「こころの薬箱」品川心療内科-SMaPG-軽い読み物

精神科・心療内科専門医・臨床心理士グループStress Management Power Group(SMaPG) at 品川心療内科の情報発信

流産や死産で傷ついた言葉

2017083101

獣医学部の新設は「裁量権を逸脱・濫用する違憲かつ違法の決定」

 安倍内閣の不正義を許さない――。文科省の大学設置・学校法人審議会(設置審)が25日にも結論を下すとみられている加計学園の獣医学部新設問題で、ついに法曹界が怒りの声を上げた。「加計学園問題追及法律家ネットワーク」(共同代表・梓澤和幸、中川重徳両弁護士)が、獣医学部の新設は「裁量権を逸脱・濫用する違憲かつ違法の決定」である疑いがあるとして、7日、国家戦略特区諮問会議で認定に至った経緯を確認するための質問状を安倍首相らに送ったのだ。

 質問状では、獣医学部の新設には、2015年6月の閣議決定で設けられた、既存の大学・学部では対応困難な場合や、近年の獣医師需要動向を考慮する――といった「石破4条件」を満たすことが不可欠だったにもかかわらず、議事録を確認する限り、加計学園では「具体的な検討・検証を経て共通認識に至った形跡が窺えず、石破4条件を充足するとされた確たる根拠は不明」と指摘。

 特区認定が、憲法65条や内閣法4条の趣旨に反する――としているほか、国家戦略特区基本方針では、〈諮問会議に付議される調査審議事項について直接の利害関係を有する議員は審議や議決に参加させないことができる〉(特区法)とあるのに、加計孝太郎理事長と親しく「利害関係を有する立場」の安倍首相が認定したのは「違法なものというほかない」と断罪している。

 さすが法律家のグループだ。加計問題を「水掛け論」とトボケている安倍首相とは違い、法律に照らして的確に問題点を突いている。安倍首相は法律家グループの質問状に対して論拠を示して正々堂々と答えるべきだろう。

 指摘通りなら加計学園の獣医学部新設は違法となるわけだが、野党内からは、そもそも国家戦略特区自体が「憲法違反」との声が出始めている。

「憲法14条は、すべての国民は法の下の平等にあり、『政治的、経済的又は社会的関係において差別されない』と規定し、憲法95条は、地方公共団体のみに適用される特別法は、当該地方公共団体の住民投票で過半数の同意を得なければ、国会は制定できない――とある。しかし、国家戦略特区は住民の意思など全く関係なく、特定の地域に恩恵をもたらす仕組み。つまり条文の趣旨を明らかに逸脱しています」(司法ジャーナリスト)

 設置審が「憲法違反」の獣医学部新設を認可したら、日本は法治国家ではなくなってしまう。“壊憲”しか頭にない安倍首相にとっては、何とも思わないのだろうが、国民にとっては冗談じゃない。何が何でも新設を認めたらダメだ。

新内閣の目くらまし要員

新内閣の目くらまし要員
野田聖子
河野太郎

野田聖子は妊娠出産子育ての関係で記憶にある

河野太郎は大臣になった途端に「何を言わなくなったか」が印象的
自分のブログから何を削除したかが問題になった
こうして人間は変わってゆくのだろうか
ーーー
それにしてもこんなに印象の悪い世襲政治家で人気回復を意図するとは
どういうことなのだろう

弁護士らでつくる市民団体「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」

 やっぱり財務省は大ウソをついていた。

 大阪市の学校法人「森友学園」に対し、豊中市の国有地が約8億円も値引きされて売却されていた問題で、大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕された籠池泰典前理事長と妻・諄子の両容疑者が、国との売買交渉時に地中のごみを理由に損害賠償をほのめかし、「0円で買いたい」と要求していたことが分かった。

 籠池容疑者側は安倍首相の妻である昭恵氏の名前もチラつかせていたという。これに対し、国側は土地改良の費用などを示したといい、最終的に売却額は1億3400万円となった。

