December 02, 2009
12日に公開される「パブリック・エネミーズ」を観ました。監督のMichael Mannは、マイアミ・ヴァイス以来3年ぶりにメガホンをとった作品になります。Johnny Depp演ずる主人公John Dillingerは実在の犯罪者で、何度か彼の短い生涯は映画化されています。印象に残るのは、Warren Oates主演の「Dillinger」でしょうか。かれこれ30年以上前になります。
あらすじ: 1933年、大恐慌時代のアメリカで、ジョン(ジョニー・デップ)は紳士的な態度と鮮やかな手腕の銀行強盗として注目を集めていた。ある日、彼はクラブのクローク係として働く美しいビリー(マリオン・コティヤール)に目を奪われる。二人はダンスを楽しみ、共に食事を堪能するが、いつの間にかビリーは彼の前から姿を消す。(シネマトゥデイ)
Marion Cotillardの表情はとても魅力的で、さすがアカデミー賞主演女優だけはありました。
ストーリーはどことなく「Heat」(1995年)に似ているようでもいて、その部分で新味を感ずることもなく、陳腐なものになっていたのではないかと思います。
(22:33)
December 01, 2009
November 26, 2009
折りしも市橋某が3年近い逃亡の果てに、逮捕されたことが報じられましたが、折原一「逃亡者」は刑事容疑者が公訴時効まで司法警察の追及の手を逃れようと整形手術を施したり、身を潜めながら暮らしてゆく生き様を本筋とするスリリングなサスペンスドラマです。
あらすじ
女性の逃亡者として、わが国史上名高いのは、福田和子(2005年没)ではないでしょうか?本作品を読み進めているうちも、どことなく彼女の逃走劇を思い浮かべました。本作品も多くには、彼女の逃亡人生を参考にしています。
ラストは、あららという意外な結末になったのも、単なる事件を参考にしただけではありません。ですが、あまりの急展開で最後の10ページの展開には読み直しが必要でした。

逃亡者
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行方不明者 (文春文庫)
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冤罪者 (文春文庫)
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持ちかけられた交換殺人に乗ってしまい、知人の夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子だが、警察の不手際で脱走に成功。顔を変え、身分を偽り、日本全国を逃亡し続ける。智恵子を追いかける警察の執念。時効の壁は15年。逃亡劇は驚愕の結末へ突き進む。
女性の逃亡者として、わが国史上名高いのは、福田和子(2005年没)ではないでしょうか?本作品を読み進めているうちも、どことなく彼女の逃走劇を思い浮かべました。本作品も多くには、彼女の逃亡人生を参考にしています。
ラストは、あららという意外な結末になったのも、単なる事件を参考にしただけではありません。ですが、あまりの急展開で最後の10ページの展開には読み直しが必要でした。

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(18:09)
November 18, 2009
November 17, 2009
角川春樹がメガホンを取った映画「笑う警官」を公開翌週に観に行きました。大森南朋、松雪泰子と旬の俳優陣ということで、期待もしていました。
あらすじ: 札幌市内のアパートで女性の変死体が発見された。すぐに元交際相手の巡査部長・津久井(宮迫博之)に容疑が掛けられ、異例の射殺命令までも下される。この一連の流れに違和感を感じた所轄の警部補・佐伯(大森南朋)は、信頼できる仲間とともに秘密裏に捜査を行う。やがて、彼らは北海道警察内部に隠された闇に踏み込んでいくが……。
(シネマトゥデイ)
途中まではサスペンス調で途中間延びする展開でしたが、最後のストーリー展開は無理がありすぎのような気がします。警察組織内の腐敗を描こうとしたのでしょうけれども、そうした製作側の意図が空回りし、現実にはありえない人間関係、組織の力関係による結末を導いては、洒落にもなりません。
あいはら友子との交友”信仰?”関係で噂される松雪泰子ですが、やはりスクリーンではオーラがあります。

