・キンミズヒキ・センニンソウ・ホツツジなど

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<ミソハギの群生は芝生広場西>

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<オミナエシの蝶と蟷螂>

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<ホツツジは全園に>

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<メイゲツソウは高山区>

(野草園園長:伊深 正文)

Img_1673 萩まつりの準備着々と!  ポスターが出来上がりました。去る3日に萩まつりで協力していただける各団体の代表者の打ち合わせ会を行ないました。  これまで無かったことですが、それぞれの団体が一同に会することで、よりなごやかな萩まつりになればと思います。  もし、東日本大震災が無ければ、地域の方々に萩まつりの運営委員になって頂いて、さらに地域に根ざした萩まつりを目指してスタートする予定でしたが、4月早々に一度中止となり、5月に復活となって第53回の萩まつりを行うことになったのです。  今回は、いろいろなことがあり、地域主体の萩まつりはなかなか難しかったのですが、代表者の打ち合わせを行ったことで、少し改革が進みました。 Image  萩まつりのポスターは、各市民センターやコミュニティーセンターにお届けしましたので、そちらでご覧下さい。  9月17日からの萩まつりに是非皆様おいで下さい。 これから見頃の花  立秋を過ぎるとススキが穂を出すのです。野草は秋に向けてスタートを切りました。 秋の七草 山上憶良の万葉集の歌。 秋の野に咲きたる花を指折り かき数ふれば 七種の花 萩が花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花 Img_1678 Img_1684 Img_1686 Img_1691 Img_1687  今年はサッカーのなでしこジャパンで、植物の知名度では「なでしこ」が優位になりました。野草園ではカワラナデシコが咲いていましたが、これからはタカネナデシコが咲いてきます。他の七草では、ハギ・ススキ・オミナエシ・キキョウが咲きましたので、まだ咲かない秋の七草は、クズとフジバカマです。  ほかにもこんなに美しい野草が皆様のお出でをお待ちしております。 Img_1654 <キツネノカミソリ> Img_1661 <フシグロセンノウ> Img_1647 <ヒオウギ> Img_1652 <ウバユリ> Img_1658 <マツムシソウ> Img_1655 <タマアジサイ> 六郷・三本塚のお米  Img_1411  園内にバケツ稲が植えてあります。7月末にもう花が終わり、実り始めたと思ったころ、早速スズメにやられてしまいました。 8月9日に三本塚の佐藤さんを訪問して稲の様子を話したところ、「スズメに気をつけさいよ。見つかったら大変。」と言われて、もしやと10日に見ると、稲が倒れていました。見事にスズメが甘い白い実の汁を吸ったのでした。今は、ネットをかぶせています。 Img_1556  そもそも、この稲は、高さ2mもの海水が押し寄せた津波に持っていかれなくて残った3本の稲穂の中の1本なのです。仙台市東部の六郷三本塚は海岸から2㎞のところにあります。ここの田圃は、海水につかり、瓦礫に覆われて今年の作付はできませんでした。家も全壊です。(このごろ田圃の表土を削り取る工事が始まりました。)  そこで、「野草園に植えてくれねすか。」と私に頼まれたので野草園でも復興の記念となればとお引き受けしました。去年の佐藤さんの田圃のひとめぼれの中に、ひときわ背が高く早稲の苗があったので稲穂を採っておいたとのことです。 Img_1650  8月になってこの稲の名前を、娘さんたちと「ほしまつり」と決めたそうです。こんな由来のある稲もスズメにとっては、大好物。油断もすきもあったものじゃないです。  一日で深さ5㎝くらいにしておいた水が吸い上げられます。稲の成長の素晴らしさに改めて感心しているところです。  佐藤さんと私と三本塚窯を開きつつあったのでしたが、この津波で窯も釉薬もみんな流されてしまいました。佐藤さんとはそういうご縁です。こちらも是非復活させたいと願っています。 Img_1649  芝生広場に行く園路の脇にありますので、ご覧下さい。  その園路の反対側には、「大賀ハス」と「霞ヶ浦のハス」があります。それぞれ桃色と白の花が咲く予定です。 (園長:伊深 正文)

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