 この問題で、財務省の佐川宣寿理財局長(当時)は3月15日の衆院財務金融委員会で、「価格を提示したことも、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と答弁していたが、虚偽だった疑いが浮上。

 こうした状況を受け、弁護士らでつくる市民団体「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」は、国税庁長官に就任した佐川氏は「公務員の適性を著しく欠く」などとして、麻生太郎財務相に罷免を求めるための要望書の署名活動を始めた。

森友と財務局の国有地価格交渉をスクープ

 27日午後、森友学園の補助金不正受給の容疑をめぐり、大阪地検特捜部がはじめて籠池泰典前理事長に任意の事情聴取をおこなった。読売新聞がトバシ記事で見出しにした「籠池夫妻 逮捕へ」ということにはならなかったが、籠池氏は27日の朝、密着したテレビメディアに対して「国策捜査ですね」と語っている。

 実は、その直前の26日、NHKが森友問題をめぐる重大なスクープを報じていた。疑惑の国有地売却をめぐり、昨年3月、近畿財務局と森友学園側との売却価格協議の内容を、初めて明らかにしたのだ。

 そもそも、森友問題の中心は、国有地だった森友学園の新たな小学校建設予定地が、地中のゴミ撤去費用などと称して約8億円も値引きされ、実質タダで森友学園側に売却されていたこと。籠池氏は証人喚問で「神風」と表現したこの土地取引などを含め、これまで財務省側は学園との交渉記録を「破棄した」と主張。国会でも、国有地売却の担当局長だった佐川宣寿理財局長(当時)は、交渉記録の保存期間を「1年未満」として「昨年6月の売買契約成立を受けて廃棄した」と繰り返し述べてきた。

 NHKは、その価格交渉の経緯の一部を「関係者への取材」によって明らかにした。それによれば、3月24日、財務局と学園の協議が行われ、その協議の場で、当時の籠池氏の弁護士が財務局に買い取りを初めて打診。そして、その際に学園側と財務局側双方から、具体的な金額が出されたのだという。

 驚くべきは、その金額交渉の内容だ。なんと、財務局の担当者は「いくらまでなら支払えるのか」と、学園側に購入可能な金額の上限を尋ねたというのだ。

 当時の籠池氏の弁護士は、財務状況から約1億6000万円と答えたという。すると、財務局の担当者は、国が土壌工事で約1億3200万円を負担する予定だとして、これを上回る金額が必要だと説明したという。

 そして、この協議から6日後の3月30日、異例にも、財務局はゴミの撤去費用の見積もりを、国有地を管理する大阪航空局に依頼し、値引額が約8億2000万に決まった。それによって、売却額が1億3400万円となった。

 そう。3月24日の最初の協議で財務局の担当者が述べた「1億3200万円以上」と、森友学園側が財務的に限界だと言った「1億6000万円」のなかに、実際の売却額がきれいにおさまっていたのである。

■NHKスクープのネタ元は大阪地検か財務省か

 これはいったい、どういうことなのか。周知の通り、財務省はこれまで森友学園側との事前交渉は一切なかったと強弁。佐川理財局長も、「先方にあらかじめ不動産鑑定というかその価格について申し上げることはございませんということはずっと答弁してきているところでございます」(5月18日参院財政金融委員会)、「本件の土地の処分につきましては、私ども、不当な働きかけは一切なかったということは答弁させていただいてございます」(3月15日衆院財務金融委員会)などと言い切っている。

 ところが、今回のNHKの“事前協議”に関する報道で、こうした財務省側の主張は崩れてしまった。佐川氏も虚偽答弁を働いたことになる。

 さらにNHKは、原則一括払いの国有地売買契約で、森友学園の場合は異例の10年分割払いになっていたことについても、財務局からの提案だったと報じている。NHKは「売買の経緯を知る関係者によれば」として〈分割払いは去年6月1日に財務局が売買契約書の案に盛り込んで学園側に提案していた〉と報道。これにより、学園側は実質的に月額賃貸料の半額で購入代金の分割月払いが可能になった。