笑う警官 (ハルキ文庫)
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(20:25)
November 14, 2009
長野県東御市梅野絵画館にて、犬塚勉展が明日まで開催されているということで行ってきました。
展示品は撮影禁止なので、ご紹介できませんが、「縦走路」を見て衝撃を受けました。写真かと見まごうリアリズムの作風は単に精緻なだけでなく、自然への畏敬を観るものに感じさせてくれるでしょう。
NHK 日曜美術館
近所には、重要伝統的建造物群保存地区である「海野宿」(うんのじゅく)があるので、ついでに立ち寄りました。
展示品は撮影禁止なので、ご紹介できませんが、「縦走路」を見て衝撃を受けました。写真かと見まごうリアリズムの作風は単に精緻なだけでなく、自然への畏敬を観るものに感じさせてくれるでしょう。
近所には、重要伝統的建造物群保存地区である「海野宿」(うんのじゅく)があるので、ついでに立ち寄りました。
(23:04)
November 10, 2009
ポン・ジュノ監督(『殺人の追憶』、『グエムル -漢江の怪物-』)の作品というより、ウォンビン復帰第1作ということで、話題の「母なる証明」を観てきました。
館内を見渡すと、ウォンビン人気(幅広い年齢層の女性中心)は健在です。
あらすじ: 早くに夫を亡くして以来、一人息子のトジュン(ウォンビン)と静かに暮らすヘジャ(キム・ヘジャ)。そんなある日、街で殺人事件が起こり、もの静かなトジュンが第一容疑者に。事件の解決を急ぐ警察がトジュンを犯人と決めつけ、無能な弁護人も頼りにならない中、ヘジャは真犯人を捜し出し、息子の無実を証明しようとする。
(シネマトゥデイ)
ウォンビン演じるトジュンは若干知的障害があるのですが、殺人事件の容疑者になり留置されたことに素朴な疑問が。韓国の刑事訴訟法は知らないのですが、心神耗弱の場合、司法手続きがストーリーではかなり杜撰というか健常者と変わらぬ扱いだったのですが、実際もそうだとしたら、ちょっと運用に疑問です。
ポン・ジュノ作品にある不条理さは顕在、途中までストーリーに感情移入していたのですが、結末にはやるせなさを感じました。最後の10分を見なかったら、★4つだったのに、残念。劇場でなく、DVDの視聴でよいでしょう。
キム・ヘジャと吉行和子がイメージがかぶってしまいます。
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(19:50)
November 08, 2009
(19:54)
November 02, 2009
今最も筆の乗っている作家を上げろといわれると、今野敏が思い浮かぶかもしれません。特に、氏の警察小説は、組織としての警察内部を実に精緻に描いているだろうと思われます。人物の心理描写もまた読んでいてつい、引き込まれてしまうのです。物語は警視庁の公安警官で、スパイものの要素も取り入れており、ともすれば嘘くさくなるところをうまくまとめているといえるでしょう。
興味深いのは、作中「知れば知るほど嫌いになる国」としてロシアを名指ししています。作者は別の一面として、空手家の肩書きがあり、氏の主宰する空手塾はロシアに支部もあり、そうした関係でロシアともかかわりがあると推測され、氏をして、かような叙述をもたらしたのでしょうか。
また、北海道三笠市出身である作者ときわめて密接な出身地が第2次大戦後、トルーマン、スターリン間で俎上にあがった留萌ー釧路以北をソ連領とする分割統治計画(結局締結されなかった。)が作中の背景として重要な意味を持つことも物語のミステリアスさを際立たせているようです。

凍土の密約
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興味深いのは、作中「知れば知るほど嫌いになる国」としてロシアを名指ししています。作者は別の一面として、空手家の肩書きがあり、氏の主宰する空手塾はロシアに支部もあり、そうした関係でロシアともかかわりがあると推測され、氏をして、かような叙述をもたらしたのでしょうか。
また、北海道三笠市出身である作者ときわめて密接な出身地が第2次大戦後、トルーマン、スターリン間で俎上にあがった留萌ー釧路以北をソ連領とする分割統治計画(結局締結されなかった。)が作中の背景として重要な意味を持つことも物語のミステリアスさを際立たせているようです。
赤坂で殺人事件発生―被害者は右翼団体に所属する男。警視庁公安部の倉島は、なぜか特捜本部に呼ばれる。二日後、今度は暴力団構成員が殺された。さらに、第3、第4の事件が…。殺人者はプロ、鍵はロシア。倉島が、敵に挑む―。

凍土の密約
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(21:49)
October 30, 2009
28日に公開された「THIS IS IT」を観てきました。
近所のシアターでのレイトショーですが、普段一ケタの観客なのに、この映画は数十人と集客力はなかなかのものでした。
あらすじ: 2009年6月、1か月後に迫ったロンドンでのコンサートを控え、突然この世を去ったマイケル・ジャクソン。照明、美術、ステージ上で流れるビデオ映像にまでこだわり、唯一無二のアーティストとしての才能を復帰ステージに賭けながら、歌やダンスの猛特訓は死の直前まで繰り返されていた。(シネマトゥデイ)
リハーサルのシーンだけですが、そのクオリティはかなり高いものです。実際のコンサートはついに開かれることはありませんでしたが、観客の多くはコンサートに行きたいと思ったに相違ないと思います。
音楽、ダンスに限らず、ステージ上をマイケル一人で総合プロデュースをする風景で、その切れのあるダンスや、音楽へのこだわりなど思わず敬服してしまいます。
観終わって、もう一度観たくさせるそんな作品でした。これは、オススメします。
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(18:54)