「映画・嫌われ松子の一生」

映画「嫌われ松子の一生」(監督・中島哲也、2006年)の感想を書きます。

中学校教師の松子がふとした事で馘になり、そこから転落するお話です。

ちょっと踏み外しただけで、どん底まで落ちて行く。人生ってそうなんです。

あの時代に女性で中学校教師という事は、当時としてはかなりの高学歴のはずです。恋人を殺し刑務所で美容師免許取得。人を1人殺して、8年で出所できるのでしょうか。

松子は「殴られても、独りぼっちよりはマシ」と男に依存します。両親が幼少期に病弱の妹の看病に掛かりきりで、愛情を注がれていなかったと松子が思っているという事です。父親の日記に「松子からの連絡なし」と毎日書かれていたのが唯一の救いです。

前半の伏線が後半に回収されていく上手い構成です。ただ、松子の亡くなる理由(暴力被害)が引っ掛かりました。ここを別の理由(何かに蹴躓いてコケて、頭の打ち所が悪くて亡くなるなど)にして欲しかったです。ただただ不幸(松子の転落人生)を描いて、結局何を伝えたいのかは不明です。

主演の中谷美紀が変顔にセミヌードと体を張っていて、これぞ女優と思いました。ミュージカル調で、悲しいのにポップな音楽という音楽の使い方も良かったです。強くお薦めします。