 こちらも、真実ならば森友問題をめぐる国会答弁で政府側が主張していたことが完全に崩れる。つまり、財務局が森友側と売買価格について事前に協議し、「いくらまでなら支払えるか」と聞いていたこと、そして異例中の異例である賃貸切り替えからの10年分割購入を財務局側から提案していたとなれば、そこに籠池氏が「神風」と表現した驚くべき“取り計らい”がなされていたことの証明となるからだ。

 国民の関心はいま、加計学園問題や自衛隊日報隠蔽問題にシフトしてしまったが、こうした核心をつく報道が飛び出た以上、国会でもこの森友問題の本質である国有地売却の経緯について、一から追及をやりなおす必要があるだろう。

 だが、これらのNHKのスクープには、気になる点がもうひとつある。情報の出どころが、いずれも「関係者」や「売買の経緯を知る関係者」となっていることだ。

 NHKの従来の報道姿勢を鑑みれば、かなりの確度がないかぎり、こうした匿名情報源を頼りに報道することはほとんどない。「森友学園へ便宜をはかったことはない」として政権と行政が結託するなか、これを穿つスクープならなおさら、国会で予算を握られているNHKは一層慎重になるものだ。

 かなり有力なネタ元があるとしか考えられない。可能性としては主にふたつ。ひとつは、学園との事前協議に関与した近畿財務局、あるいは報告を受けていた財務省関係者によるリーク。もうひとつは、財務局側を背任容疑で捜査している大阪地検特捜部のリークだ。

 仮に後者の場合、大阪地検が今後の捜査を進めるうえで、有利な状況をつくりだそうとの思惑があると想定できるが、仮に、当事者であり追及される側の財務省・財務局の人間がリーク元であったとしても、実は、これはさほど驚くべきことではない。

 というのも周知の通り、いま安倍政権を揺るがしている加計問題にしても、日報問題にしても、そして森友問題にしても、背景には官僚たちの“安倍一強”支配への反発があるからだ。

■財務省OBも記録の存在前提に「うちもいつ漏れても不思議はない」

「総理のご意向」文書のようなものが飛び交っていることからもわかるように、官僚たちは過剰な忖度を強要される一方、これに背けば、菅義偉官房長官が牛耳る内閣人事局の手により出世コースから外され、場合によっては粛清される。

 さらに、官僚たちはプライベートまで監視下に置かれている。文科省の前事務次官・前川喜平氏の“出会い系バー報道”は言うまでもなく、外務省で韓国釜山の前総領事・森本康敬氏が電撃更迭されたのも、少女像をめぐる政権の対応を私的な食事の場で批判したことが官邸に筒抜けになり問題視されたためだ。

 安倍一強政治のなかで官邸によるこうした“恐怖支配”に押さえ込まれてきた霞が関の官僚たちだが、ここにきて、安倍政権の求心力低下とともに、一気に反乱の動きが出てきた。各省庁の良識派の官僚やラインを外された職員が安倍政権の疑惑を積極的にリークし始めたのだ。

 加計問題での文科省からの告発や、自衛隊日報問題をめぐる陸自からのリークのなどはその典型だろう。

 だとすれば、財務省にあっても同様の動きが出てきても、なんら不思議はない。

 毎日新聞編集委員の伊藤智永氏が、コラム「時の在りか」(毎日新聞7月1日付)で、実に興味深いことを書いている。加計問題で文科省から続々内部文書が飛び出しているなか、ある晩に財務省のキャリアOBたちの放談会が開かれ、現役の後輩たちが関わる森友問題をめぐって激論となった。そこではこんな発言があったのだという。

