
3年ぶりにスキューバダイビングの道具を
屋根裏から引っ張りだしてきて、真名瀬の渚へ。
制作中である海草のアマモ絵本で必要な写真を撮りに
友人のヤマキさんと海中を潜りました。
5〜6年前、真名瀬のアマモ林を調査していた時、
茂みの中から不意に出現した大型のカニ、
タイワンガザミの鮮やかな色彩が眼に焼き付いていて
このカニをアマモの住人として紹介したいと
最重要被写体にリストアップ。
会えるかなーとワクワクしながら、海の中にダイブ。

たとえ数メートルでも、水面という境界をくぐると
そこは異次元の世界。ほのかな水圧を感じ、
無重力の懐かしい感覚がフラッシュバック。
かつて僕たち人類は、ここにいたんだよなあと
体内を満たす血液と同じ塩分濃度の海水にくるまれ
しばし感慨に浸ります。
あいにく透視度の優れない日でしたが、
緑色の世界に眼を凝らして、海底を徘徊。
ターゲットにはあっけなく遭遇できました。

まぎれもなくタイワンガザミが
アマモの生える砂泥の上にじっとたたずんでいます。
しかし、何やら様子がおかしい。
息を殺して、こちらの様子を伺っているにしては
動きが緩慢すぎます。息絶えそうなのかな・・・と
思い始めたら、おしりの方がモゾモゾと震え始めたのです。
あっ! これはもしかしたら・・・。
珍しいカニの脱皮シーンを眼のあたりにしていたのでした。
新たな甲殻を身にまとったガザミは
エネルギ−を過度に費やして、フウフウと
肩で息をするようにしばらく静止。

僕は興奮しながら、シャッターを切りまくります。
なんという幸運でしょうか。
海中に住む生きものたちは、思いもかけず
ふだんの姿をさらすことがありますが、
もっとも無警戒で、外敵に襲われやすい状況を
昼間に見せるとは・・・。
ヤマキさんも別の場所でガザミを激写していた模様。
もうひとつ狙っていた被写体もゲット。
最高のチームワークで良い仕事ができました。
真名瀬の漁師さん、矢嶋四郎さんは、
刺し網に掛からなくなったことで
ガザミはいなくなったと嘆いていましたが、
どっこい、アマモ林の中にたくさん潜んでいることが判明。
今度、話してあげようかな。
※ちなみに、今回の画像はすべて一昔前のデジカメ
Canon IXY DIGITAL100を純正防水ケースに納めて撮影しました。
もちろん、ライカではありませんよー。