「何も残っていないという答弁はさすがに無理がある」
「うちだっていつ漏れても不思議はない。昔とは違う」
「小出しにしたら総崩れになる。他に手があるか」
「財務省には文科省みたいに柔な職員はいないんだ」

 伊藤氏は〈お気づきの通り、どの主張も、本当は文書が存在していることが前提のようである。意見の対立は弱気と強気の違いだけで、不安は全員に共通していた〉と綴っている。バネは、押し縮めるほど強く跳ね返る。文科省も防衛省もギリギリのところで抑えが効かなくなったようだが、はたして財務省はどうか。言うまでもなく、限界まで力を加えれば、どんな強靭なバネでも壊れてしまうものだ。

 国会で野党の追及から身を呈して政権を守った佐川前理財局長は、先日、国税庁長官に栄転したが、恒例の着任記者会見すらまだ行われていない。NHKの報道で虚偽答弁の疑惑が高まるなか、今後、財務省内部の良識派、もしくは反官邸派のさらなるリークが出て来れば、佐川前理財局長も防衛省幹部同様、逃げきれない事態になるかもしれない。

 そうなれば、いよいよ安倍首相は完全に追い込まれることになるだろう。

古墳の上に獣医学部を作る

銚子市「学部すべて偏差値35〜40
薬剤師国家試験合格実績から見た薬剤師教育の状況も
惨憺たるもの」
ーーーーー
松山地検特捜部に加計孝太郎と菅良二今治市長と市議15人を収賄で告発

2017年7月26日(水)19:00より今治市議会が住民に議会報告をしました。32名の市議のうち15名が参加します。国家戦略特別委員会の寺井議員らもいました。

市議会は「加計学園問題」には触れないように、テーマも、ありきたりの常設委員会の報告4つを7分ずつで、10分程度の質疑という……お茶濁し

ところが、質疑の時間になり、結局「獣医学部問題」が参加者複数から相次いで突っ込まれました。

そこで、ついに、内海砲炸裂しました。

「菅良二今治市長が1000万円ずつ、市議らにワイロ渡しているという話があるが、自分はもらっていないといえる人、起立しなさいよ。」

そうしたら、立ち上がった議員はたったの2名だけでした。

寺井委員長も立てませんでした。

なんと、15名中、13名が市長や加計からワイロをもらっていたことを「認めた」のです。

これには、参りました。あっさりです。

議員は「今治市は加計ありきでやってきた。」と言いました。

あと、残念だったのは、「古墳の上に獣医学部を作ること自体をおかしいと思わないのか?」という問いに、議員15名、参加した地元住民……50,60のオジサン、おばさんらがなんら、「罪の意識」を持っていなかったということです。

「今治がここまで落ちぶれたのは、神社や寺をないがしろにしてきたからですよ。古墳は、皇族や高貴な人の墓ですよ。それをどけても、墓の上に建物たてますか?そういう、発想すらおかしいと思いませんか?」

と言っても、みな、凍り付いて、文句すら言えないのです。

つくづく、日本人のほとんどが「神仏わからない」人に成り下がったと思いました。

だから、平気で、開発する。神様が怒る。

実は、今回の獣医学部を無理やり作ったら、東京のある保守系の元大物国会議員はこういったそうです。

「そういうこと(古墳の上に動物を殺す獣医学部)を、地元の市民が認めたら、たぶん、そこは災害やロクなことがおきないよ」

なお、この日「あいテレビ」「TBS」がカメラを回していました。

今治が多額の負債を抱えることになるのに、
反対の議員がたった一人しかいないのは
おかしい

閉会中審査 参院 予算委員会 2017年7月25日

「反知性主義」「不機嫌」「ムカつく」

言説の力を信じる、たとえ「微弱」でも

 イギリスのEU離脱、米国のトランプ政権誕生、ヘイトスピーチの横行……。それらの背景にある「反知性主義」と向き合った。
 「自分が一番愚かな読者。その私に向けて、説明しようとしている」と語るように、回り道も恐れず、丁寧に論じた思想の書だ。
 東京・山の手で育ち、東京大学に進学した自分自身も解剖台に載せた。筆致はおごりも虚飾もなく誠実だ。〈「自分の頭で考えたいことを考えるためにするのが勉強だ」ということが分かると、そこで初めて勉強が好きになった〉
 米国の大統領選で、メディアの批判がトランプ支持者に届かなかったように「知性」と「反知性」の間には断絶が走る。断絶を超えるには、仕事の確保など格差の解消が不可欠で、知性の側が繰り出す言説の力は「微弱」だ。でも、その微弱な力を信じている。「だって私は言説の人ですもの」
 反知性主義を読み解いていくなかでたどり着いたのは「不機嫌」「ムカつく」という感情だ。ムカつく人たちに納得してもらう言説を生み出さないと〈知性は顛覆(てんぷく)したままで終わり〉だと指摘した。
 一方、「知性」と同居していたはずの「モラル」が失われていったとみる。政治の劣化も「恥を知らない」というモラルの問題だというのだ。加計学園問題、暴言疑惑の政治家、きちんと説明できない大臣……。「知性とモラルが分離している。恥ずかしくないの?と。書いていて気がついた。『あっこれだ』と」
 「小説TRIPPER」誌に2015年から2年にわたって連載したものを新書にまとめた。すでに続編の連載も決まっている。テーマは「父権制の顛覆」だ。例えば、自民党と小池百合子・東京都知事との関係を、「夫」と夫に反発した「妻」と読み解く。
 「自民党は基本的にオヤジ政党だから父権制の権化。『それって嫌よね』という家庭内離婚みたいなもの」。小池氏の人気の背景には、「そうよね」という中高年女性たちの共感があるとみる。
 とにかく根気の良い人、と自己分析する作家。思考の旅は続く。

前川喜平・文部科学省前事務次官

「安倍一強」の牙城が崩れるきっかけを作ったのは、この男だった。国会の閉会中審査で参考人招致を受けた前川喜平・文部科学省前事務次官が、安倍官邸の「捻じ曲がった政治主導」の実態を、聞き手のジャーナリスト・田原総一朗に激白する。

■問題の中心は和泉首相補佐官

――6月24日、安倍晋三総理が神戸の講演で、加計学園問題について驚きの発言をしました。「今治市に限定する必要はない。速やかに全国展開を目指したい。意欲があれば獣医学部新設を認める」

前川 ずいぶん話が変わってしまったなと思っています。国家戦略特区というのは、一つの地域で一定の主体に対して特別なチャンスを与えて、まずそこでやる。1ヵ所でやったものを評価しなければ、次に行けません。

特に獣医学部というのは6年かかるので、最初の卒業生ぐらい出さないと、成功か失敗かは評価できません。大学自体の設置認可もできていないわけですから、全国展開を口にするのは早すぎる。

――総理自らが、国家戦略特区の基本をブチ破っているわけですね。

前川 制度の趣旨から言っても、ありえない話です。「加計学園一つだけにしたわけじゃない」とおっしゃりたいんだと思いますが、今までの議論の積み重ねを全部白紙に戻すような話です。

――今度の都議選は、安倍総理にとって非常に苦しい戦いになりました。その最中に、なぜ選挙民の反発を招くような発言をしたのでしょうか?

前川 総理の心中は測りかねますが、とにかく何か出口を見つけたいというお気持ちでしょうか。

――加計問題を巡っては、文科省から文書が出てきたとき、山本幸三地方創生担当相は、「内閣府はそんなことはまったく言っていない」と全否定したうえ、「これをやったのは文科省から出向してきている職員だ」と、スパイ行為でもやったかのような発言をしましたね。

前川 私が現職中に実際に目にした資料ですし、ペーパーを作った職員から話を聞きましたから、書いてあることはほぼ間違いない。大臣の説明は、情報発信者の信用を失わせることで、情報そのものの信用も失わせようという意図が感じられます。

――なぜ山本大臣や内閣府の官僚たちは、見え透いた嘘を言うのか。安倍総理が怖い? あるいは萩生田官房副長官?

前川 誰かはわかりませんが、後ろにいる人を庇って一生懸命、自分たちのところでおさめようとしているのでしょう。

――萩生田官房副長官の発言概要を記した文書も流出しました。

前川 萩生田さんがおっしゃったことを中心にまとめたペーパーだと思います。萩生田さんを通じて伝えられた和泉(洋人・首相補佐官)さんの意向が書かれているという可能性もかなりある。

――今回の問題の中心人物は和泉さんですか。

前川 全体のシナリオを作っておられたのは、おそらく和泉さんだと思っています。国家戦略特区の仕組みを使って、段取りを決めて、最終的に加計学園に決まるようにストーリーを作っていく。

内閣府の藤原豊審議官の言動を見ていると、彼は昨年の2〜3月ぐらいの時点では、獣医学部の案件はかなり難しいと考えていたフシがある。

■国民の声が政治を変える

――ところが、文科省から出ている藤原さんの文書では、「やらざるを得ない」と言っていますね。

前川 ええ。9月の時点では、内閣府もはっきり姿勢が変わった。推測するに、担当大臣が石破さんから山本さんに替わってからです。

石破大臣は、「4条件は非常に厳しい条件なので、満たすことができる大学はそうそう簡単には出てこない」と思っておられたはずです。

――なぜ和泉さんは「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」などと、露骨なことを前川さんに言った?

前川 私がまさか世の中にバラすはずがないと思ったんでしょう。秘密を共有できると考えたのではないか。

――前川さんは和泉さんを裏切ったわけね。

前川 ええ。そういう意味では申し訳ないです。和泉さんが発した言葉も含めて、国民が知ったほうがいいと思ったんです。

――藤原審議官は? 国会での答弁をみていると情けないですよね。

前川 財務省の佐川(宣寿)理財局長にもいえますが、あそこまで知らぬ存ぜぬで通すというのは、ある意味すごい。それが役人道という考え方もありうるとは思いますが。虚偽答弁と思われるようなことをずっと繰り返さなければならないのは気の毒でもあります。

――文科省からの文書流出を、義家文科副大臣が「守秘義務違反だ」と言って批判を浴びました。

前川 内部告発しようとしている現職の職員に対して、警告とか威嚇とか、明確な意図を持って発言されたとは思いません。

――僕はそういう意図があると感じましたけどね。

前川 義憤にかられて真実の情報を提供しようとしている職員の気持ちをくじく効果はあっただろうなとは思いますが。

私は、仮に裁判になっても、守秘義務違反にはならないと考えます。国民の知る権利との比較衡量なんです。政権にとって都合が悪いというだけでは、実質的な秘密とは言えないでしょう。

――前川さんは、官邸と文科省を「蛇とカエル」の関係だとおっしゃいました。内閣人事局は、審議官以上の約600人の人事を決める。具体的に力を持っているのは局長の萩生田光一ですよね。

前川 政治からの官僚の世界に対する支配力は強まったと思います。確かに萩生田さんは内閣人事局長ですが、最終的には官房長官ですね。睨まれた役人は飛ばされます。

――官房長官とは喧嘩できない?

前川 ええ、文科省でもありました。本省の局長に内定していた人間が官房長官からダメだと言われて、省外に出てしまったことがありました。

――文科省の文書が次々と流出しています。官邸は報復人事をやるんじゃないですか。

前川 現役に報復されては困りますね。報復するなら私にしてほしい。どんなスキャンダルでも受けて立ちますから。

――前川さんの「出会い系バー」通いを報じた読売新聞の記事が出る前、文科省幹部を通して和泉さんが「会う気がないか」と聞いてきたとか。

前川 「和泉さんが会いたいと言ったら会う気はありますか」と某幹部は私に言ってきた。私は「ちょっと考えさせて」と言って会いませんでした。

――前川さんの戦いの真意は何ですか。

前川 まず、文部科学省が官邸の世界からできるだけ離れられるようにすること。大学設置審議会における大学の設置審査は、政治的圧力から免れて、役所としてまっとうな審査をしてほしい。

また、国家戦略特区での事業者選定の調整が、不明瞭で不公正だと知らしめたい。ゆがめられた部分は、国民は知る必要があり、正すべきです。

――でも、どうやって是正するんですか?

前川 最後は選挙しかないのかもしれないですけどね。国民の監視のもとで、国会、政府や政党なりの中から「これはおかしいじゃないか」という声が出てくれば……。

――だけど加計学園の獣医学部の認可を撤回する気は、政府はまったくないんですよね。

前川 今はないでしょうね。ただ政府と言っても、内閣府と文部科学省では立場が違います。

――官邸は?

前川 官邸は撤回する気はないでしょうね。

――国民としては選挙で内閣を倒すしかない?

前川 代議制民主主義では、選挙でしか意思表明できませんが、国民の声はいろんな形で現れる。世論調査もそうですが、国民の声で政治に影響を与えることはできる。

――加計問題の対応を受けて、安倍政権の支持率は急落しました。前川さんは、「安倍一強」の牙城を突き崩したとも言えます。国民は、自民党や安倍さんの体質を怒っているんですよね。

前川 私はもともと、別に安倍政権の体質を抉り出すみたいな気持ちはなかったんです。国家戦略特区で加計学園の獣医学部設置が決まったのがおかしいから、そのプロセスは国民が知らなければいけない、是正しなければいけないとしか考えていませんでした。

■政・官の歪みを正すために

政・官の歪みを正すために

その過程で、官邸の権力とメディアの結びつき、あるいは警察の力と官邸の結びつきといった、「闇」の部分を感じてしまい、別の問題意識も持つようになったのです。

――前川さんに早くからインタビューしておきながら、NHKは放送しなかった。

前川 現場で取材している人たちは相当な情報量を早くから持っていたのに、ニュースに出せず、悶々としておられたと思いますね。6月19日の「クローズアップ現代+」で萩生田さんの文書が報じられ、抑えられていたものは吐き出されたという気がしますが。

――内閣人事局が支配し、捻じ曲がった政治主導が続いたままです。

前川 役所のことばに「マルセイ案件」というのがあります。行政をゆがめるような政治案件のことですね。政治家から、補助金でここを採択してくれとか、紫綬褒章や文化勲章の授与に関して、依頼がある。本当に苦慮します。幹部になればなるほど、マルセイ案件との調整を常に迫られます。

――NOといえない?

前川 陰に陽に、いろいろな手を使いながら抵抗はする。それでも最後の最後には押し切られてしまうことがあります。

――歪んだ政・官の関係はどうすれば防げますか。

前川 透明性を高める仕掛けをつくることです。たとえば文書は一定期間経てば必ずオープンにする。内部告発も安全にできるようにする。政府から独立した、政策検証の第三者機関を設置する。

――行政の歪みの本質が、前川さんのおかげで明白になりました。

前川 普通の役人からすると跳ね上がった行為なんですけれどね。

「週刊現代」2017年7月15日号より

次の瞬間、隣の席の女子社員(当時28歳)が嗚咽し始めた

“勤め人だった頃のこと。終了したプロジェクトの資料を躊躇なくガンガン捨てる先輩社員(男:当時36歳)を見て、「女もそうやって捨てるんですか?」って茶々を入れてみた。次の瞬間、隣の席の女子社員(当時28歳)が嗚咽し始めた。以来、軽口は慎むか、言うなら相応の覚悟を決めるようになった。”
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